ある日、さいぼうたちは、

可愛いものづくりをはじめたいと思いました。


「何がいいかなー」

「柄は何にする?」

「月はいるやろ」

「星もいる」

「お菓子もほしい」


机の上には、

布、リボン、レース、ビーズ、

月や星の小さな飾り。


みんなで集まって、

ああでもない、こうでもないと

会議が始まります。


赤は思いついたものを全部置きたがり、

青は静かに眺めています。


黄色は、

途中からお菓子を食べています。


緑は、

最初からあまり働く気がありません。


徳島勢も、

なんとなく参加しています。


すだちは柄を考え、

鳴門金時はキラキラした飾りを眺め、

れんこんは几帳面に材料を並べます。


わかめは、

ふよふよしています。


そして牡蠣は、


「……わし、牡蠣なんやけど」


なぜか少し前まで

ホタテにされていました。


そんな小さな事故もありながら、


月がいい。

星がいい。

お菓子がいい。

レースもいる。

硝子みたいに光るものもほしい。


好きなものをひとつずつ並べていくと、

少しずつ、

自分たちだけの世界が見えてきました。


まだ何を作るのかは決まっていません。


けれど、


「可愛いものを作る」


それだけは、

満場一致です。


さいぼうたちの

ものづくり会議。


ここから、

またひとつ新しい物語が始まります。


硝子の夜会

感情師 𝒀𝒖𝒌𝒊𝒌𝒐