秋に紫色の花を咲かせる紫苑・・・
紫苑は源氏物語や枕草子に登場し、平安時代以前にはすでに日本に伝わっていたようです。
花言葉は「あなたを忘れない」「遠い人を想う」「追憶」などです。
10月に入り秋風が冷たく感じられる季節になると、なぜかしら物悲しくなります。
とっくの昔に終わったはずの恋をふとしたきっかけで思い出すのも秋の仕業なのでしょうか。
二度と開けまいと思っていた心の中の引き出しが開いた時、溢れ出る思い出は残酷なほど鮮明で、感触や匂いまでもが甦ります。
私はまだ若く、同じ鍵を持つことでお互いのすべてを知っている気になっていました。
くだらない嫉妬や喧嘩、若さゆえに傷つけ、傷ついたあの日々・・・。
追憶にふけって気づいたこと、それは・・・忘れたいのに忘れられないのではなく、忘れたくないだけ。
自分を見失うほどの恋愛をしたことが許せなくて封印してきたけれど、奪い合ってボロボロになるそんな恋もあの頃の私には必要だったのかもしれません。
「二十代の恋は幻想である。
三十代の恋は浮気である。
人は四十代に達して初めて真のプラトニックな恋愛を知る。」
とゲーテは言っています。
私が本当のプラトニックな恋を知るのはいつなのか・・・楽しみです(笑)