祈る思いで過ごした8日間② | Every smile & Happy day

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とある町でひっそーーり、のんびーーーり暮らしている
主婦の日常を思うままに書いてます。
いまどき珍しい大家族+3ワンコ&5ニャンズ。
笑顔いっぱいのハッピーな毎日を過ごせますように☆


鼻からのチューブが入り、絶対生きれる!大丈夫!そう希望を抱いていました。


だけど・・・

現実はそう甘くはなかった。

神様なんていないって本気でそう思った。


顎の骨折部分が上下とも壊死してきたこと。

どこからか分からない膿が口から鼻から吹き出してきたこと。


匂いもどんどんきつくなり、明らかにうちの子達が亡くなる直前にしていた匂いに変わってきた上

流し入れてる栄養さえも鼻から口から膿と共に流れ、上手に消化できなかったこと。


それに生命を維持するために必要な鼻からのチューブも自ら抜いてしまったこと。


もうそれが答えなんじゃないかと先生に言われ、これ以上この子を点滴だけで生かすには厳しすぎた。


栄養なんて取れない点滴。

ただ、脱水を防ぐためのもの。


胃に栄養が入らなければ生きていけないし、手足が壊死したのならまだ切断という選択はできた。


でもこの子は顎の上下とも壊死。

手の施しようがない・・・


それでも諦められなくて、なかなか決断できなかった。


この点滴だけじゃ体内の乾きは凌げても飢えや喉の乾きがしのげるわけじゃない。


麻痺から目も閉じられず、ずっと口を開けっ放しだし目も喉もかわいただろう。


それにお腹、すいてるよね。

もうどうしようもないのに長引かせてるのはあたし。


この子を撫でながら、こんな怖い思いや痛い思いをさせるためだけに連れてきてしまったことが申し訳ないのと、どうしても助けたかったという気持ちでぐちゃぐちゃでした。


先生、もう治ることは絶対ないんですよね?

手の施しようがないんですよね?

