『tiffany tiffany』理不尽な神様 | 泥酔天使の超泥酔天獄

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2022年7月6日、METAMUSE名義で「tiffany tiffany/わがままぱじゃま」のCDが発売されました。

 

 

 

●「tiffany tiffany」 歌詞

 

生まれ変わったらアイドルになりたかったな
ママみたいに明るく幸せ振りまけないけど
どうせこの声壊れてしまって
今まで作ってきた私が明日壊れるなら

ママと同じ名前の友達ができたの
何も言わなくてもわかってくれるってわかる
必要ない時も名前を呼んで
新しい人生を作るには遅すぎたかしら

私が死んだら
泣いてしまう人なんて大嫌い
大嫌い大嫌い
そりゃそうだよねって笑ってよ

tiffany tiffany
神様は美しい順に奪ってく
tiffany tiffany
悪戯につくっては壊すの
tiffany tiffany
今すぐに喧嘩しに出かけちゃおうかな
tiffany tiffany
返してよ神様
胸ぐら掴んでも殴り方
わからない

生まれ変わったらアイドルになりたかったな
ならこの人生でやろうって決めた

器用に成功を演じ切ればきっと
その先に愛があればあるほど孤独
叫んでみたかった何も気にせずに
仕方ないなんてわかってることばかり
水色ひかる夢
この身体通過して
大嫌い大嫌い大嫌い
脆い感情さえ映えろ

ねぇ

tiffany tiffany
出会えたから少し楽になったはずなのに
tiffany tiffany
柔らかい心を晒した
tiffany tiffany
その隙に当たり前みたく奪ってく
tiffany tiffany
返してよ
神様許さない

生まれ変わったらアイドルになりたかったな
ならこの人生でやろうって決めた

 

7月7日に行われた「ZOC THE FINAL」で「tiffany tiffany」を見ました。

 

この曲のMVが公開された時から、ずっと気になってることがあります。 皆さんは「賽の河原地蔵和讃」という話を知ってますか?

 

わかりやすくいえば、賽の河原での石積みの話です。 この曲の歌詞を読んだ時に、僕の頭に浮かんだのはそのイメージでした。

この説明だけだと誤解されそうなので、うまく説明しているこの文章を読んで欲しいです。

 

  https://zen-essay.com/entry/saino-kawara… 

 

要約すると、親より早く亡くなった子どもたちは賽の河原で罰として石を積み、積むたびに鬼にその積んだ石を崩される、というなんとも理不尽な話なのですが、最後は地蔵菩薩が現れて子供たちを救ってくれます。 

 

いろいろな解釈があるとは思いますが、ここで書かれている『亡くなった子どもらには地蔵菩薩がついている。だから親は安心して涙をぬぐって、もう一度前を向いて歩きはじめてほしい。悲しみは簡単に癒えるものではないだろうが、涙をぬぐってその笑顔を子どもたちにみせてほしい。元気だよと。それを見たら子どもたちは絶対に喜ぶ。自分のせいで親が悲しい顔をしているのだと知ったら、子どもたちは悲しくなる。だから苦しくても、できるかぎり笑顔で生きてほしい。それが子どもを安心させる唯一の方法だから』、この解釈なら「賽の河原地蔵和讃」という話が腑に落ちます。

 

「親が笑顔を取り戻すことで子供も救われる」、この親目線の考え方も現代においてはいろいろ微妙な問題はあると思いますが、一見救いのない話に少しだけ光が見えた気がしました。

 

「tiffany tiffany」の歌詞に何度も出てくる「壊れる」「壊す」「奪う」という表現。「笑って欲しい」と願う気持ち。殴りたくなるほどの「神様の理不尽さ」。そして悲しい話の中に見えた光。そういう意味で「tiffany tiffany」と「賽の河原地蔵和讃」は似ているように感じました。

 

ところで賽の河原から見る三途の川の色は水色なんでしょうか?

