私は、ここ数年”読書”がすっかり趣味になりました。
特に、東野圭吾さんの作品は大好きで、彼の出している作品の90%は
読了していると思います。
つい先日、彼の最新作品が発売されました。
人魚の眠る家 というタイトル。
幼い少女が、水の事故により脳死状態になる。
そこから始まる、我が国の脳死判定の現状、臓器移植の現実、
グレーゾーンの多い法律や基準の中で、悩み苦しむ家族の心情。
そして、狂気とも感じられるほどの母親の愛、そして決断。
とても切なく悲しくて、度々”自分だったらどうするだろう?”と
考えさせられる作品でありました。
実はちょうど少し前に、家族でそんな話をしていた。
夕食のときに、私の娘たちと献血の話題から始まり、
臓器移植のこと、脳死のこと、臓器提供の意思表示のことを
話していました。
私は、自分が死んだとき、もし使えるものならば、
すべての臓器や器官を提供してほしいと思っている。
そして、それを明確に意思表示し、カードも携帯している。
でも、大人はともかく、まだ小学生程度の子供には、
臓器提供の意思表示などといったことは、むつかしい。
その際は、親が子供に代わって決断しなくてはいけないし、
日本の現状では、脳死判定もあいまい、延命治療の継続についても
その時その時の家族の判断に任せられるのだそうです。
作品の中で、脳死となった子供が、元気だったころの
回想シーンがあり、四葉のクローバーを見つけたその子が、
母親から”四葉のクローバーを持っていると幸せになれるのよ。”
と言われたことに対し、
”私は十分幸せだから、ほかの子のためにそのまま残しておくわ”
と言ったエピソードが紹介される。
凝ったトリックや、人間の裏面や真相を描くことの多い
東野圭吾さんの作品の中で、
今回の作品は、変化球のない、ストレート勝負だった。
でも、そのストレートは、とても重たい球質だったな。
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引用元:脳死、臓器移植について考えさせられました。