羽生さんのRe_Prayエンドロール、エストポリス伝記Ⅱメドレーの再編集版

 

素敵でしたねえ

 

 

何度も何度も見てしまいますし

 

間に差し込まれた映像で胸が熱くなります。

 

 

今回の編集動画と概要欄の説明で、今まで解釈しきれてなかった部分や、羽生さんの意図がより鮮明になったように思います。

 

と同時にまた理解が迷路にはまり込んでしまう部分もありましたが。

 

 

「→戦う←」≒「→祈り続ける←」 ー 3つの光と共に ー 「夢の続きを大切にする」 「生命が星に届くように」 『RE_PRAY』 [ MUSIC ] エストポリス伝記Ⅱより 予言者, 地上を救う者, バトル#1, バトル#2 Composer:塩生康範 Arrange, Musician:MUSICエンジン Movie:GEEKPICTURES Costume:伊藤聡美 Director, Choreographer, Skater:羽生結弦 Special thanks:team『RE_PRAY』and All Players

 

まず羽生さんにとって「戦うこと」と「祈り続けること」はほぼ同義なんだな、ということ。

 

これはちょっとびっくりでした。

 

両者は真逆なものかなと思っていたので。

 

でもよく考えてみたら、羽生さんの勝利のために私たち祈祷班はいつも神社に必勝祈願しに行ってたわけですので

 

両者は矛盾しませんよね。

 

むしろギリギリのところで命がけで戦っている人ほど

 

神様と通じる能力が磨かれるのかもしれません。

 

 

それから3つの光の正体。

 

私は戦士たちが戦い、斃れても、次の戦士にその魂が引き継がれて、彼らはその思いとともに戦い続ける

 

だから光の玉は志半ばで倒れた同志の魂

 

そんなイメージかなと思っていました。

 

ただ衣装を変えるごとに別な人物になると仮定すると、ここには5人の登場人物がいるはずなのに、なぜ光の玉は3つ?と思いましたが

 

使用楽曲のところを見て理解しました。

 

まず最初の白衣装+マントで登場するのは「予言者」なんですね。

「地上を救う者」で登場するのが第一の戦士(ブルーグレーのいつ夢衣装)→青い光の玉

バトル#1で登場するのが第二の戦士(鳥蛇衣装)→赤い光の玉

バトル#2で登場するのが第三の戦士(メガロバニア衣装)→緑色の光の玉

そしてこの3つの光の玉(魂)とともにラスボスと戦うのが「破滅への使者」の衣装の戦士→羽生結弦?

(わざわざ本編でも羽生結弦「破滅への使者」と言ってますよね?)

ラストで3つの魂を天に上げるとき、再び冒頭の白衣装に戻るので、これは予言者?

 

なんとなくそんな風に理解しました。

 

それぞれの戦士たちは「地上を救う」ために戦っている戦士たちという設定でしょう。次々にバトンそ繋いで、ついに最終戦争に勝つのだということを示唆しています。

 

まあそう考えると、戦いは確かに祈りですよね。地上を救うという正義のための戦いでしょうから。

 

羽生さんにはそれぞれの戦士について、具体的に誰というイメージはあるのでしょうか?いつか本人が解説してくれるのを期待しています。

 

 

そして「夢の続きを大切にする」という言葉。

 

この言葉の裏にあるのは「夢が破れてしまった北京」なのではないのかな、と思いました。

 

あまりにも酷い状況を作られた上での惨敗だった上に

 

誇りを持って追求してきたフィギュアスケートという競技が

 

実はあのように醜悪なエゴで塗り固められ人間性を踏みにじるような

 

欺瞞に満ちたものであったことを嫌という程知ってしまった。

 

羽生さんはもうこの競技に「夢を描く」ことができなくなってしまったのではないかな。

 

もしかしたらその全てから逃げてしまいたかったかもしれません。

 

破滅様の戦いの前にラスボスが言った言葉

 

何もかも乗り越えてきたつもりだろう

だがそれは、大きな勘違いだ

振り返れば分かるだろう

乗り越えてきたんじゃない

他人も、身体も、精神も

自我も、祈りも、道徳も、倫理も、理性も、思いも

夢も、希望も、憎しみも、嫉妬も、ケツイも

全て壊して

踏みつけて歩いてきた世界だ

 

という台詞に、羽生さんの絶望が込められている気がしました。

 

 

私はGIFTを見て、彼の独白のあまりの暗さに

 