ちょっと気になりました。

 

 

僕が初めて好きになったアイドルは、大森さんと同じ名前のアイドルでした。ももクロにハマるまで、ハマったといえるアイドルは彼女だけでした。 その僕が今は同じ名前の大森さんのオタクです。

 

ですからこの曲を聴いた瞬間にいろいろ察しましたが、同時にこのことに対しての説明はされないだろうとも思いました。 そう思っていたので、説明された時は少し意外な気がしました。

 

ですが期間限定で加入が決まっていたことを知って、そのことを無かったことにしたくなかったんだと思いました。説明をしてくれたことに感謝しています。(CDのジャケット、音源には脱退したメンバーも残されています。こちらも無かったことにはしなかったんだなと)

 

そういう訳で大森さんと同じ名前のママをもつ彼女がうまれた時も、芸能界デビューした時も、結婚した時も、離婚した時もニュースになるたびに気にかけていました。

うまくいって欲しい、幸せになって欲しいと願っていました。

 

彼女の未来に大森さんと一緒にアイドルをやる未来があった。 その姿をすごくすごく見たかったけれど、そんな未来があったんだ、そう思うだけでかなり楽になりました。 

 

「ZOC THE FINAL」での「IDOL SONG」のオチサビ、大森さんは彼女に向かって歌っているように見えました。 

 

ねえアイドルが楽しい

いっぱい愛が舞ってる

ステージから見る景色がずっと宝物さ

 

その後に、メンバー全員での

 

ねえアイドルになりたい

すっごい愛をあげたい

このいのちの使い方を 君に愛されたい

 

この歌詞は「IDOL SONG」の歌い出しの歌詞ですが、のどかちゃんが歌い始めた瞬間、「tiffany tiffany」と「IDOL SONG」の類似性に気づきました。

 

 

誰かを好きになって応援していると時には悲しい思いをすることもあります。誰かを応援したその先に応援した人の不幸な未来が待っているのなら、自分の応援はなんなんだろうと思うことがありますが、年齢を重ねると「続けてくれること」、「応援できること」のありがたさも実感します。 極端な話、生きてさえいてくれれば応援できます。

 

 

私が中学生だった35、6年ほど前、いじめによる自殺が社会問題になり始めました。当時、自ら命を絶つという道を選んだ人を「勇気があるな」と思っていました。私自身、いじめられていたわけではありませんが、身近なところでたくさんありましたし、実際亡くなった人もいました。教師たちの保身のための行動も含めて見ているだけで死にたくなりました。

 

でも私にはその勇気がありませんでした。当時、誰が死んでもおかしくない状況だったと思います。自分の感覚では、勇気が無かったから生き残った、そういう感覚です。だからその人にとってはそうするのが一番だった(最悪ともっと最悪の2択だった)のだろうと思うし、亡くなった後にいろいろ言われても「そりゃないぜ」と言ってるような気がします。だからそっちの世界では楽しいといいなと思う様にしています。

 

当時と今では社会状況も変わっているので単純な比較はできませんが、私の根本にはそういう考えがあります。だから「そりゃそうだよねって笑ってよ」という歌詞にいろんな意味を、感情を見つけてしまいます。

 

今、身近で直面した時に「そりゃそうだよね」とは言えると思いますが、笑えるか…多分歯を食いしばっての泣き笑いだと思います。

 

ただ理不尽な神様は躊躇なくぶん殴れる気がします。

 

 

まとまりのない文章になりました。このブログ、書いてから数日寝かせましたが結局うまくまとめることができませんでした。

 

ですが「tiffany tiffany」はMETAMUSEにとってだけじゃなく、私にとっても大事な曲になりました。感情を揺さぶられまくりました。

 

この曲を会場で聴けて、ZOCの終わりを見届けられてよかったです。

 

「ZOC」としての活動、お疲れ様でした。

「METAMUSE」の今後の活躍を楽しみにしています。


真摯に向き合って、真っ当に傷つく人たちが生きやすい世の中でありますように。

 

Special thanks to…

 

 

●「tiffany tiffany」MV

 

●「tiffany tiffany」MVの裏側

 

●「わがままぱじゃま」MV