今回は、横浜三塔物語をご紹介します。実は今日、ジャック(横浜市開港記念会館)の99歳のお誕生日をお祝いする日で、色々なイベントがあったんです。来年は、いよいよ100歳を迎えます。

横浜市開港記念会館は、横浜開港50周年を記念し、横浜市民からの寄付を募り建設された記念建造物なんです。大正6(1917)年6月30日に竣工し、翌7 月1日に「開港記念横浜会館」として開館しました。

この塔は、クィーン(横浜税関)です。関東大震災(大正12年)で税関庁舎も倒壊。その後、財政窮乏の続いた時代に、税関の仕事は平屋のバラック建で行われていました。そんな折り、時の大蔵大臣高橋是清が「失業者救済のため土木事業を起こすべき…」と発言したことを受け、昭和7年第22代税関長に就任した金子隆三は、この意を受け失業者救済をかねて三代目税関庁舎(現庁舎)を建設しました。奥に見える塔は、キングです。

隣の建物は、神奈川県警のビルディングです。

クィーンの塔

この塔は、キング(神奈川県庁)です。県内で最初の国登録有形文化財で、旧帝国ホテルなどを設計した近代建築の巨匠フランク・ロイド・ライトの手による建築様式で、スクラッチタイルと大理石を用い、幾何学的な装飾模様が特色となっています。

キングの塔にある旧議場です。和と洋が融合していると言われています。

神奈川県庁の屋上に上がりました。奥にクィーンの塔が見えます。

塔の表面に溝を刻んだスクラッチタイルと、独自の幾何学的な装飾模様が特色で、日本趣味と洋風建築が調和し、荘厳さを感じさせます。

この塔は、エースの県立歴史博物館です。エースと呼びはじめたのは、最近です。これからは、4塔と言うべきかもしれませんね。でも響きは、3塔の方が感じがいいですね。
県立歴史博物館の建物は、明治37年(1904年)に横浜正金銀行本店として竣工しました。昭和42年(1967年)より県立博物館となり、昭和44年には国の重要文化財に、平成7年(1995年)には国の史跡に指定され、同年、県立歴史博物館にリニューアルされました。

エースの屋上に上がりました。

塔の内部(天井部分)です。

塔の側面には、海の守り神のドルフィンの意匠があります。

おしまい