壊死が進めばこの子は今以上にもっと苦しい思いするんですよね?と質問攻めをし答えを聞いたのち


安楽死 お願いしてもいいですか・・・と。


ごめんね。本当にごめんね。

うちの子たちのどの子の最期よりも、わんわん泣きながら謝り撫でるしかできませんでした。


その間、気持ちよさそうに撫でられてるこの子を見てると、もしかしたら奇跡が起きて回復するのではないか?など、安楽死を口にしたのに諦められない自分がいました。


その様子を見て、先生も もう一日様子を見ますか?と言うのが2日くらい続きましたが、やはり状態が変わることはありませんでした。


うちの子達は、たくさん愛情をかけて幼い頃から育ててきたし、あの子達からもたくさんの愛情をもらって最期まで信頼関係は揺るがないものだったから・・・


手の施しようがない点ではこの子だけじゃなく うちの子達もそうだったけど、それまでに長い闘病生活があった末でのこと。


どんな治療を選択してもどの飼い主さんでも後悔はすると思います。


もっとこうしてれば、ああしてればと思わないことはないと思うのです。


それでも亡くなった今でも思い出すのは、一緒に過ごした楽しかった時の事がたくさんで、いつでも温かい気持ちになれる。


でもこの子は違う。


どんな風に育ってきたのか、どんな事があってこんな致命的な大怪我を負ったのか


今まで生きていた中で、誰かの優しい手でなでてもらったことがあったのかなど何ひとつ知らない。


内臓は全て元気だから、顎の骨折さえ治癒してくれればまだまだ生きられたかもしれないのに。


この子との思い出は楽しかった時のことなんてひとつもないまま。


この子もきっと同じ。

なんでこんな所で知らない人に囲まれ、痛い思いや怖い思いをさせられてるのか理解できないまま。


そう思うと辛くてやるせなくて・・・


育ってきた場所でそのまま連れ帰ることなく逝かせてあげた方が幸せだったんじゃないか


知らない場所で知らない人に囲まれ、ワケもわからず色んな痛い治療を受けている中、ただただこの子は元の場所に帰りたかったんじゃないか


安楽死を口にして3日目にして、もうこれ以上治療を受けさせるのは酷だとやっとの思いで決断したのに。


色々とこの子の事を思うと、どうしても涙が止まらないあたしを見て 先生もなかなか処置が出来ずにいました。


このまま治療終わらせて安楽死もせず、この子がいた所にそっと置いてくる?って、こんな事言っちゃダメだけどそう言いたくなると。


うるうるさんが、この子を必死で助けたかったという強い気持ちが分かるだけに、この子の死を決断させるのはかわいそすぎると。


長いこと泣きながら撫でる手を止めれなくて、先生もお忙しいのに長い時間付き合ってくれました。


壊死が進むともっと痛い思いも飢えも渇きもある中 苦しみ旅立つよりも・・・


この子に関わったあたしの責任として・・・


祈る想いで過ごした8日間。

気持ちの整理が何もつかないまま安楽死をお願いしたのでした。


処置してもらう前に、先生に抱きかかえられた時に鳴いた声が今でもどうしても忘れられません。


助けて!と言ってるのではないかと思えて、何度やっぱり辞めます!と止めに入ろうと思ったか。


あたしの選択は本当に正解だったのか

今でもこの子を思い出すとどうしようもなく泣いてしまうのです。


我が子達が旅立った時のように、ありがとうではなくごめんねの言葉しか出てこない。


たくさん頑張ったのは、うちの子達もこの子も同じはずなのに・・・


安楽死は本当に楽に死ねるのか・・・

壊死した先に自然と亡くなるのとどっちが苦しかったのか


最初から連れ帰らない方が良かった。

あの日は夜から大雨で体力も奪われ、出血の量からして恐らくそのまま亡くなっていたはず。


無理矢理8日間も苦しい思いだけをさせてしまったこと


本当に可哀想なことをしてしまったと今でもこの子を思い出すと苦しいのです。


名前もつけてあげれないままだったけれど、今までお世話してくれた人からはなんて呼ばれてたんだろう。


最期に名前を呼んであげることも出来なかった。


病院のボードにはうちの苗字にノラちゃんと記されていた。


生きてる間に、まだ触れられるうちに名前くらいつけてあげれば良かった。


たくさんの後悔と苦しさしかない出会いと別れは初めてでした。


でも最後くらいは華やかに・・・


顔や体を綺麗に拭いて、お花と共に8日間も飲まず食わずだったので お水とご飯におやつを供えた後 火葬してもらいました。


体を拭いてご飯を腕に抱えさせる時に気付いたけど、点滴をしていた腕は止血のためにバンテージが巻いてあり、そこから見える手はパンパンで。


点滴すら限界いっぱいの体だったのだろう。

本当に本当にごめんね。


今はうちの子達と同じ霊園でどうか安らかにと祈りを込めて眠ってもらっています。


どうかあの子が安らかに・・・

向こうで幸せに暮らせてますように・・・


あの子の生きていた証として、1年経ってブログを残そうとやっと思えました。


治療中の写真はかなり見るに堪えないだろうから、最期火葬前にお花に囲まれているお写真だけ残します。


見たくない人はスクロールするかここで終わりにしてもらえると助かります。


ブログ記事の横に画像が出るので虹の画像を最初に貼っています。


この子が安らかに眠れるよう、祈ってくださると嬉しいです。

















目はやっと閉じてあげる事ができました。

口が歪んでいるのを無理矢理閉じる事は、これ以上痛い思いをさせたくなくてしませんでした。

やっと痛みもなくなったね。
8日間、痛い思い怖い思いをたくさんさせてごめんね。


生きていて欲しかった。その一心だけで無理をさせて本当にごめん。


たった8日間だったけれど、あたしはあなたが大好きでした。



後日病院にお礼に伺うと、あの日病院で順番を譲ってくださった方々が募金という形で治療費をなんとか支援できませんか?と先生に打診してくださった事を聞きました。


ですがやはりそれはちょっと出来ないので、病院側のご好意で値引きしてくださいました。


大変な治療を任されたにも関わらず、一生懸命治療に当たってくださった先生。


あたしの心情を考え、色んな治療方はないかたくさん考えてくださいました。


本当に感謝しています。

ありがとうございました。


募金を提案してくださった方々も、暖かい気持ちを本当にありがとうございました。


野良ちゃんとして生きてきあの子を想って下さった方がいた事、本当に嬉しかったです。


それから、あの子がいた市で保護活動をされてる団体さん。


本当に本当に色々と相談に乗ってくださった事、心から感謝しています。


あれからすぐ息子の受験戦争が始まり、息子の引越しに子供たち二人分の一人暮らしの費用に授業料やらもろもろが嵩みまくり・・・


他の団体さんやお世話になった団体さんへのご支援がストップしてるのが心苦しい限りです。


不義理をしたまんまなので、少し余裕がでてきた時にでもまた再開させていただきます。



あの子と出会ってからというものの・・・


もう弱っている子には出会いたくない。

今うちにいる子達だけにしか関わらない。


頑なにそう思うようになりました。


今までのあたしからすると考えられないような考え。


生命と関わる中で、後悔と苦しさしかない出会いは初めてだったから


悲しい別れがあっても出会って良かったと心から思える出会いって、実はすごく幸せな事だったんだと初めて気付かされました。


もうあんな苦しい思いをするのだけは嫌。

だからうちの子達以外には絶対に関わらない。


そう思うようになりました。



次で最後の記事になります。

1年経って・・・の心境を書いてます。