2022年4~5月に、当時を思い出しながら書きました。

 

絵については一部、当時感じたことと約半年後の今感じることを併記しました。今のコメントは灰字にしておきます。

 

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「人生で一度だけでもToshlの生歌を聴いておきたい」という願いを叶えるために決めた、山形行き。絵画展も同時開催とのことで、せっかくなので行ってみることに。

 

ただ、先に自白しておくと、私は「感性豊か」の真逆をいく人間です。

としさんのような偉大なアーティストのファンを名乗るのが申し訳ないくらい、目に見えるものしか見えない。絵も音楽も完全に素人で、感性が問われるような趣味を持ったこともない。

そんな私が絵画の感想を書くなんてハードル高すぎる…と悩んだのですが、感性のない素人なりに感じたり、感じようとしたりした体験を書いていきたいと思います。


↓絵画展前後の話はこちらに


とうとう、絵画展に入場。
まず目に飛び込んできたのは、入ってすぐ左手に展示されていた「雪月界」。

その色使いの綺麗さに惹かれる。色合いが私の好みに刺さった。 としさんの絵といえばマスカレイドの色合いの印象が強かったので、こんな、童話のような色使い(私の勝手なイメージ)もするんだ…と驚く。

そして、絵の完成度にも圧倒される。何かのインタビューで「絵の素養がないから自由に描いた」とおっしゃっていたので、正直もっと素人っぽい絵を想像していた。私から見たら、完全に画家の絵だった。

この時の私はまだとしさんに対して「大スターなのに意外に普通の良い人」のようなイメージを持っていた。でも、絵を見た瞬間「どこが普通の人やねん」ってなった。こんな絵を描くなんて、全然普通じゃないだろと。やっぱり偉大すぎるアーティストなんだなと。

最初に「雪月界」に目を奪われてしまったけど、最初から順番に見ようと最初の絵に戻る。

AQUARIUS
これも色使いが綺麗で好き。だが、何を表しているのか分からない。やばい、やっぱり感性がない…。必死で何かを感じ取ろうと集中していたら、地元のおじさんと思われる方が「アクエリアス?あの飲むやつ?」と言ってるのが聞こえて吹き出しそうになる。

 

※時間的に、お昼の部のコンサートにギリギリ間に合わないくらいの時間帯だったので、おそらく参加者のほとんどが地元の方だった。これだけ多くの地元の方が足を運んでらっしゃるのか、と思った。

 

<いま改めて画像を見て感じること>

何か塊のようなものから、液体が噴き出しているように見える。水のような流動性を持って自由に動く…的な意味に捉えた。もう少し頭空っぽで見ると、クラゲにみえる


幸せの木
これは画像では見たことがあった。銀の縦縞を見て、「自分の殻(檻)を破らないと、幸せには辿り着けない」と解釈した。山形に行き着くまでに仕入れていたとしさんの情報を総合すると、そんな気がしたのだ。今はまた、違った見え方だけど。(縦縞によって守られた世界、幸せな安全地帯…というように見える)


雪月界
やはり色合いが好きだ。よく見ると、絵の具がボコボコしていたり、かなり立体的。盛り上がり具合を見たくて近寄ったり、横から覗いたり。しかし残念ながら、何を表しているのかは分からない。強いていうなら、ポップな色合いの割には禍々しさを感じた。清々しい、爽やかな絵ではないと思った。(いま改めて見ると、真ん中の水のようなものの色合い、AQUARIUSと近いな)


CRYSTAL MEMORIES
キラキラしている。だがそれ以上の感想が降ってこない…。色々考えても、どれもこじつけに思えた。

 

<いま改めて…>

羽生結弦展に、クリメモ衣装のデザイン画があった。それを見たとき、表面の葉脈のようなデザインがこの絵画クリメモとそっくりだなと思った。(衣装はキラキラした水面をイメージして作られたらしい)


炎龍
理由は分からない上に失礼な話だが、少しだけ「絵の道の人ではなさ」を感じた絵。足が透明なことに不思議な感覚を覚えた。

 

<いま改めて…>

2022年4月29日のブログで、としさんご本人が「炎龍はLOVEたち一人ひとりの熱い魂が集結し、炎の龍と化した絆」と語られていた。なるほどそういうことだったのか。ということは、赤丸一つひとつがLOVEの魂ということか。そこまで分かると、見えてくるものがある気がする。また実物を見たい。

 

というか、今の私が見たら、赤丸一つひとつがLOVEなんじゃないかというのは言われなくても分かったような気がする。ここ半年で、それだけとしさんにとってLOVEが大事な存在だという感覚を持てたということかもしれない。

 


マスカレイド

絵画「マスカレイド」は羽生選手の演技を絵画化したものとどこかで見たけど、そもそも羽生選手の演技「マスカレイド」はとしさんを表しているはずなので、つまりこの絵はとしさんの深い内面が表現されていると思っている。


