こちらに来て


Grabに乗らない日はない

というくらい毎日お世話になっていますニヤニヤ




無言で運転してはいけない


という決まりでもあるのだろうか


とにかくみんなよく喋る


静かにボーっと

懐かしい街並みを眺めながら

行き先までの時間を

ゆったりと車中で過ごす


などという事は絶対に許されない。



ジャパニーズか

マレーシアにようこそ!

ホリデーで来てるのか

ここに住んでるのか

家賃はいくらだ

ハズバンドは日本人か

何の仕事をしてるんだ

会社の名前は何だ

給料はいくらだ

子供はいるのか

学費はいくらだ


「乗客への質問」という

マニュアルでもあるのだろうか


特に中華系のおじさんは

みんな同じ事を聞いてくる

インド系のおじさんは自分を語る



…いいんです  


この国の

そんな所が好きなんです



がしかし

今回のマレーシアは急ぎすぎている真顔



こちらに来てから

まだ2週間ちょっとしか経っていないのに

仕掛けてくるスピードが速い



もう既にいろいろあった

マックもケンタッキーも



先日 

ちょっと遠いスーパーの帰りに乗った

グラブの運転手さんは

インド系の人でした


彼を見た瞬間 静かなドライブは諦めた


「ハーイ マレーシアにようこそ!

グラブって便利でしょう〜😆

僕も日曜日にワイフと買い物に行く時は

駐車場探すのが大変だからいつもグラブを使うんだよ😆 

グラブは素晴らしい✧︎*。」


ニヤニヤ そうですね。


「僕はトラックの運転手を1990年から

2010年までやっていたから運転が

とても上手なんだ😆

だから本業は個人でドライバーやってて

ヒマな時にグラブの運転手をやってる」


ニヤニヤ へー。


「僕の電話番号を教えるから

次からはグラブを呼ばないで僕に電話をして直接僕を呼ぶといいよ 

君のコンドのすぐ近くに住んでるから。

僕はとても信頼されていて

いろんな国の顧客がたくさんいるんだ」


ニヤニヤ へー。


「ゼローワンーワンー」


真顔 … …今?


「フォーワンーセブンー

ちゃんとメモしてるー?」


真顔 まいっか はいはい してますよ


「僕の名前はアリー

ドライバーのアリーで登録しといて♪」


真顔 はいはい テキトー


「じゃあ1回かけてみて。

君の番号をちゃんと顧客として登録しておくね

こうやって登録しておいた人しか

僕は仕事は受けないから」



真顔 ……。  (頼まないから大丈夫)



「……。」(自分のスマホを手に持って

私からかかってくるのを待っている)



気まずい数秒が過ぎ



またもやバックミラー越しの

インド系眼力の圧に負け



絶対頼まんけれども

万が一の時のため

緊急の時にどうしても車が捕まらない時のために番号キープしとくかと


おとなしく1コールだけかけて切った


「ハーイ これでOKシスター!

君の番号登録しておくね

日本人の顧客はとっても珍しいんだけど

君で2人目

日本人はマインドが素晴らしい

韓国人もドイツ人もフランス人も

僕の顧客はみんな素晴らしい人ばかりだ」


真顔 さよか ありがとね



その後も彼の止まらない演説は続き


「勉強をしっかりして良い仕事につき

顔と心の綺麗な女性と結婚し

たくさんの子供を産み育て

大きな家を買ってそこにずっと住み続け

子供達から老後の面倒を全て見てもらう事こそ

人間の最大の幸せである」


と 

日本なら確実に炎上しそうな

いろいろと微妙で全く同意できない話を

遠い目で聞いてるうちに

やっと家に着いた   やれやれ



お金を払い車を降り

そして部屋にたどり着くと

すぐにピロリンとメールが来た


文間のてんてんてんも

握手の絵文字もスタンプも

そもそもブラザーフッドも 

yo⭐︎兄弟! 的な


何かとつっこみたい所はあるけれども

そして二度と会う事はないだろうけれども


彼を参考に

タイムマシンに乗って


営業で外回りをしていた若い頃の自分に


「営業ってああいう強い押しも

たまには大切なんだよね」


と話しかけたい気持ちになりました爆笑


愛すべきマレーシア

ちゃんとエンジョイしています笑