こんにちは。
最近、家族の中で映画鑑賞がちょっとしたブームになっておりまして、
月に2本以上、夫婦で観たり、子供と一緒に観たり、
アニメを観たり、ジャニーズメンバー出演の恋愛モノを観たり、
なかなかバラエティに富んだジャンルの映画に触れておりました。
昨日も、夫婦と高校生の娘と一緒に、”ロストケア” を鑑賞しました。
ご覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、
介護と命(いのち)、家族の絆をテーマにした作品でしたが、
わたしは久しぶりに、体と心を震わせて 号泣してしまった映画でした。
訪問介護事業所のスタッフとして勤務する男性を松山ケンイチが、
その男性が積み重ねてきた犯罪を暴き、法で裁いていく検事を長澤まさみが、
恐ろしいほどの迫真の演技で演じています。
ロストケア とは、ロスト(消滅・亡くす)することによる
ケア(介護・救済)という意味合いで作品中に発せられている言葉で、
要介護者を消し去ることで、家族を救済する。
”ロストケアは家族の救済だけではなく、本人も救われるんだ。”
と、主人公の男性は主張します。
ストーリーも難しくない、登場人物もとても少ない、
観やすい映画ですが、
問いかけてくるテーマは、簡単に答えの出せない難しいモノでした。
人としての倫理観、今の日本社会のかかえる問題、
家族の絆、・・・
私たちも、福祉用具の手配や選定で、
いろいろなご家庭の中に入ることがあり、
少なからず触れざるを得ない、
それぞれの家庭事情を見ることがあります。
いろいろな家族がいて、いろいろな事情が存在します。
”これが正しい、これが答えだ。”
というモノは存在しないのではないか。
とても考えさせられる映画でしたし、
社会的に対極に位置するような主人公のふたりが、
根底では同じひとりの人間としての共通の葛藤があることを
描いていて、てても切なくなる作品でした。