1月21日、チェンナイ。
朝8時半頃、昼食の注文を取りにきたので、それを機にみんな起床し、3段ベットをもとの2段ベットに戻した。
バナナやクッキーで簡単に朝ごはんを済ます。
そして雑談したり、本読んだりしておもいおもいの時間を過ごす。
昼食は38ルピー(106円)のエッグカリーを注文したんやけど、昔と大違い!
味が格段にマシになっとるやんか。
飛行機の機内食みたいにアルミケースに入ってきとるし、下手な食堂よりもおいしいくらい。
おーっと、進化したねぇ!
夕方5時半過ぎ、予定よりもたったの20分遅れでチェンナイセントラル駅到着。
20時間かかる列車がたったの20分遅れ!
インド、すんげぇ進歩やん!
主要路線だけかもしれんけど、あっぱれじゃ。
オランダ人夫妻とホームでお別れ。
オージーの姉ちゃんは偶然ホームで友人と再会し、そこでお別れ。
うちらとドイツ人の兄ちゃん、サナカは安宿を目指した。
中央駅西側に安宿街があるとのことで、まずはそこを目指すが、どういうこったいな?どこも満室!
こりゃいかん、ということで、エグモア駅周辺の安宿街に移動。
ほんだらさ、どういうこったい!ここいらも満室ばっかやんか~!
客引きがやって来て、とりあえず着いていく。
私はフロントで荷物番、りょうちとサナカは部屋チェック。
フロントで客引きと宿のおっちゃんがもめだした。
こりゃ、マージンを払う、払わんでもめよんやなぁ。
もう客引きはあてにせず、自分らで探そう!
ちょっとして二人してすごい顔で戻ってきた。
相当汚なかったらしい。
その宿は丁寧にお断りし、自分らで再度しらみつぶしに当たってみることにした。
ようやく1件、空きのある宿を見つけた。
りょうちはダブル、サナカはシングルを見に行き、私は荷物見張り番。
二人とも、ちょいと割高やけど、ここならOKとのこと。
しかし、サナカはカルカッタでパスポ盗難にあっており、現在不所持。
フロントのおっちゃん、パスポがない理由も聞かず、泊めない、と。
こりゃぁ困った!
自分達も約1年前にパスポと全財産やられて、どんだけしんどいかよーくわかっとるはずやのに、なんでチェックインになるまで気づかんかったんやろう。
パスポなかったらそりゃ宿も泊めたがらんやろうで。
それやのに、部屋は別にしようとした自分らに腹が立ってきた。
「よし、3人部屋を探そう!そしたらりょうちを代表にしとけばばれずにすむかも!」
最初っから気づけよな、バカ夫婦め。
結局、それから空室のある宿が見つからず、どうしょうか、更に場所を変えようか困っていたところ、さっきの客引き登場。
さっきの揉め事見たし、ほんまは頼りたくないが、最後、一軒だけ彼に賭けてみよう。
彼は中級ホテルに向かって歩きだした。
そんな金はないど、思うたんやけど、中級ホテルの横に、同じ名前で廉価バージョンの安宿があるじゃないですか!
こりゃぁ自分らではよう見つけんわ~。
いつものごとく、二人は部屋チェックであたいはフロントで荷物見張り番。
今度は客引きとホテル側の交渉がうまくいったらしい。
うちらの宿代にマージンは上乗せされてしまうが、今夜はいたしかたねぇ。
二人が戻ってきた。
二人とも、OKとのこと。でも、塩水のシャワーしか出ないという。なんでやねん!
20時間も列車に乗っておりお風呂入ってないし、南下につれ気温が上昇し汗ダクやし、ノーシャワーはキツイぜ、思ったけど、二人がOKゆうたし、わがままは言えましぇん。
りょうちが代表でパスポ出して記入。
うちらのは名前とパスポ番号とVISA番号の記入のみでOKやった。
サナカはVISA番号まで覚えてなかったけど、うちらの番号に近いのテキトーに記入してどうにか切り抜けた。
よっしゃー!作戦成功!
