物と人との関係は深いものがあると古くから言われておりますが、楽器とオーナーとなりますと、言わば侍と刀、外せない関係です。人にも物にも寿命があり出会いと別れが存在するのは仕方のない事です。ですので別れはとても悲しいです。
私と現在愛用しているフェンダー社製1972年型ストラトキャスターは、考えてみますとかれこれ10数年の付き合いです。共に数々のステージを踏んでまいりましたが、今年の春から夏にかけてオーディションやレコーディング等で比較的忙しく活動させて頂いております最中、ついにフロントのピックアップがダメになってしまいました。最後のレコーディングを終えて帰宅後日課のルーティーンを始めようとアンプのスイッチを入れるとアナログ・ラジオの周波数が合っていない様な薄い音しか出てきません。色々と探ってみましたがダメです、ピックアップがダメとしか考えられません。交換するにも全てオリジナルの純正パーツであった為同じものは手に入りません。

やむなく社外品の中でも比較的純正度が高いピックアップに交換しました。結構違う音になってしまったのでもっと使って良い関係にならないと今までの様にはいきません。
・・・うー、ストラト最終型だったんだぞ!
フル装備だったんだぞ!・・・
思えば最後に音を出したのはフランス語で「太陽の季節」という曲でした。
その時のOkayテイクの事はいまだに忘れられません。
・・・嗚呼あれが最後だったんだ・・・
と。
以来色々壊れました。決まっていたパリ行きの仕事から機材を運ぶ楽器車のトランス・ミッションまで。まるで悲劇です。
フロント・ピックアップ最後の音は手元にありませんし著作権も所有しておりませんのでこのトラックが最後の音となりました。
"Connection Invisible" mona
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