春節。

 

いつもはピンと張りつめた空気の中に

眩しい光を感じて嬉しくなる。

 

今年は少し違った。

 

コロナウィルス

トルコの地震

オーストラリアの森林火災。

 

光より、揺れを感じる。

 

ダボス会議もいつもと違う映り方。

 

グレタさんは、「私たち世代は許さない」という。

トランプさんは、「君はわかってないね」という。

 

ウィルスを封じ込める!

森林火災は地球温暖化のせい!

プラスティックは悪!

 

怒りが渦巻く。

みんな、善と悪の構図を取りたがる。

 

苛立ちが募る時、

人は自分じゃない何かに

原因を探したくなる。

 

自分の中の苛立ちを他にぶつけたいから。

 

本当は、自分の中にその原因があることに

気が付いているのに。

 

 

今まで地球は、

人の欲望、

私たちの心の中の苛立ちから起きる暴力、

全て大地に受け入れた。

 

そんな地球が今身震いしている。

 

地球にはもう、

受け入れる余裕はなくなってしまった。

 

温暖化や自然破壊は結果。

結果の原因を探すときじゃない。

 

激しい気象は人間の心の表れ。

私たちの心は地球や気象と繋がっている。

 

人の心のあり方に対する警告。

 

耳を傾けるべきは、地球からのメッセージ。

誰かを責めたら、真実を見誤る。

 

自然破壊がプラスティックのせいとか、

そうじゃないとか、

核を持っているとか、持っていないとか

地球の身震いはそれだけで起きたりしない。

 

世代間の差

人種間の差

宗教の違い

 

地球や地球にくらす他の動物や植物には

そんな差はわからない。

 

人間は人間。

 

今、すぐに何かをしなければならないとしたら、

誰かのせいにするのをやめること。

 

私じゃない、といっても、

人間という動物の最上位。

 

国レベルのことは、私にはわからない。

でも、自分の行動を選ぶことはできる。

 

何をする?

 

留学中に一つ教わったこと。

 

日本人はこう。

中国人はこう。

韓国人はこう。

 

こんな一般化が起こるとき、

人種差別が発生する。

一人ひとりみんな違うことを忘れてしまう。

 

今の情報の洪水社会の中で、

早く、効率的に理解しなければならないと思い込み、

私たちは目の前の情報を

平気で言葉をつけて一般化するようになってしまった。

 

感じることなく、頭で処理してしまう。

 

一人ひとり、一つ一つを、自分の心で感じていては、

追いつかないと思い込んでいるかのよう。

 

でも、効率は、

感情や直感という、人間の不合理なものを

バッサリ切ってしまう面があることを忘れてはならない。

 

多数決は合理的。

でもね、もし少数派に多数派が寄り添わなければ、

その組織は不安定になる。

 

なぜって人間は不合理の塊だから。

大抵は感情的なもの。

でも、その不合理が、その人の真実を表すことは往々にしてある。

 

「効率」が王様になったこの社会。

 

ミヒャエル・エンデ作

「モモと時間泥棒」を思い出す。

 

半世紀近く前に書かれたけど色合わせない物語。

 

効率に惑わされた大人たちは、時間泥棒に騙されて

あくせく働き、心を使わなくなる。

 

モモだけが真実を見抜き、時間泥棒に時間を奪われていく

人間たちを救おうとする物語。

 

「時間を盗まれてはいけないよ」

https://ameblo.jp/monamiako/entry-12291580012.html

 

これは、短時間にどれだけ多くのことをこなすかを目的に

した言葉じゃない。

 

どれだけ時間を「愛」で満たすか。

 

「効率が王様」から抜け出すには、

自分の心、自分の感覚を使うと抜け出せる。

 

そんなことを教えてくれる。

 

死ぬ間際になったとき、

どれだけ多くのことをしてきたかは、きっと何も意味をなさない。

 

どれだけ多くの人や動物、植物と語り合ってきたか。

どれだけ心を使ったか、

「愛」をどれだけ体験したか・・

 

肉体を持って「生きる」ために、

私たちは長い歳月をあの世で待ちます。

 

人生が100年であれば、

あの世では1000年待っているらしい。

 

生きることは、

最後に息をひきとるまで晴れ舞台。

 

老いても、病になっても、

魂の晴れ舞台の一幕。

 

その晴れ舞台を謳歌しに、

私たちは今、地球に生きている。

 

晴れ舞台を支えてくれる地球なしに、

私たちの晴れ舞台はあり得ない。

 

さて、どうしよう。

 

他人はどうもしてくれません。

 

一人一人が地球とつながる時代。

新しい時代の幕がいよいよ開けていきます。

 

自然災害を和らげられるかどうか、

一人ひとりの心が大きな力を持ってくる。

 

最後に・・

モモを原作にしたミュージカル「モモと時間泥棒」の中から、

私の大好きなモモが歌う歌をご紹介します。

 

私は歌う

せせらぎの歌

小鳥や 風の目覚めを歌う

 

生きていることは素敵なことね

夢見た人に いつか会えるわ

 

聞こえてくる優しい声。

あれが愛の訪れよ。

 

ひとりが ふたり

ふたりが さんにん

みんなで 今日も微笑みあおう