5月ともなれば、パリの日没は遅くなります。21時でこの明るさ。
ウィーンから移動してきた5月15日の夜は、シェ・クレマンで待ち合わせをしたトモミさん(仮名)と2人で、パリの夜のバスツアーを予約していました。
たぶん、世界各国、各地の現地発着ツアーと言えばのVELTRAだったと思います。約3000円くらいでした。
5月の夜のバスツアーに参加される方は、厚着がマストです。「昼間暖かかったし」と油断は許されません。私たちのようにガタガタ震えて後半の記憶をなくしますよ……。
集合場所で、世界各国から集まってきた旅行者を乗せて、バスが出発しました。空はマジックアワーと言われる時間帯に入り、青が濃い。
バスにはイヤホンの接続端子があり、配られたイヤホンを接続して日本語に合わせると、日本語ガイドを聞くことができます。
が、ここで、プラハで、ウィーンで感じてきた「日本語翻訳のあまりの美しくなさ、わからなさ、適当さ」にとうとう怒髪天に達しました。私に翻訳、解説をさせてほしい。
トモミさんは熱心に聞いていますが、私はもう、聞くと日本語のひどさにイライライライラが止まらなくて、聞く気がおきません。
下手したら、今日会ったばかりのトモミさんに怒りをぶつけてしまいそうです。……少しだけ「この翻訳、あまりにもひどすぎます」とは言ってしまいましたけれども。
なので、途中から英語翻訳に変えてしまい、どこが何だったのかはうろおぼえです。でも、いいのです。以前来たときに、一応ひとめぐりしているから。今日は夜のパリの姿を見たかった。
大学生の頃に訪れて、友人から「好きに見てきて」と言われて放置されたルーヴル。
これはわかる。ポン・ヌフ橋。
そしてセーヌ川。
同じバスに乗っていたイスラム系の女性がとても寒そうだったのが気になります。私も寒いけれども。
このあたりから、あまりの寒さに「どう寒さをしのぐか」に集中し始めます。
2階建てバスのオープンエアのところに乗っているので風が強くて……
体感温度は4℃。ここはどこですか。
パリの街並み、雰囲気を体感するにはとてもおすすめです。
が、寒い!!遠くにノートルダム大聖堂。
たぶん、サン・ジャック塔。いつも夜にしか見ないのでおどろおどろしかった。
セーヌ川の対岸に、たぶん最高裁判所。
パリ市庁舎。
ドイツ・ミュンヘンもそうだけれど、歴史ある建物を今でも市庁舎として利用しているところがヨーロッパはすごい。日本では考えられない光景です。
シャンゼリゼ通り。
ここも大学生の時に訪れて、あの歌を歌っていました。ジョー・ダッサンの「Les Champs-Élysées」
凱旋門にやってきました。
そしてエッフェル塔の……
下を抜けていきます。
エッフェル塔がキラキラと輝くシャンパンフラッシュは、日没後の22時、23時、24時。
下を通る頃はタイミングが悪く、通常のライトアップでしたが、バスツアーが終わる頃には光を放つエッフェル塔が見えました。遠くから。
もうね、エッフェル塔を過ぎたら寒くておぼろげ。トモミさんは着ているパーカーのフードまでかぶって震えています。
わたしもボアパーカーのフードをかぶり、ストールを巻いて風をなるべく通さないようにぎゅっと手でおさえていました。このあたりから「寒い」としか考えられなくなります。
何がなんだか。あまりの寒さにトモミさんと相談して、オープンエア席から見るのを諦めました。バスの下の階に移動するときちんと窓もあり、風がない。
そして、同じように寒くて移動してきた旅人たちでいっぱいになっていました。立っていないといけないくらいに。
ただいま。はぁ、生き返った……。
パリに来たばかりで、土地勘も何もないときにバスツアーに参加するのはおすすめです。名所・史跡をまわるし、だいたいの土地勘がわかるから。
その後の滞在で、ここに行きたいなと思う場所に改めて日中に訪れたら良いのではないでしょうか。
ただ、防寒は念入りに。
パリのナイトバスツアー♥♥♥