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愛を舞い、愛に散る。


■原題
梅蘭芳


■製作
中国(2008)
監督:チェン・カイコー
脚本:ゲリン・ヤン、チェン・クォフー、チャン・チアルー


■主な出演
レオン・ライ、スン・ホンレイ、チェン・ホン、イン・ダー、ユィ・シャオチェン、チャン・ツィイー


■あらすじ
祖父の代から続く京劇の名門に生まれた梅蘭芳(メイ・ランファン)は両親と叔父を亡くしたが、10代にして女形のスターとして花開く。しかし伝統重視の京劇の世界に疑問を投げかける邱如白(チウ・ルーパイ)の講演を聞き、感銘を受け「これからは京劇にも改革が必要だ。」と思い知る。


■感想
中国伝統の京劇を改革、発展させた実在した京劇役者、梅蘭芳(メイ・ランファン)の生涯を描いた伝記ドラマ。


前半は、梅蘭芳の京劇への想い、邱如白(チウ・ルーパイ)との出会い、師匠・十三燕(シーサン・イェン)との確執と別れ、


中盤は結婚生活と、男形役者の猛小冬(モン・シャオトン)との恋愛(ていうか不倫)、


後半は、初のアメリカ公演、揺らぎ始めた邱への信頼、日中戦争における日本軍への抵抗が描かれている。


これらのエピソードを約2時間半でちょっとずつ。しかし私は思うのですよ、エピソードを欲張りすぎたんじゃないかと。


梅蘭芳のドラマや功績を実写で伝えたいなら、それこそ朝ドラや大河ドラマのような長期スパンの連ドラでしょ。


まだ西太后が生きている時代から日中戦争の終わり(第二次世界大戦の終わり)までってそりゃ駆け足にもなるわ。


まぁ、前半の師匠・十三燕との対決などはすごく濃く描かれてで面白かったんですが。梅蘭芳が結婚してからは内容盛り込みすぎで薄っぺら!京劇という見所も減り、結局、最後までは集中できませんでした。


やっぱさ、青年の梅蘭芳を演じたユィ・シャオチェンが完全にレオン・ライを喰ってたよね。もちろんレオン・ライにも彼なりの良さがあるだろうけど…、残念ながらね。


ピンク薔薇ピンク薔薇ピンク薔薇ピンク薔薇ピンク薔薇


京劇の名門に生まれた梅蘭芳は早くに両親を亡くし叔父に育てられる。だが叔父は些細なことから罪に問われ処刑されてしまう。


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西太后の誕生日に赤い服を着ないとは何事だっ!
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喪中だったんです〜、お許しを〜!


叔父は遺書として「私と同じ目にあわせたくない。京劇は(目立つし、何かあると目をつけられやすいから)やめなさい。」と書いた手紙を梅蘭芳に託す。


10年後、清朝崩壊後の中華民国。京劇を続け、女形として活躍していた梅蘭芳(ユイ・シャオチェン)は政府高官の邱如白(スン・ホンレイ)と出会い、彼の「伝統に縛られず、京劇は現実感を持たせるべきだ。」との主張に共感する。


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すでにスターの梅蘭芳だったが
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京劇にも改革が必要だ!という邱如白に共感する。
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(菅田将暉に見えて仕方ありませんでした。)


やがて二人は義兄弟の契りを交わすが、


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梅蘭芳の師匠・十三燕(ワン・シュエチー)はそれを快く思わなかった。


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いっそのこと新旧の対決したらいいんじゃね?


二人は3日間で、それぞれ別の場所で「伝統を重んじた京劇」と「新しい京劇」を公演し、どちらが客の心をつかめるか?という対決をすることに。


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わしゃ名優じゃ、舐めたらあかんぜよ!
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だが、人々が選んだのは梅蘭芳の劇場…。 
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梅蘭芳の京劇は大絶賛される。


結果は、十三燕の完敗であった。


数年後、久しぶりに師匠のもとを訪れた梅蘭芳は、十三燕から「役者の地位を高めるように尽くせ。」と激励され…。


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客がお前を待っているのだろう?早く行きなさい。


ピンク薔薇ピンク薔薇ピンク薔薇ピンク薔薇ピンク薔薇


梅蘭芳や邱如白、猛小冬など人物について色々調べたかったのですが、やはり京劇は日本では馴染みがないからかうまく調べることができませんでした。


そのかわり、本作のレビューはたくさん見かけたので多少は読んでみたところ、同監督作品の「さらば、わが愛/覇王別姫」と比較したうえで「なんじゃこりゃ?」と思った人が多いようでした。


まぁ「さらば、わが愛/覇王別姫」とは趣旨が違い本作は完全に伝記ドラマに過ぎず、しかも「ラストエンペラー」のようにドラマチックでもないので、そういう「劇的な何か」を期待してしまうとガックリくるのだろうなぁ。


私は「ラストエンペラー」や「さらば、わが愛/覇王別姫」より、タイ映画「風の前奏曲」が思い浮かびましたが。


そのうえで、「風の前奏曲」のような回想形式だったら、最後まで集中できたかな?と思います。


■お気に入りのキャラ
なし


■個人的評価
★★★(3.5)


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