すべてを無条件に信じられたのは
人生の最初の一年半だった
二年目からは
人間には二面性があるということを
誰にも必ず悪いところがあるということを
意識しながら成長せざるを得なかった
「だから嫌な癖がついちゃってね、嫌な事があると、無条件に人や出来事を疑っちゃう。」
「みんなみんな偽善的なんだ」
「偽善者が偽善的なことをして、それを見た偽善者が偽善的に称賛する。」
「本音を言う者は疎外されて、本音を言うことは無条件に阻止される。」
「偽善者がのさばる偽善的な世界」
「どうせ偽善なら、崩さずにそのまま逝ってくれ。」
その表情も、声色も、仕草も、みんなみんな気持ち悪いんだよ
「ほらほらみんなでまたごちゃごちゃ言い合い。」
昨日笑っていたあたしと、今ここにいるあたしとは、似て非なる者だから。
「誰もわかっちゃいないくせに!」
「そうだよ、わかってくれているとでも思ってたの。」
だからあたしは理解を求めて理屈めいた説明をするんだ
「稚拙な言葉でね。」
立ち向かえるやつは立ち向かえばいい
偽善が苦しくないやつは偽善者でいればいい
条件付きで構わないので、生きやすくしてもらえませんか
「迎えに来たよ。一緒に行こう。」
たくさんの手が、目が、部屋の四方八方からあたしを呼んで
行きたい人と行きたくない人と生きたい人と生きたくない人
「もう一度狂っちゃおうか」
そしたらもう、安寧な現在には戻れませんよ
制御してもらうために多数決で決めます。
大体のことは多数決ですか
多分最後も多数決で決め
[]ももうさ[]