訃報

10月4日(木曜)享年45歳
私の夫 が短い闘病生活の末 遠くに旅立ちました

今年2月14日 大腸が元の全身転移の癌
(ステージⅳ)が見つかり
腸閉塞を免れる為の大腸一部切除
3月からは抗ガン剤の治療を開始

抗ガン剤が効いてた8月迄は
落ち着きを保っていましたが
最初の抗ガン剤に耐性を持ってしまい
2種目の抗ガン剤を投与の数日後
癌が巣病で増えてた血栓が頭部に一時的つまり軽い脳梗塞を発症

翌日 8月20日 外来受診と共に再入院
血栓を溶かす点滴を約1週間近く投与
医師からは 余命1ヶ月と言い渡され
抗ガン剤には もう体力が持たない
生前整理の準備を行う様にと私達夫婦は
担当医に告げられました

自宅で最後を迎えたいとの夫の希望で
退院
私は職場から1月の休みを頂きました

この辺りより目に取る様に体力低下は加速をつけ お腹に水が溜まり始め
食事もほとんど食べれない状態へと

病気が発覚後  何度か「生きがいに猫飼いたい」と夫が漏らしていた言葉を本気で覚悟をし猫を見に行き内金入金後
北海道地震が起きたその日
猫の身辺が心配で急遽引き取りに行き

自宅では夫の笑う数が増えた
光に満ちた生活がスタート

ただ そんな穏やかな日々でも
腹痛を強く訴える日が多くなり
何度か薬の処方を変え
朝晩のヘパリン注射(血栓が悪化しないよう)をし 一日 一日を超える様に過ごしていた日常

この3週間前には
お腹もパンパンになり腹部に皮下出血が伺えたので病院へ連絡すると
外来に呼ばれ即入院

私が休みの週末だけは外泊や外出が行えるだけで ほぼ病院で過ごす様になりました 

夫と私の夫婦仲は決して良い状態では有りませでした12年前程から
元々 人付き合いをしなかった
夫の趣味が生活と夫の性格を変え
唯一 会話が多く出来る夜の食事を取らなくなり喧嘩が増える日々へと

夫の事は決して嫌いでは無く
むしろナイーブで自己を抑えてしまう一面があり その部分では私が抱えて来たトラウマをカバーしてくれ
離婚をしなかった理由の一つで
いつかは仲直り出来たら
一緒の荼毘に付せれる様になりたいと
思えた最後の人でした

それでも 互いに傷を増やしたく無く
話をすれば喧嘩になるのが嫌で
私は夫への意識を逸らす様になりました

今更 もっと前から仲直り出来てたら
夫の病に気づけた筈と後悔しても
夫はもう私の側に居て貰えません

2月14日 地方営業先の夜
夫からの電話で癌だと言われたと知らされた時  本当は夫を好きだった自分に気が付き
翌日 病院で私は夫に ただ謝りました
『辛かったんだからな』
夫からは そんな言葉を交わされ
また二人無言に…

今後の手術や治療の事を医師に二人聞かされた長く暗い日だった事は今も忘れません

お見舞い中も言葉を掛けても
お互いチグハグで目も合わせてくれず
夫は私を許せなかったのでしょう 殆どまともな返事を返してくれず
私は夫を支える自信を無くす自分が日に日に強くなるのを感じていました

大腸手術後  集中治療室へ運ばれ
辛そうな夫の手を恐る恐る握ると
黙ってる夫との長い時間

毎日 お見舞いへ行き
少しずつ必要最低限の話ししか交わさない夫

嫌われて居るなら夫の負担になりたくなり
泣きながら離婚の話しを告げたのを覚えてます
夫からは嫌な顔をされたけど
離婚する返事は返って来ず
またお見舞いに向かう日々の中
少しずつ普通の夫婦の様な会話が互いに出来る様になって居ました

退院した日は
久しぶりに夫の側に座り
夫の側で寝る様になり
数日後
夫の方から一緒に寝ようと声を掛けてくれた時は 二人で泣き
何度も何度も謝ると
頷いてくれた夫

短い時間だったけど病が
あの頃の二人に戻してくれたのは事実

夫が息を引き取った日 
私は重要な用事で夜の仕事明け出かけて居る事を夫は知って居たからか
強い腹痛を訴えて居たそうですが我慢してたのでしょうね
病院からお腹を痛がってるので
病院へ来てくださいと看護師から呼ばれ
昨日までとは違う病室へ通されると
顔色が明らかに違う夫が
静かに寝て 手首を握ると脈に触れる事は無くナースコールを押すと

脅かしてしまいごめんなさい
今日は強い腹痛を訴えていたので
薬を投与すると直ぐに楽になり
テレビを見たいと言うのでテレビの角度を
替えて一時退室して戻ると
顎に手を当てて眠る様に息を引き取られてたんです…当直の看護師に告げられました

私は間に合いませんでした…

病院から葬儀などを行うホールに
夫の亡骸を移し
布団の中で休む夫と二人の夜
訪れて下さった同僚の方から
亡くなる直前の大切な事を告げられました

夫は腹痛を我慢しながら
今日は痛みが強いから申し訳無いけど退室してほしい旨を伝えながらも
震える手にスマホを持ち
LINEが書き込めない
LINEがうまくかけないんだと訴えてたそうです

ーーー10:36分ーーー
腹痛の時様態が悪化し相手に出来無のてでゆるしてくたださい😰

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↑夫から私宛に届いたLINE
この時 私はとある事務所で気がつく事が出来ず、このLINEを知ったのは
用事を終え直ぐにLINEを夫に返した11:02分
その直後に病院からの呼び出しでした
  
夫が亡くなる直前に最後の力を振り絞って
私に気遣うLINEを送ってくれた事を
知り   こんな自分でもちゃんと愛されてた事
今も強く感じ後悔の念ばかりが残ります 

夫は病になってしまいましたが
闘病中は精一杯 闘い
そして 病の中でも濃い時間を過ごせて居たのではと思います

同僚や友人の方からも
病気になってから人が変わって
穏やかで 角が取れてたよと
告げれました

夫の生前中
色々とご配慮 親切にして下さった皆様
そして お通夜 告別式につきましては 
お時間を分けて下さり
献花 香料 香典 お悔やみと訪れて下さり
本当にありがとうございました

5日金曜日 お通夜
6日 告別式と

無事執り行う事が出来ました

夫と皆さんには  ただただ
ありがとうございます
最後に私を選んでくれた夫は
私に多くの気づきと学びをくれた
私の一生大切な人です