もし現代の女子高生が村上龍の『ラブ&ポップ』を読んだら | ひとりを楽しむ読書、美術鑑賞のすすめ

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村上龍『ラブ&ポップ』は、90年代後半の女子高生の援助交際を描いた作品である。

1997年刊行。

 

 

援助交際、つまり大人の男性とカラオケでいくら、デートでいくら、というように条件に合わせて内容を選び、男性の要望に応えて報酬をもらう。
今は違法行為なはず。

高校2年生の裕美(ひろみ)と3人の友達が主人公。
海に行くために欲しいと思った指輪を買うために、裕美は初めて1人で援助交際をするというもの。
作品の中で、女子高生たちが当たり前のようにプラダやシャネルなどのブランド品を身につけたり、買ったりする。
ブランド物のバッグを買うためにマックで長期間バイトする女子高生はいない。
「ほしいものはその時にてに入れないと消えてしまう」、欲しいと思う気持ちが持続しない。

人によるだろうけど、女子高生がブランドのバッグを欲しがるという話は最近はあまり聞かない。
むしろブランドなどの物より、スマホのアイテムなどにお金を使うと聞く。
そこそこの物がわりと安く手に入るようになったから当然といえばそれまでだが。
援助交際はお金がどうしても必要など、より切実な場合の手段となっているように感じる。
 

今の現役女子高生が読んでも、理解できないかもしれないと思った。

むしろぜひ読んでみて感想を聞かせてほしいと思う。