PEACEさんより。リンクからどうぞ。

 

ピースワンコ・ジャパンに対する動物愛護法違反の告発が受理されました

http://animals-peace.net/law/dogshelter-overpopulation.html

 

 

 

★関連記事 NEWSポストセブンより。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181207-00000007-pseven-soci

 

「殺処分ゼロ犬シェルター」裏の顔、動物虐待の実態明かす

12/7(金) 7:00配信

 

「殺処分ゼロ犬シェルター」裏の顔、動物虐待の実態明かす

ピースワンコへの告発に名を連ねる杉本彩(撮影/田中智久)

 

 ゲージの中をフサフサの毛並みで元気よく動き回る犬たち。そのかわいらしい鳴き声に、訪れた子供たちはつられて笑顔になる。その様子を見ていたタレントのぺこ(23才)とりゅうちぇる(23才)は飛び上がって喜んだ──。

 

 これは、2017年4月に放送された、人気のバラエティー番組『天才!志村どうぶつ園』(日本テレビ系)の名物企画「捨て犬ゼロ部」。保護犬たちが里親を探す譲渡会の様子だ。ふたりが訪れたのは、広島県の神石高原町にあるNPO法人「ピースウィンズ・ジャパン」が運営する “殺処分ゼロ”プロジェクト「ピースワンコ・ジャパン」の本拠地。清潔な施設の中で、保護された犬たちは元気いっぱいに走り回っている…はずだった。

 

「テレビに映ったのは施設のほんの一部だけ。ピースワンコ・ジャパンは大きく広島県内で4つのシェルターに分かれており、前出の施設は誰もが見学できるうえ、里親が見つかりそうなフレンドリーな犬ばかりを集めた、いわば“表の顔”。公開されていない施設では、狂犬病の予防注射すら打たれず、狭い檻の中で悲鳴を上げる保護犬たちがいたんです」

 

 怒りに震えながら話すのは、昨年6月から今年1月まで、獣医師としてビースワンコ・ジャパン(以下、ピースワンコ)のサポート活動をしていた竹中玲子先生だ。

 

 竹中先生が指摘する通り、11月20日、広島県警は「ピースウィンズ・ジャパン」と代表らを書類送検した。保護犬25頭に狂犬病の予防注射を受けさせておらず、狂犬病予防法や県の条例違反の疑いがあるという容疑で、代表らはこれを認めている。

 

 竹中先生は「同団体が抱えている問題はこれだけではない」と続ける。

「私がいた保護施設は劣悪な環境で、多くの命が次々に失われていきました。カメラが回っていないところでは、動物虐待が起きていたのです」

 

 内部からの声を受け、複数の動物愛護団体が動物愛護管理法違反でピースワンコを告発。その内容は、狂犬病の予防注射の未接種だけでなく、劣悪な飼育環境かつ、職員の絶対数や器具が足りず充分な処置ができていないことなど、あまりにも悲惨なものだった。

 

 なぜ犬たちにとって保護されるべき場所が生き地獄と化したのか。実態を知る竹中先生と、動物愛護活動に長年携わり、今回の告発に名を連ねる杉本彩(50才)が語った。

 

◆赤ちゃん犬が飢えた犬に食べ散らかされる

 

竹中:「犬の殺処分ゼロ」を看板に掲げるピースワンコは、毎週のように広島県の保護施設から犬を引き取るから増えていく。6月時点で団体が管理する犬は2300頭。

杉本:国内では類を見ない収容規模ですね。それだけの頭数に対し、面倒を見るスタッフは何名いるのでしょうか?

 

竹中:4つのうちの1つのシェルターでは当時1400頭いて、スタッフは7~8名だったので、1人のスタッフが約200頭を世話する計算でした。また、常勤の獣医はたった1人。収容数も限界で、約10畳の広さに20頭以上の中型犬が収容されている部屋もありました。

 

──事実関係をピースワンコに問い合わせると、《事実と異なります。常勤の雇用スタッフ以外に応援スタッフや外注の清掃業者スタッフら複数名が毎日の各犬舎の業務に携わっています。獣医療についても、常勤の雇用獣医師は1名ですが、他に継続的に業務委託している獣医師がいるほか、近隣の複数の動物病院にもご協力いただいています》という。

 対して竹中先生はこう反論する。

 

「確かに非常勤の獣医師はいましたが、数人であり、充分とはいえない状況でした。また、“近隣の動物病院”といっても歩いて行ける距離にはなく、スタッフが車で動物を連れて行く必要がありました。緊急事態に対応しきれていなかったと思います」

 

杉本:動物の福祉にまったく配慮していない状況ですね。狭い部屋に押し込められれば、精神状態が不安定になる。さらに動物を保護して里親を探し、責任を持って譲渡するのは、本来はとても手間がかかる。1頭でも大変なのに、2000頭以上の犬をどう譲渡していくのでしょうか。

 

竹中:譲渡はかなり厳しい状況にあります。そもそも収容されている犬の多くは元は野犬。中には、噛み癖がある子もいて、人に慣れさせて里子に出すには難しい犬がほとんどです。エサは部屋ごとにまとめて与えていて、弱い犬はエサにありつけず衰弱してゆく。スタッフが部屋に入ると、集団リンチが頻繁に行われ、弱い犬が噛み殺されている。

 

杉本:ある意味、殺処分されるよりも苦しい状況になってしまっていますね。

竹中:まさにそう。避妊去勢手術がほとんど行われないままオスとメスが同居しているから、スタッフが知らないうちに赤ちゃんが生まれていることすらある。そのうえ、小さくて弱く、血のにおいのする赤ちゃんは飢えた他の犬に食べ散らかされてしまう。肉片を片付けるスタッフの多くが、PTSD(心的外傷)を発症していました。

 

杉本:それは…。先生もつらかったでしょう…。

 

竹中:獣医としてこれまで動物の死に立ち会いましたが、本来死ななくてもよかった犬を見ているとショックで…。記録を残すために死体を調べるのですが、噛まれたことによる外因性ショック死や失血死した犬ばかり。暗い気持ちに襲われました。

 

──集団リンチに関する事実関係をピースワンコに取材すると以下の返答があった。

 

《早朝など人の目が届かないときに、野犬どうしがけんかをしたり、弱い犬がいじめられたりして、残念なことに死に至るケースもありました。(中略)しかし、それは、殺処分を防ぐためにすべての犬を引き取ってきた結果、やむを得ず生じている状況です》

 

 しかし竹中先生は、「同居している犬からの攻撃によって体に穴が開いて亡くなる状態は、動物にとって殺処分されるよりも幸せだといえるのだろうか」と疑問を投げかける。

 

※女性セブン2018年12月20日号