「行くぜ、東北。」の第2弾は、仙台駅から石巻駅行きの仙石線で松島海岸駅に向かいました。
乗った車両は、マンガッタンライナーといって、JR東日本205系3100番台の車両に石ノ森章太郎のマンガキャラクターを配したラッピング電車でした。石ノ森章太郎ゆかりの地である石巻市とJRが協力して実現されたものです。偶然に乗り合わせましたが、ラッキーだったかも。

松島海岸駅に朝7時40分に到着しました。

まずは、伊達政宗の菩提寺の瑞巌寺にお参りしました。未だに、東日本大震災の傷痕が残っています。

瑞巌寺の総門です。宮城県文化財に指定されています。慶長14年(1609)、伊達政宗によって建立された一間一戸袖塀つきの薬医門です。

総門から本堂へと続く参道は、両脇に鬱蒼たる杉木立が続いていましたが、東日本大震災の津波による塩害のため、立ち枯れが見られ、300本の杉を伐採したそうです。

かつての杉木立はなくなり、現在は再整備にあたり、発掘事業が行われていました。

東日本大震災以前の総門の写真をwebから転載しました。見比べてみてください。

文久3年(1863年)に建てられた延命地蔵です。

本堂は、国宝です。現在の建物は、慶長14(1609)、伊達政宗公が桃山様式の粋をつくし、5年の歳月をかけて完成させたものです。
瑞巌寺は、平成20年から30年まで大改修が行われています。この本堂は、今年の4月6日に7年振りに観覧が始まりました。この日も御成玄関は工事中でブルーシートに覆われていました。
東日本大震災が起こった際、本堂は工事中でした。ちょうど瓦などが下され、解体作業中だったため、被害がなかったそうです。

宮城県天然記念物の臥龍梅です。政宗公が文禄2年(1593)朝鮮出兵の折、鉢植にして持ち帰り、慶長14年(1609)、当寺落慶の際、五葉松と共に本堂正面に手植えされたそうです。

庫裡(くり)も国宝です。禅宗寺院の台所です。正面13.78m、奥行23.64m。単層切妻造本瓦葺で、大屋根の上にさらに入母屋造の煙出をのせています。これだけ重厚な建物ですが、東日本大震災の際にも被害はありませんでした。

法身窟(ほっしんくつ)です。格子戸の嵌まった岩窟は、鎌倉時代半ば、宋より帰朝し、この岩窟に遁世していた法身禅師と執権北条時頼が出会ったところと伝えられています。

総門から本堂に続く瑞巌寺洞窟群は、鎌倉時代に造営された納骨や供養のための施設です。松島は、古来から奥州の高野と呼ばれ、浄土往生を祈念する神聖な霊場だったようです。
続く