タナカがついにNフレームの357マグナムに着手しましたね。
初号機はM28。
ハイウェイパトロールマンです。
今後、M27や戦前のレジスタードマグナムの登場に期待が高まりますが、やはりこの記念すべきNフレ357の第1号機は手に入れておくべきだろうと早速購入しました。
新品のモデルガンを買うのは7年ぶりです。前回はタナカの1917リボルバーでした。
新しい箱に取説と新品のモデルガンが収まっているのを見るのは気持ちいいですね。



化粧箱に拘るタナカの姿勢は良いと思います。
モデルガンコレクターは、箱入りのまま棚などに収納することが多く、箱の側面にモデル名が書かれているのは一瞥で見分けることが出来て便利です。


ハイウェイパトロールマンというのは、S&Wが商品にモデルナンバーを振り分ける前の商品名です。
S&W最初の357マグナムは、その名もザ・357マグナムでした。
警察などの官公庁の要望で実用性に特化した廉価版として生まれたのがハイウェイパトロールマンですが、そういう仕様違いは他にも例があり、コルトのオフィシャルポリスの廉価版がコマンドですね。
コルトというと、S&Wが特別なガンとして357マグナムを出したあと、コルトも負けじと357マグナムリボルバーを発表していて、それはS&Wのマグナムよりも安かったらしいですね。
そういう事情も相まって、S&Wも官公庁という大きなマーケット用に廉価版のマグナムを出す必要性を感じたのでしょう。



SMITH&WESSONのアドレスが堂々と入っているのは、日本国内仕様ということでしょうか。
サイドプレートのモノグラムもS&Wマークなのが嬉しいですね。


ケミカルウッドの発泡樹脂で出来たグリップパネルがコクサイやMGCのモデルガンを彷彿させて懐かしさを感じます。
グリップ前面にも溝加工されているのが嬉しいです。

大きなシリンダーに開けられた9mmの穴。
38splの2倍のエネルギーという1930年代(昭和1桁時代)では常識はずれなタマを撃つ新型リボルバーは相応な堅牢さを持っていたんですね。



グリップパネルを外すと、金属のウェイトがびっしり入っていることが分かります。
見た目のリアルさを損ねてしまっていますので、ここは賛否分かれるかも。

グリップウェイトが他社グリップの装着に影響あるかを確認するためにアルタモントのパールグリップを着けてみました。スタッドの位置もバッチリで問題なく装着出来ました。


シリンダーにはエキストラクター固定スタッドが打たれていません。


しかし、エキストラクターには固定スタッド用と思われる孔は開けられています。


カウンターボアードシリンダーのリムが収まるリセスは直径がわずかに小さくてタナカの純正カートリッジ直径10.9mmは難なく収まりますが、実物薬莢11mmだと、きつくて押し込めば入りますが排出するときに余計な力が必要です。
実物ではない模擬弾(現行ダミーカートリッジ)はさらにリムの直径が大きいのでリセスに収まりません。


タナカM29と比べてみましょう。
上が44マグナムのM29です。
ハイウェイパトロールマンの登場は1954年。44マグナムはその翌年に生まれました。
1957年にはM28、M29とそれぞれにモデルナンバーが与えられましたが、M28の方はハイウェイパトロールマンの品名が愛称として残り、本体にもその名前が刻まれています。


右がM28で、左がM29。
つるりとしたリアサイトが新鮮に見えます。


こちらは、CMCM27との比較です。



そして、こちらが自作レジスタードマグナムとの比較。これは蛇足でした。



マズルの雰囲気はこんなに違います。
右がM29。


M28は、実用主義の荒くれ者。
トリガーもハンマーも標準型で充分という感じでしょうか。
M27だとオプションでフルワイドのトリガーを選べると良いですね。



ハイウェイパトロールマン。
この名前を聴くと還暦オヤジーズは、どうしてもMGCのハイパト41を思い浮かべてしまいます。
マグナムという名前もあるのに、どうしてハイウェイパトロールマンなどという名前なのか?
中坊だった僕は、なんとなく野暮ったいその名前が気に入りませんでした。
それが、実物の名称の云われを知って、はあなるほど‼️と膝を打ちました。
詳しくは書店でガン誌4月号をご覧ください。