やはりすごい迫力。絵の具の立体的さもすごい。様々な先入観が入りまくっていると思うが、これはとしさんの苦しみを吐露した絵だと思ってる。としさんの心情を知りたくて、なんとかこじつけの解釈をしようとしてしまう。

ここからは私の勝手な、完全なこじつけ。

まず、基本的には時間軸が左から右に流れているのではないかと仮定した。そしてベチャッとした黒丸は、としさんにとって特に深い苦しみを表しているのではないか。大きな黒丸は3つある。私が持っている情報から、としさんが最も苦しんでいたと思われる時期を3つ挙げてみる。

 

特に3つ目については、節々に滲み出ることはあっても、言語化されたことはないように思う。「言語化することができないことを、絵画で表現した」という内容の発言を何度か見た覚えがある。絵画には、言語化されていないとしさんの心情がたくさん表現されているということ。できる限り多くの情報を読み取りたくて、考え込む。

 

ちなみに、その3つ目の苦悩が和らぎ始めるきっかけになったのが、羽生選手だったのではないかとも思っている。

この荒ぶる3つの黒丸は、黒地に黒の絵の具で立体的に表現されているので、画像や印刷物では見えづらい。そのことにも意味があるような気がしている。

 

左から1つ目と3つ目の黒丸は、「発散」という感じで外に飛び散っているような形状。真ん中の黒丸は「吸収」という感じで、内側に吸い込まれるブラックホールのよう。苦しみの種類や方向性等が表現されているのだろうか…などと考える。


それぞれの線やパーツの一つひとつにも、きっと意味がある。

としさんの心の内の何か?人との縁?

 

…そもそも最初の仮定からして全然違っている可能性もあるし、この絵が何を表しているのか、結局のところは分からない。としさんの苦悩の種類やタイミングだって、本当のところは分からず、私は自分の目に見えている情報から勝手に憶測しているだけ。

 

今の私にはこうやってこじつけて考えることしかできないけど、いつか「感じられる」ような感性を身に付けられたらな…と思った。

 


運命
これも苦しみや苦悩がベースになっていると感じた。多少怖さを感じる絵。マスカレイドと似た色合い、そして似た黒丸。マスカレイドの一部だろうか?続編だろうか?


群青の夕紅れ
色が綺麗。「夕暮れ」というと、オレンジ色の夕日をイメージするけど、この絵はとってもカラフル。構図は、暗い洞窟の中から外を覗いているような感じだと思った。何となく、セノーテを連想した。この時は、どこが「夕暮れ」なのか分からず。「夕紅れ」表記の意味も分からず。(後に、「ひっくり返すと連峰の山々が見える」とおっしゃっている動画を見て、「そういう構図だったのか」と思った。「夕紅れ」表記の意味も、今なら分かる気がしなくもない)

話は逸れるが、歌の「群青の夕紅れ」、初めは暗い曲だと感じていた。最近はアップテンポでノリノリになれる曲のように感じている。この変化は割と不思議。


銀河音律
銀河というからには、宇宙なのかな?と思ったけどそれ以上は何が表現されているのか分からず。私に感性をください、、、


希望の詞
みはらし園のおともだちと合作のこの絵。子どもたちが塗ったベースの上に、としさんが絵の具を線状に垂らしている。この線は、マスカレイドにいた線と似ていると思った。同じものを表しているのだろうか。



龍玄プロジェクション「マスカレイド」
絵画をじっくり見て、色々なことを考えたり感じようとしたりした後の、満を持してのとしさんの歌声。本当に美しい声だなと思った。多分音質も良くて、まだ自前のしょうもない音響でしかとしさんの歌を聴いたことがなかった私にとっては、生で聴いているような感覚だった。

地元の方が「やっぱり歌がうまいな」とつぶやいているのが聞こえてきた。わかる。

 

絵画「マスカレイド」で考えていたことを当てはめて見ていたけど、「あれ?解釈違いだったかもしれない」と思ったようなかすかな記憶が…

 

感性も解釈力も足りなくて、もどかしくて仕方がない。

 

 

滞在時間としては45分程度だった記憶だけど、なんだかものすごくエネルギーを使った気分だった。提供されたものに対して、自分の消化能力が追い付かなかった感覚。どうしたら感性豊かな人間になれるんでしょうか……

 

 

今現在(2022年4~5月)、この感性や解釈力を渇望する気持ちは、山形に行った頃より強くなってる。こんなに好きで好きで仕方がない相手から発信されているものを受け取る能力が、自分には不足している。これほど悔しいことはない。

 

だけどとし活を始めてから、わずかながらも自分の感性が育っているように感じることもある。少しずつでも、このまま育っていきますように…。そして、私の感性を育ててくださっているとしさんに深く感謝…!

 

 

(投稿日:2022/5/29)