無題いかづちの鳴り響いた 夜明け まだ目の醒めぬ時間だけがトワにつづく 綿菓子のように 優しいぬくもり 目に見えた世界はイツワリだった カナタ、遠く、光が届いた先には まっしろな羽がのこる ゆくてをはばむ黒い大地 鮮血さえも道標 ただなにもない 呼吸だけが浮かぶ 頂上から見た景色はトワにつづく夢 空のカナタにはまだ遠い 足もとにはただ芽ぶいている 花の雫で潤して