中国ドラマ 上陽賦〜運命の王妃〜 | 明日は明日の風が吹く  ~多発性筋炎の毎日~

中国ドラマ 上陽賦〜運命の王妃〜

 

 

原題 上阳赋

2021 全68話

周一囲 (ジョウ・イーウェイ)

章子怡 (チャン・ツィイー)

 

とにかく長いです。

見始めた時、女主は奇麗な方でいいのですが、魅力的な男性が

いなくて見るのをやめようと思ったとこに男主の登場です。

 

 

この方が出ていなかったら見るのやめてた。

 

結果、めちゃくちゃ面白いドラマです。

 

ただ、7,8話くらいまでは、正直全然入り込めなくて、

ギブアップしそうになりました。

最初の方は結構ありきたりなストーリー展開なのと、

登場人物のビジュアルと年齢のギャップに脳が追い付かないのとで、

なかなか観進めることができなかったんですよね。

 

特に女主。

さすがにチャン・ツィイーさんが15歳の役をやるには

無理があるのでは・・・

 

 

中国の架空の時代の架空の国「大成」が舞台です。

代々皇后を輩出している名門王氏直系の嫡女である

「上陽郡主・阿撫」は、

権力闘争が絡んだ結果、

「豫章王」と不本意な婚姻をすることになり、

「豫章王妃」となります。

 

「豫章王」は寒門出身ながら長年国境で

軍を率いて異民族「忽蘭」の侵入を防いできた英雄

なので、そんなに悪い結婚ではないのですが、

「上陽郡主・阿撫」には恋仲の人がいて、

引き裂かれてしまったのです。

しかし権力闘争に巻き込まれることを恐れた

「豫章王」は、結婚してすぐ王妃を都に残し、

任地である国境の街「寧朔」へ帰ってしまいます。

 

そんなこんなで始めは冷めきった関係の

「豫章王」と「豫章王妃」ですが、

「豫章王妃」が拉致されるという事件をきっかけに、

様々な困難をともに乗り越え、徐々に愛と信頼関係を

築いていきます。

でもそれでハッピーエンドとはなりません。

そこから怒涛の権力闘争の始まりです。

 

強大な軍を率いる「豫章王」は常にその権力を狙われ、

様々な陰謀が二人に襲い掛かります。

また、士族階級の権力闘争に加え、皇位争いが絡んでさらに

事態は複雑になっていきます。

張り巡らされる数々の陰謀に王と王妃がどう立ち向かっていくのか、

最後に残るのは誰なのか、

最後まで目が離せないストーリー展開です。

 

 

比較的、分かりやすいドラマだと思います

 

 

筆者が考える中国ドラマの時代劇の醍醐味は、

現代ではありえない価値観に基づいて繰り広げられる、

皇位争い、

貴族間の権力闘争、

後宮の諍い、

異民族など外敵との衝突、

主従や仲間同士の絆や裏切り、

ロマンス、

といった数々のドラマかと思います。

そしてたいてい作品によって

テーマに偏りがあるものですが、

このドラマでは、

これらの醍醐味がこれでもかというくらい

たくさん詰まっています。

(だから長いw)

始めはロマンス時代劇かとも思いましたが、

いや、違います。

本当に、様々な事件や陰謀が畳みかけるように

押し寄せてきて、

とても見ごたえがあります。

 

 

阿嫵は魅力的な女性でたくさんの男性に愛されますが、

妖艶さはなくドライな感じ

。確かに美しいのですが、それほど男性の心を迷わすような

女性とは思えませんでした。

 

 

なのに、とにかくモテる。

 

豫章王は勇敢で思慮深く魅力的な人物でした。

阿嫵のことを愛おしく思う様子もよく表れていたし、

戦う姿もかっこよかったです。

 

ただ、このメインの二人のエピソードも割りと

さらりとしているんですよね。

 

強いて言えば、豫章王の右腕だった宋懐恩(そう・かいおん)

の愛とその苦悩、心の複雑さに興味があったくらいです。

 

物語の中に歴史劇ならではの要素はいろいろと詰まっていました。

王権争い、仲間の裏切り、陰謀、隣国との摩擦、ロマンスなどなど。

詰め込みすぎてどれも深く描き切れていなかったので、

なにもかも中途半端な感じを受けました。

 

 

 

 

最後、阿嫵と豫章王は都を離れ静かに暮らす道を選び、

二人の子も授かって幸せな様子でした。