台風19号では、被害が広範囲に渡り、ペットと暮らすたくさんの被災者の方が避難に困り、現場でも混乱が起き、同行避難の問題が改めて浮き彫りになりました。

 

 

15日のフジテレビ「バイキング」でも、同行避難について取り上げられました。

 

 

 

 

 

 

 

 

【動画】 お早めにどうぞ。(1:20:30からです)

https://youtu.be/Tdk9T1Y_3MI

 

 

番組内では、(ペット用に)新しい施設を作る財源の問題…といった話が出ましたが、新たに施設を作るのではなく、今ある場所で、学校や廃校、学校の道場、市庁舎、公共施設、その他地域内で利用できそうな場所に、ペット同伴者用のスペースを別に確保できればいいと思います。探せばいろいろあるのでは…。

 

 

環境省は、台風接近前に、

 

★指定緊急避難所等への移動の際のペットの同行避難の周知


★指定避難所等におけるペットの同行避難者の受入体制の検討を、各都道府県動物愛護管理担当部局においても災害情報を踏まえ、関係者や一般市民に対し、幅広に事前の注意喚起の対応のお願いを通達

 

をしたとのことですが…

 

普段から災害時のペット対応についてきちんとルールを定めていなかったり、災害時のペット対応のシミュレーションや、ペットを含めての避難訓練などしていない自治体・避難所がほとんどですから、台風接近直前に通達を出したところで、避難所一つ一つにまで周知されるとは思えませんし、スムーズに対応できるはずないかと…

 

 

ネットでは、「ペットも一緒に避難させて!」という意見と、「アレルギーある人間殺す気か!」といった意見がぶつかる様子も見受けられますが、ペットと暮らす被災者に、「ペットは置いてきて」と言うのも、アレルギーのある人に「ペットを我慢して」と言うのも無理ですよね。

 

「ペット可と不可、両方あるなら賛成」

「両者が折り合える方法があるといい」

という意見もありました。

 

同じ空間に避難しようとすれば、当然問題が起きてしまいます。

一般の避難者とペット同伴者を、建物や階で分ける-これに尽きると思います。

 

 

「同行避難」と「同伴避難」。

一文字違いで大きく意味が違ってくるので、混乱を招く原因ともなっています。

 

これについて個人的な思いですが…動物と一緒に避難所へ行けても室内に同伴できない「同行」は、正直あまり意味がないような…。災害や環境の変化で大きなストレスを受けている動物たちを(病気やシニアの子はなおさら)、飼い主さんと別々に、それも屋外に…という対応を望む飼い主さんは、あまりいないのでは…。

それならば「同伴」で統一し、ペット可と不可の場所を分ける取り組みを推進した方がいい気がします。

 

 

以下、ペットの同行避難について発言している著名人の方々の記事です。

 

 

杉本彩さん

**環境省 災害時におけるペット救護対策ガイドライン

 

災害時のペット同行避難の周知がさらに必要と思いました。

そして、これを受けて、被害のあった地域でどのようなペット同行避難の受け入れ状況だったかをできるだけ把握し、問題ある自治体には今後のために改善の要望などを検討していきたいと考えています。

 

 

JCASTニュース

台風避難所「ペットNG」は「理解できない」 DaiGo「大切な家族」「ヒトも動物も関係ない」

 

「ペットが多くの避難所で断られることが理解できない。大切な家族を見捨てて避難なんてできるわけないだろう。少なくとも赤の他人の命より、動物だとしても家族の命の方を優先するのは理解できる。

 

ペット受け入れ可にすれば住民の避難はもっと迅速になったはず。

ホームレスの受け入れ拒否が批判されるなら、ペット受け入れ拒否も批判されるべきだと思う。

 

何度も言うが、人間の命の方が重いなんて綺麗事だ。家族の命の重さなら、ヒトも動物も関係ない」

 

 

山路徹さん

https://twitter.com/yamajitoru/status/1184016954287198208

 

日本は災害大国。当然の事ですが、日頃の備えが最大の防災だと思います。家族に犬猫等がいる皆さんは地元の自治体に働きかけるなどして同伴避難所の設置に声をあげてください!

 

 

 

マイナビニュース

乙武氏、避難所ホームレス拒否問題に持論「自分も排除される側に」

 

「なぜホームレスを排除するのかと言うと、周りの方に迷惑になるからということですよね。例えば、赤ちゃんがギャーギャー泣くのを迷惑だと思う人が多いなら赤ちゃんを抱えている方は排除するのか。猫ちゃんと一緒にいる人は排除するのか。体臭がきつい人はどうするのか」と事例を挙げた。

 

 

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ペット同伴避難所の拡充が求められますが、避難所のマナーについて、学校職員の方のツイートがありました。(現在は削除されてしまったようですが…)

 

当初ペット同伴禁止だった学校の教室が、一部ペット可となり、同伴の避難者が滞在したのですが、帰宅した後、ペットの毛や糞尿だらけでとても不衛生な状態となってしまい、先生方が清掃するのに多くの時間と労力を要した、とのことでした。

 

こういうことがあると、どうしても動物が敬遠されてしまいますので…

必ず飼い主さんが協力して、掃除や片付けをすることが大切ですね。

 

 

今回の台風では、避難所がペット不可のため、自宅に残ったという飼い主さんがとても多いようです。皆さん、とても不安な思いで過ごされたことでしょう…。そのために亡くなられた方もお一人ではないようです。失われずに済んだはずの命が失われてしまったという思いがします。。

 

「大切なわが子を置き去りにするくらいなら、運命を共にする」という方がほとんどだと思います。

 

動物と共に危険な自宅に残り、亡くなってしまったり、自宅に置いてきた動物のお世話をするために戻り、土砂や濁流にのまれてしまう…そんな悲しいことが起こらないようにしなければいけません。ペットと共に安全に避難できることは、人命を守ることにつながります。

 

災害はいつ、どこで起きるかわかりません。

 

ペットの同行避難が大きな問題となり、注目度も高い今、国や、全国の自治体、避難所の運営者の方々、飼い主さん…皆さんが自身の地域で、動物と共に安心して避難できる環境づくりを早急に進める必要があると感じます。

 

 

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