「DOMANI・明日展2021」(国立新美術館) | ひとりを楽しむ読書、美術鑑賞のすすめ

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若手作家10名による作品展で、1998年から開催されているらしい。知らなかった。

佐藤可士和展の時に、開催されているのは知っていたのだが、気になったので再度訪れることにした。

展示会は2021年3月7日まで、国立新美術館企画展示室2Eにて。

なお会期中、ほかの企画展の半券を持っていけば200円引きで入場できる。

 

 

 

全ては紹介できないけれど、気になった作品を紹介したい。

まず目に入ったのが静かなイメージの油彩画。髙木大地の油絵。


青、夜、森…
不安を感じたけれど、妙に美しい。引きこまれる感じ。これはなんだろう。

笹川春子「Auto generating」。動物や人物などの映像が2つのスクリーンにランダムに流れる。
何を意味するか、どうしていいかわからない。しかし、現実に目の前にあらわれる景色はそのようなものかもしれない。

本来台座にあるはずの彫像が横たわったり、こちらに背を向けている。それだけでなんと不安になるものだろうか。
袴田京太朗の彫刻を見てそう感じた。

展示の看板にもなっている大田黒衣美の作品「sun bath」。何か横たわるヒトのような…ガム? と思ったらそうだった。そういえば、どうしてガムはあんな板の形なんだろう。食べる前に指先で丸めたりもしたことがある。その通りのオブジェがそこにあった。



土器のような白い器。光が当たると、割れ目から漏れて陰影ができる。
そんな白い器たち。新里明士の「光器」。
焼く途中で割れてしまった失敗作を敢えて作品にしたのが印象に残る。

 

コロナや東日本大震災、不安定な状況の中、アーティストたちは何を思い、形にしていたのか。

私たちはその作品を見て何を感じるのか。今回の鑑賞はそんな体験だったように思う。

 

 

なお2月22日に見にいったが、佐藤可士和展は結構行列になっていた。

(私が行ったのは平日の大雨の日だったのが良かったのだろうか、わりとスムーズにみられた)

コロナ対策で入場者の制限も行われるという。

平日など空いている日を選んで事前にオンラインでチケットを購入しておく方がよいかもしれない。