そこまでの孤独と暗闇の中にいたのかと驚き

 

彼の心身の健康がとても心配になりました。

 

 

北京の頃も、そしてプロ転向の後も

 

ずっと背景に「僕のこと」や「水平線」などの

 

失意のどん底にいるときに聞くような歌が流れ

 

彼がそれを自分のテーマソングのようにして聞き続けていたことも

 

地味にショックでした。

 

 

全然「らしく」なかったからです。

 

あんなに前向きで強い羽生さんが

 

失望とか悲しみから抜け出せず

 

ずっとそんな後ろ向きの精神状態に浸りきっている。

 

そこから抜け出す力を見出せないでいる。

 

 

そしてアイスショーでもずっと情緒不安定でしたよね。

 

 

今考えると異常事態だったように思います。

 

なんかそうやってファンにSOSを発信していたような気もする。

 

 

ていうか本人も言っていたように

 

弱い自分もそのまま受け止めてもらいたかったのかな。

 

もう強い羽生結弦を演じることに

 

疲れてしまっていたのかもしれません。

 

 

でもそんな中でも、どんなに苦しくてもフィギュアだけはおろそかにすることはなかった羽生さん。

 

逆に言えば彼を支えてくれていたものはフィギュアであり

 

フィギュアがなかったらとっくに潰れていたのかもしれません。

 

 

そしてRe_Prayとその制作チームとの温かい交流や信頼関係が

 

どん底状態から抜け出すきっかけとなったのかなという風にも見えるし

 

テレビ電話で「ゆづちゃん」と長話をするという「親友」の清塚さんや

 

ライブで惚気る宮川大聖くんも

 

陰に陽に羽生さんを励まし支え続けてくれていたんだろうことは

 

言葉の端々から感じました。

 

そして当然、感性の合うMIKIKO先生も、温かくサポートしてくれたのではと思っています。

 

もしそうだとしたら素晴らしい仲間に恵まれてよかったなあと思うばかりです。

 

何しろ羽生さんの周りにいるのは超一流のアーティストばかりですから

 

羽生結弦を本当に最高のアーチストに育ててくれました(今も育て中)。

 

 

 

そして「生命が星に届くように」の意味。

 

その下敷きにあるのはやはり震災の夜に見た「満天の星」でしょう。

 

今年、仙台市天文台のプラネタリウムで見た3.11の震災特別番組「星よりも、遠くへ」

 

https://www.sendai-astro.jp/hoshiyori_ch.pdf

 

突然の大災害で理不尽に愛する者を失った多くの被災者にとって

 

人は死んだらどこへ行くの?

 

という根源的な問いの答えが

 

あの夜の星空にあったのだなということ。

 

真っ暗な夜にきらめく満天の星たちを

 

ああ綺麗だと感じ

 

自分の愛する人は、きっとあの星になったに違いないと思うことで

 

心が慰められたとしたら

 

生命は確かに星に届いたと言えるのだろうと思います。

 

人間の命は確かに宇宙へとつながっている

 

あの夜は多くの人たちが、そのことを素直に直感で理解した夜だったのかもしれません。

 

 

羽生さんの「生命が星に届くように」という言葉は

 

震災の夜に感じたそんな思いが下敷きにあるからこその表現なのかもしれません。

 

 

最後に、私らファン的にすごく嬉しかったのが、羽生さんの最後の言葉です

 

Special thanks:team『RE_PRAY』and All Players

 

このAll Playersには、会場を埋め尽くして一生懸命拍手をし、破滅様の時にはジャンプが成功するよう必死で祈り、阿修羅ちゃんではキャーキャー言って騒ぎ、レミエンではコーレスに参加したり、ADOさんの時には、大声で「私は最強」と拳グーを振り上げて、盛り上げた私らファンも含まれるよね?

 

羽生さん、私らファンもRe_PrayのPlayer(Prayer?)だったと認めてくれたんだよね?えーん

 

 

ほんと、羽生さんて、ちょっとしたところで

 

短い言葉や絵文字に色々込めてくるから

 

油断も隙も無いですゲラゲラ

 

 

好きラブ飛び出すハート

 

 

羽生さんのRe_Prayは、特に彼の紡ぐ言葉はすごく深くて

 

時にすごく不思議な表現をしているので

 

まだまだわからないことが多すぎると感じてます。

 

 

なのでぜひまたリバイバルを期待しています!