朝9時、八丁畷駅に到着。この日は、川崎宿から神奈川宿をめざします。およそ10キロの半日コースです。

八丁畷は、川崎市教育委員会の説明書きによると「江戸時代から川崎宿場外れの場所柄、旅の途中で亡くなった身元不明者を埋葬した場所だったようで、多くの人骨が発見され地元が中心となり慰霊塔を建てた」と記されています。当時の旅の厳しさを物語っていますね。

鶴見市場の交差点の角にある熊野神社

市場一里塚。一里毎に当時は道の両側に塚を造り、榎を植えていました。敷地内に稲荷社の碑があります。

鶴見川を渡ると、鶴見橋関門旧跡の碑が建っています。生麦事件後、取締りが厳しくなったことから設置されたものです。

江戸時代、この場所に茶屋がありました。今もその場所には、地元でも美味しいと評判のパン屋さん「エスプラン」があります。コーヒーあんぱんが一番の人気です。

レトロな駅舎で有名なJR鶴見線国道駅。昭和初期に建てられ、アールデコ風のモダンな建物が当時の雰囲気を伝えています。この界隈は生麦魚市場として賑わっています。

生麦の中央にある道念稲荷神社。この神社で行われる祭り「蛇も蚊も祭り」は横浜市の無形民俗文化財となっています。

キリンビール工場の前に生麦事件碑が建っています。ご存知のとおり、1682年、薩摩藩の島津久光が幕政改革に向け、江戸に赴いた帰りのこと、400人に上る行列の中にイギリス人4人が馬で立ち入り、そのうち、3人を藩士が斬りつけ、1人死亡、2人に重傷を負わせた事件。当時、尊皇攘夷運動の最中だったため、薩英戦争に発展し、幕末の大きな歴史の一幕となった場所。横浜環状線の工事の関係で以前の場所から移されています。

生麦にある黒湯温泉の「ラジウム朝日湯」。国道15号「大黒町入口」交差点すぐ近くにある温泉銭湯で昔ながらの番台形式が懐かしい感じです。
敷地内の地下152mから湧出する茶褐色を帯びた重曹泉の浴槽が旅の疲れを癒してくれます。
敷地内の地下152mから湧出する茶褐色を帯びた重曹泉の浴槽が旅の疲れを癒してくれます。

フランス領事館があった慶運寺。

慶運寺には浦島太郎伝説があります。

アメリカ領事館であった本覚寺は東海道に面し、高台に鎮座しています。


アメリカ領事館が置かれていた本覚寺。ハリスが現場を見て、横浜全体を見渡せることからこの地を選んだと言われています。生麦事件では亡くなったリチャードソンはこの地に運ばれ、ヘボンによって傷口が縫合されました。


今日の行程は神奈川駅で終わります。神奈川駅改札出口に、宿場の歴史の道が案内されていました。

川崎宿~神奈川宿
2013年5月6日14587歩 11.66キロ 時間は115分 9:06~11:40