オーストラリアホームステイの
最終話です
風呂裏部屋を出て次に向かった先は
現地の新聞で見つけた一戸建ての家の
間借りするお部屋🏡
家主はトレイシーという
オーストラリア人の女性で
私より5つ歳上のとてもかわいい女性でした
ミュージシャンをしているアメリカ人の
ご主人が
3ヶ月間仕事でアメリカへ帰ってしまうため
その間のルームメイトを募集していた
期間もちょうど良かったので電話をし
たどたどしい英語で話をすると
日本人が良かったの〜♡︎ʾʾと言ってくれ
すぐに話は決まりました
大阪で1年 英会話スクールの先生を
していた事があるとの事で
日本でアメリカ人の旦那さんと知り合い
ビザが切れた後も帰りたくなくて
働きながら居残っていたのが見つかり
強制送還になり
「日本は好きだけど
もう二度と入国できないの」
てへぺろ
と言っていた
…
彼女はとてもチャーミングな女性だった
…しかし住み始めてわかった
恐怖の散らかし魔
私が外から帰ってくると
メガネの形に脱いだズボンが
玄関入ってすぐのところに落ちている
廊下のあちこちにいつも
脱いだ洋服が散乱していて
キッチンの流しにはもう何日分も
料理した鍋や食べた後の皿が放置されていた
最初に部屋を見せてもらった時には
きれいにしていたのに
お互い自分の事は自分でやる
と決めていたので
トレイシーが片付けるのを待っていた
けれども一向に片付ける気配がなく
私がキッチンを使えない
結局いつも私が我慢できずに片付けていて
廊下に散乱しまくっている洋服も
散らかっているのが嫌なので
いつも私が拾い集めて
ドアが開けっぱなしの彼女の部屋に
丸めて投げ込んでいた
⌒︎
片付けろー
しばらくすると
男の人が何度か訪ねてくるようになった
家に入ってくる事はなく
トレイシーがいつも玄関で応対していたが
毎回お花だとか食べ物だとか
何かしらプレゼントを持ってきている
|д・)…
トレイシーによると近所に住む男の人で
何かと自分の事を気にかけてくれていて
しょっちゅう話をしにくるのだけど
嫌なんだと。
そしてとうとう明日この家で一緒に
映画のビデオを観る事になったと
とても嫌がっていた
「そんなの断ればいいじゃん」
👩🏼🦱「ご近所さんだから断れないのよ」
……
そしてトレイシーはある作戦を思い付き
私に言ってきた
明日お願いだから家にいてくれと。
そして映画を見始めて少し経ったら
モヒ子が部屋に入ってきて
私に急用があると言ってくれない?と
そうすればそれを理由に
あの男の人に帰ってもらうから。
……
もう絶対チッって嫌な顔されるやつやんー
ていうか結婚してるのになんでそんな事〜
それになんやこのジャップとか罵られたら
どうしてくれるとー( ꈨຶ ˙̫̮ ꈨຶ )
…まあいい 助けてあげようじゃないか
しかし彼にとっては確実に邪魔なイエローモンキーである事に変わりはない
こうなったらとことん邪魔な日本人を
演じてやると決心し
翌日でっかい花束を持ってやってきた
ご近所の彼とトレイシーが一緒に
リビングのドアを閉め映画を観ている
ところに
AUSTRALIA と
でっかく書かれたTシャツと
ジャージの長ズボン
そしてその日はコンタクトではなく
寝る時用の、ド近眼なので分厚い
牛乳瓶底メガネを装着した
コテコテの日本人が満を持して乱入した
トレイシー大変大変!ちょっと来てー!
もう本っ当に嫌な顔をされたけれども
トレイシーの考えた作戦は成功し
ご近所さんはしぶしぶ帰って行ったのでした
次からは絶対に断ると彼女も反省していた
オタク仕様の日本人の勝利🎊
私は旅行に出かけたりしていたので
実際に一緒に暮らした期間は
2ヶ月もなかったのですが
なかなか濃い思い出がたくさんの
トレイシーとのシェアハウス生活でした
今でもはっきり思い出す
いろんな事があったパースでの生活
またいつか娘達を連れてオーストラリアに
行ってみたいなーと思います
読んでいただきありがとうございます