ミンダナオのデカリンゴ N.peltata  | もなのブログ

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 フィリピンミンダナオ島のMt.Hamiguitan標高800~1600m程度に生育している固有種です。標高がそれほど高いところに生育している訳ではないので、あまり高山性種とは認識されておりません。

 

 ただ、N.rajahN.miraN.attenboroughiiといった丸~砲弾型のピッチャーを付ける大型地生種と近縁であるため、他の種と同様に根が十分に張っていないと陸上部もきちんと成長しないという癖を持っています。

 

 ペルタタは寒さにも暑さにも強く、一見扱いやすい種の様に見えますが、通気や湿度、日照などその他の環境条件も高レベルで満たす必要があります。

 種としては強健ではあるものの、育てるのが簡単か?と言われればそうではない…という種です(-_-;)

 

 元々2008年に新種認定された比較的新しい種類で、かの有名な倉田先生が新種記載しております。

 ただペルタタは以前から日本国内では蘭業者を通じて流通しており、葉の裏が赤い基本種はred phantom、葉の裏が赤くならない変種(?)はyellow phantomと呼ばれていました。(この辺の経緯はsurfaceさんのブログに詳しく書いてあります)

 

 我が家では去年まで真夏は屋外栽培をしていましたが、いくら耐暑性があると言っても日本(大阪)の夏は暑すぎます。特に夜温が25℃を下回らないのが致命的なようです。

 今年はそれらの反省からエアコンの効いた室内で屋内栽培をしておりました。

 

 N.peltata(red phantom×yellow phantom)

 山田さんの作成したシブクロス。

 

2020年6月

形がおかしいのは何度も何度もひっくり返し、

最終的に去年のボルネオ旅行中にドライアウトさせかけたから(´;ω;`)

 

2020年7月

やや調子が戻ってきた

 

丸くなるのは優良種の証

 

2020年11月

植え替えを行ってまた成長がストップしてたけど一先ず安心かな

 

 昔っから持っているのですが、何度もひっくり返したり、真夏のダメージが入ったり、長期旅行中にドライアウトさせかけたりと多分一番苦難を乗り越えてきた株です(-_-;)

 その上植え替えを行い、成長をしばらくストップさせていたのですが、今はやっと落ち着いた成長を始めました。

 

 かつては山田さんのHPで(比較的)安価に手に入ったのですが、この頃はどうも流通していないようです。販売されていた時期より数年経っていますが、成株の写真を見たことないので、やらかしている私以外の方もそれほど大きく出来ていないのかもしれません。

 

 Nepenthes peltata

2020年7月

小さい株からやっとこさここまで…(-_-;)

 

このサイズでこの丸み

今後が凄い楽しみ!

 

葉の裏は赤い

red phantom!

 

 1年半前ぐらいに入手したタイプ。株の大きさの割に非常に丸く大きなピッチャーを付ける優良種です。

 こちらはミズゴケ植えにしていたおかげでボルネオ旅行中もドライアウトというやらかしをせず、ひっくり返しても用土が飛び出なかったため成長が止まるということにはなっておりません。

 多湿環境で栽培するとやや葉が河童の絵かき歌の口(?)のように伸びるようです。

 

 今年からは温室を導入したため、もう少し安定して生育できるのではないかと思っていたのですが、こちらも植え替え後にピタッと生育を止めてしまいました…(´;ω;`)

 こうなると動き出すのは冬頃ですね…

 

 Nepenthes peltata(yellow phantom)

 

2020年7月

他のネペンテスと違い大きくなるほどピッチャーが丸くなります

 

葉の裏が赤くない

 

上から見るとフツーです。

やや赤くならない?

 

相当ツタが伸びてややバランスが悪いです

接地させたらもっと立派なピッチャーが出来そうですね。

 

2020年11月

新しいピッチャーは出来たものの、元々ついていた物よりは小さい(-_-;)

 

 ペルタタの最高峰yellow phantomです。

 上記もしましたが、葉の裏が赤くならない変種であるyellow phantomは赤くなるred phantomと共にこの種類が命名される以前から少数程日本に入っていたそうです。

 

 が、今ではそれらがどうなったのか私は知りません。枯れたのか誰かがまだ所有しているのか…。

 

 そんな中でもこの品種をさらに選別し、価値を見出し(創出し)たのが山田さんであり、絶大な人気に一役買ったのがsurfaceさんです。

 山田さんとその一部の人しか所有していない本種ですが、海外でも所有している人はほぼいないようです(というか検索しても山田さんとsurfaceさんしか出てきません)。

 日本に所有者が数人いるからこそ時折流通されますが、ヤフオクでは皆競い合うように値段を上げていって20万にまで値段が到達するような超高級品種です。

 前回久々に活動を再開されたsurfaceさんがヤフオクで出していた本種は18万弱の値段が付きました…

 

 私は運よく(独身貴族実家暮らしゆえ)購入できました。

 土居さんは通常のペルタタ(いわゆるred phantom)よりも巨大化し色も違うので、もしかしたら別種なのではないか、とおっしゃっていました。

 まだ購入して半年も経っていないので何とも言えないのですが、栽培方法は特に他の品種と変わりはありません。

 山田さん曰く用土は乾燥気味でカラカラぐらいがちょうど良いとのことです。

 

 何とか増殖まで持っていき、先ずは兵庫県立フラワーセンターの土居さんに献上したいと考えているのですが、先ずはきちんと綺麗に育成出来ないといけませんね…(-_-;)