3人で350ルピー。一人100で50はマージンやな。
客引きのおっちゃん、うちらに金せびってきたけん、フロントにどうしよ?いう視線投げかけたら、さぁ、みたいな視線がかえってきた。
無視して歩こうとしてもフロントが何も言わないのは、マージンは払ったからであろう。
客引きのおっちゃんに、日本語で
「もうもろたやろ。」
ゆうて部屋へ向かった。
前のホテルでの激怒を見ていたあたい。今回は怒らないところをみると、これでOKなのだ。サンキュー、おっちゃん。
こうして、列車到着から2時間格闘の末、どうにかボロ宿に転がり込むことができましたとさ。
腹ペコ3人、荷物を部屋に置くやいなや、ご飯を食べにレッツラゴー!
駅前のエアコン付きのレストランでいっただきまーす!
やっぱ南に来ただけあって、カレーが格段においしくなったぜ。
ミルクが入っとるんかいの?
マイルド、やけど辛い~っ。
うちらが手を合わせていただきます!やったからやろか、サナカに宗教を聞かれた。
「ブッダよ、アンド ユー?」
彼はそれは難しい問題だなぁ、といい、語りだした。
「いろんな宗教があるけど、神様は全部同じだと思うんだ。木のように枝分かれしただけなんだ。全部が神様だよ。」
と。
まだ若干20歳、パーティー大好き、チャランポランでおそらくヒッピーに憧れてるっぽい彼がぼそっとつぶやいたその一言、ええこと言うな、とちと感動したわ。
部屋に戻り、水浴びをした。
というのも、なんでか屋外の蛇口からは真水が出たんで、それをバケツに汲んで、どうにか軽くシャンプーもできたのだ。あぁ、まじで助かった~。
水浴び後、サナカはうちらのよりもはるかに高級・高性能なノートPCを出し、何聴きたい?と音楽をかけだした。
うちらは荷物の心配もあって最初シェアは嫌って思ったのに、うちらよりもはるかに高級なもんばっか持っとるやんか。あぁ、恥ずかちっ!
パンガンでの楽しかったパーティーの日々の写真を見せてくれた。
若いなぁ~。
見た目は25,6に見える彼も20歳になったばっか。
まだ笑い声も幼く感じた。
今回の被害はパスポと3000ルピー(8400円)と列車のチケットだけらしい。
列車のチケットはポリスでレター書いてもらったので、どうにかチェンナイまでは移動できたとのこと。
しかも、領事館がカルカッタにはなく、どっちみちチェンナイへ移動しなきゃいけなかったからラッキーだ、と明るく言った。
その言い方は、チャランポランってなんじゃなくって、前向きに捕らえている感じを受け、1年前の一文無しで腐っていた自分らが恥ずかしくなってきたにょ。
うちらの写真も見たいというので、去年の南米の写真をいっぱい見せてあげた。
特にウユニ塩湖の写真には感動したらしく、「アメージング!」を連発しよったね。
サナカはお母さんがトリニダードトバゴ(カリブ海)の人で、お父さんがドイツ人ということだったので、カリブ海クルーズの写真も見せてあげた。
「これでたったの455ドル?」
ビックリしよったわ。
「いつか彼女が出来たら僕も行こう。」
だーって。彼の純粋な部分をたくさん見て、なんだかほのぼのしちまっただよ。
「タイのビーチもきれいやけど、やっぱカリブが世界一キレイ!」
ゆうことで、3人の意見が一致し、床についたのでした。
あ、波照間の美ら海写真みせて、日本のもすごいぞ!とアピールも忘れんかったけどね。
この宿、暑いから窓開けっぱで寝たけん、結局3人とも蚊にやられまくり。
みんな100箇所はやられたかな。
んー、かいかった!
この世で一番蚊がキライだプー!!!