旅の記憶1 初海外のタイ&仕事で二度目のタイ | 世界ゆる旅 ひとり旅

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2カ月で7カ国をひとり旅。航路だけは世界一周。
食、音楽、舞台、芸術…「好き」を求めて毎年海外を放浪する足跡。

人生最初の海外旅行はタイだった。


最初で最後となった添乗員付きのツアーは、毎日が王道の観光。そして行く先々でしつこい客引きにウンザリする。微笑みの国って、本当なの?
 
その時は「もう二度と来るか!」と言い捨てて帰ったのに。仕事で行った二度目、友人を訪ねた三度目で完全に恋に落ちた。

タイ人の優しさも、料理のおいしさも、雑多で猥雑でそれなのに先進的な街も、今は全部大好き。


※※※※ タイ(1&2回目) ※※※※※
・バンコク ・アユタヤ
 
 
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有名な観光地にはしぶとい客引きが必ずいる。
 
取り囲む、ついてくる、肩を叩く腕を叩く、行く手を邪魔する、品物を押し付ける……「いらないってば!」と言っても、絶対に引かない。
 
私は次第にイライラが募っていた。
 
毎日、毎日、何度もため息をつきながら、怒りをため込んでいた。

今なら笑って受け流せることも、初海外旅行の私に心の余裕はなかったのだ。

トゥクトゥクに乗る前の料金交渉でひと悶着。
 
トゥクトゥクに乗れても、ドライバーが勝手に「自分の知り合いのところに寄ろう」とショッピングに連れて行こうとして、またひと悶着。

強めに断り続けたら、イラついた運転手が「トゥクトゥクが壊れた、もう動かない、降りろ」と言う。

「嘘つけ!今まで動いてたじゃねーか!行ってよ!」と返す。 ※ちなみにここまで互いに片言の英語
 
動く気配はない。

くそったれ、こんなん乗ってられるかよ、とぼったくり価格のドライバーの言い値をバーンと払って降りた。
 
「このくらい、惜しくないんだからね!」という顔で。
 
あとで計算したら、数百円ほどで大きな顔をしていたんだけど、数百円を笑うものは数百円に泣くんだから。きっと。フン。

夜、バックパッカーの聖地・カオサンロードでも再び怒りを全面に出すことに。
 
世界各国のバックパッカーと客引きと夜に働く人たちでごった返すなか、客引きに思いっきり腕を引っ張られ、引きずられた。
 
今度は怒気荒く、日本語で「ふざけんな、やめろよ!」と言い放ち、にらみつけていた。
 
私は、初めての海外の数日間で、見知らぬ他人にけんか腰になるくらい、強くたくましく育った。
 
その客引きは勢いに押されたのか、素直にすぐに引っ込んだ。

つくづく、うんざりした。
 
微笑みの国ってなんだよ。
 
バンコクで穏やかな時間を過ごせたのは唯一、船の上から暁の寺を見ながら「あぁ、三島由紀夫の『暁の寺』を読んでおけばよかったなぁ~」と思いを馳せていた時くらいだ。

どこもかしこもカラフルでピカピカで、なぜか主に客引きとのコミュニケーションがメインだったバンコクよりも、アユタヤの静けさに心が惹かれた。
 
 

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今までで一番美しいお顔と思う、ワット・ヤイ・チャイ・モンコンの涅槃像。美しくて凛としていて優しくてはかなげで、いつまでもずっと見ていたかった。

暑さなんて気にならない。
ずっと、ずっと眺めていたい。
初めて、仏像に恋した瞬間だった。

帰国後、いとうせいこうさん&みうらじゅんさんの『見仏記』を読むようになり、徐々に見仏が趣味になった。
 
 

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二度目にタイ・バンコクを訪れたのは仕事だった。

 

着いたその日に、とんでもない豪雨となり、観光庁の方から「今年一番の雨ね…。あなた雨女ね!」と笑顔で言われた。

 

そう、わたしは雨女だ。

 

仕事で出張する時に限って天気が悪かったり、月に一度しかない会議の時が必ずと言っていいほど雨だったりする。

 

海外でも雨女を発揮するなんて…と思ったものの、初日だけで済んであとは天気に恵まれた。

 
 
 
 
そして、出会う人たちみんな、とても感じがいい。
 
仕事だからかなのか、本来のタイ人とはこうなのか、おしゃべりがとても楽しい。
 
たわいない会話の最中に「あなたの顔はタイの北部・チェンマイにいる人に似ている」と言われ、チェンマイに俄然興味がわいた。

仕事で行ったので、食事は“最新のタイ”だというローフードだったり、日本の政府関係者が来るようなシーフードの店だったりしたのだけれど、
 
私は断然、仕事仲間とタイ最後の日に行った屋台めしのほうが好きだった。
 
 

 

 

その他、泊まっているホテルで、ホテル前にいた運転手さんとおしゃべりしていたら、


「あなた未婚なの?なんでここにいるの?仕事?アラサーにもなって?そんなことしている場合じゃないでしょ?」


と立て続けにさとされ、挙句に電話番号もらったりびっくり


仕事でスパエステを体験したら、部屋の冷房の設定温度が極寒(タイあるある)で、パンいちで1時間耐え抜き冷え切ったり、
 

ぷらっと入ったタイマッサージ店は1時間800円でとても良かったんだけれど、力技で首がもげそうになったり。

 

総じて、初めてのタイでは味わえなかった、「これぞタイ」も楽しめた。

 
 

 
ただ、この渡航でスキミングされた、と思う。
 
だって、クレジットカードを人に委ねたのはこの時だけだったから。
 
3日間でもぎとった自由時間、45分間に買い物に出かけたら、「クレジットカードを処理する」と、店員さんがカードを手にバックヤードに消えていった。
 
帰国後、「あなたのカードで高額の買い物がある。これは本当にあなたが使ったのか。ちょっとおかしい」とカード会社から連絡があって、スキミングの事実を知った。
 
怖い。タイ怖い。やっぱり油断はできない。
 
 

 
 
なんて一瞬思うけれど、スキミングなんて気を付ければいいだけだし、あの暑さとタイ人の人懐こい笑顔、エネルギッシュ過ぎる街の魅力には抗えない。
 
 

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