以前ブログで紹介した『コーヒーが冷めないうちに』

英語ではどんな感じなのだろうかとちょっと読み始めています。

 

原作もサクサク読める感じなのですが、

英語翻訳版も同じように読みやすい印象です。

 

「あのさ」
 と、切り出した。さっきまでの聞き取りにくいぼそぼそ声ではない。しっかりとした口調である。
 だが、女は男の次の言葉をさえぎるように、
「行けば?」と、うつむいたまま、投げやりな言葉を口にした。

コーヒーが冷めないうちに 著:川口俊和

原作のこの部分なのですが、英語翻訳ではこんな風に訳されていました。

 

'Now, look...' he started.

 Nolonger muttering, he sounded collected and together.

 But as if she was actively trying to stop short his next words, the woman said, 'Why don't you just go?' She didn't look up.

p3 The Lovers Before the Coffee Gets Cold 

この中で、stop shortとshortが使われていることがすごく印象的で。

辞書を見てもよく分からなかったのでアルさんに聞いてみた後に、新ためて辞書を見返した結果をシェアさせてください。

 

stop short 【idiom】
: to stop or be stopped just before doing or reaching something

" idiomaticなので説明がちょっと難しいのですが"とアルさんが言っていて、辞書にもidiomとありました。


アルさんには、少しトリッキーな使い方に感じたようです。

アルさん曰く、もし彼自身が使うとしたら『自分が何か言うのをやめるとき』であって『人の言葉を遮るとき』ではないので、今回の使い方はとても興味深い。

彼がstop shortを自身の言葉に対して使うときは、ニュアンス的には『伝えたい気持ちはあるけれど、その勇気がない』から言葉を途中でやめるとき。もしくは『これを言うと相手が怒ったり、ネガティブな反応をすると思った』から途中でやめるなど。

 

あくまで、一人のイギリス人の感じ方なので必ずこの通りというわけではないのですが、shortをこんな風に使った事がなかったのでとても興味深かったです。

 

cutを使った似たような表現にはこんなものも。

short adverb (TIME)
before the arranged or expected time or place:
I started to say something, but he cut me short (= stopped me from continuing).