GM1の最終型となる、GM1-3です。
1966年に生まれたMGCガバメントは、1971年にブローバックタイプになりましたが、規制後にブローバック機能が除去された手動式に戻りました。
それが、いつ頃のことなのか正確な時期は分かりません。
ただ、72年にこの手動式ガバメントを購入して所有していたという方の証言を得ておりますので、規制の翌年にはGM1-3は登場していたようです。
こちら側から見た外観はほぼ前2作と同じです。
見分けるポイントは、スライドセレーションにあるピンです。

ブローバックタイプにあったネジに代わって、ピンがあり、ディスコネクターは設置されていません。


スライド刻印には、COLTの文字がありません。
輸出を視野に入れて、実銃メーカーのブランド名を本体に入れることを避けたのでしょう。

GM1-3の特徴であるスライドセレーションのピン。

ハワイのアーミー博物館にある第2次世界大戦時の武器コーナー。米軍のブースでガラスケースに展示されていたのはMGC製モデルガンでした。
スライドセレーションのピンとトリガー、短いグリップなどからMGC製であることは間違いないと思います。


通常分解の状況です。
バレルは固定式で形状はブローバックタイプと同じです。


バレルの銃口閉塞状況。
GM1-3は規制後の製品ですので、製造段階から銃腔は閉塞されています。


チャンバーには前撃針があります。
わざわざ成形し直したのでしょうか。


2丁のガバメント。両方共にGM1-3ですが、製造時期が違います。

左が割合初期に製造された個体で、右が製造中止直前の製品です。

仮に左を3型前期、右を3型後期と呼んで、どこが異なるのか比べてみましょう。


スライド刻印は同じです。

左が3型前期で右が3型後期です。
前期はブローバックタイプと同じファイアリングピンがスライドブリーチを貫通していますが、後期にはファイアリングピンは入っていません。


GM1-2ではネジ留めされていた部品が、3型後期では細いピンで固定されています。


砲底面の比較。
左が3型前期で右が3型後期です。

前期型にはブローバックタイプと同じカートリッジリムが嵌まり込むリセスが残っています。



こちらは後期型の砲底面。ファイアリングピンホールはなく、前期型に形成されたリセスと同じような位置に段差があります。

後期型スライドの砲底面に45サイズの付属カートリッジを載せてみるとすっぽり入りました。

前同。


こちらは後期型スライドにカートリッジを載せた状況です。

リセスに一致しているように見えます。

ファイアリングピンのある前期型で装填状況を確認してみます。
スライドをゆっくりと前進させてマガジンからカートリッジを押し出し始めた頃の状況です。

マガジンリップから外れたカートリッジがチャンバーに入り始めると、リム部も上昇し、エキストラクターが噛み込んでいきます。

リムがリセスに嵌まり込むと、リム部はそこで固定されるのでそれ以上上昇せず、カートリッジ先端の弾頭部分だけが上昇しながらチャンバー奥へと入り込もうとします。それでカートリッジが斜めになって、いわゆるツッコミ状態で装填不良になります。


左がブローバックタイプで右が手動式の3型後期。


カートリッジを入れてみると、双方の中心軸は同じに見えます。

ブローバックタイプはチャンバーの中心軸が下にズレているはずなので、同心円を拡張しただけであれば、GM1-3の中心軸もファイアリングピンより下にあるということなんでしょうが、目視では確認しにくいですね。

ハンマーとストラットの違いです。

左が3型前期で右が3型後期です。

左の前期は、2重のストラットが二股でハンマーを支えるブローバックタイプと同じ形ですが、ハンマーとの接続ピンは省略されています。
右の後期になると、ストラットは1枚になり片側保持になります。


3型後期は、ファイアリングピンがなくて、お尻だけモールドで成形されています。この状態を見ると、抜け殻のような残骸になってしまったGMシリーズ晩期の製品に寂しさを感じますね。
チャンバー奥に前撃針が形成されているのにスライドブリーチにはカートリッジを突くブロック等が無いのはなぜか?



モデルガンの師匠から戴いたGM-1最終型の展開図です。パーツナンバー15としてファイアリングプレートが描かれています。
GM1-3は、ファイアリングピン→ファイアリングプレート→モールドという変遷を経ているようです。
sm基準でブリーチ内にインサートを設置するようになったことで変更されていったのでしょう。



GM1-3後期型のメインスプリングハウジング固定ピンはロールピンになっています。


下のパッケージは、アメリカの輸入業者RMI(Replica Model Inc)のものです。MGC製品は早い段階から積極的に輸出も行っており、特に規制後は国内販売出来なくなった製品を海外への販路に繋げていました。
規制直前には、刻印やパッケージも輸出仕様のものが混在して国内販売されていたようです。


オマケ画像

GM1のターゲットモデルの画像を戴きました。
非常に珍しいターゲットモデルです。


スライド刻印と王冠マーク。



良い感じです。