平成の毒婦と呼ばれた、木嶋佳苗をモデルにした小説。
木嶋佳苗の事件は、いろんな意味でとても印象に残っているので、ずっと読んでみたい
とは思っていたけれどなかなか読めず、、、
なぜなら、前回柚木麻子さんの「ナイルパーチの女子会」を読み、なんとも言えない気持ちになったからだ
人間関係が急に怖くなったし、自暴自棄になっていくキャリアウーマンだった主人公の行動に嫌気がさし
だからと言って、途中で読むのを止めることもできず、一気に読んでしまいました
小説としてはとても読み応えがあったけれど、この小説の中の世界に絶対入りたくないと強く思いました
そんなこんなで、柚木麻子さんの作品は読むのに気合がいるし、ちょっと、、、
となっていたのですが、本屋さんで見つけたら最後
即購入しておりました
最初の方は、木嶋佳苗のこだわりや、要所要所で出てくる美味しそうな料理や、食事の描写で、読んでいる間ずーっとお腹が空き
何よりバターを使った料理が食べたくなりました
実際には読んでいる間、普段は全く食べないラーメン(塩バターコーン)を2回ほど食べに行きました
前半部分はさくさく読めて、なーんだあんなに柚木麻子さんの作品怖がってたけど、今回は面白く読めてる
と思ったのも束の間、、、
後半にかけて、梶井(木嶋佳苗モデル)に翻弄されていき、自暴自棄になりかけていく主人公は、ナイルパーチの女子会の再来で、そこから先急に読むペースが遅くなり
全く集中できなくなりました
そもそも私の集中力が足りなかったのか
後半にかけて読むのが辛かったです
でもこういう人も、こんな世界もあるんだなと、深い人間の心理や、関係性を感じる小説でもありました
最後は温かい気持ちで終われたお話でしたが、ちょっと読んでて病みそうだったので、次はハッピーか、サイコホラー(現実離れした)話を読みたいなと思いました