世界からみた日本男子の実力とは | 高橋大輔選手と共に momokikuのブログ

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フィギュアスケートの高橋大輔さんを無条件に応援しております。

全日本が終わるとしばらくはスケート界も寂しくなりますね。

1月にはアメリカとカナダナショナルがありますが、それまで一月近く空きますから。

 

年初にはまたなにか大ちゃんの番組があるといいなーと思ってたらそうだ!29日には「(新)誰も知らない髙橋大輔」があるじゃあないですか!おかげさまで先日の特集もお友達にディスクをいただいたので今夜鑑賞できそうです。

大変素晴らしかったと皆さん絶賛してますし、私も早く見たいのですが、その前にちょっとばかし宿題を片付けたいと思います。

 

 

大阪への道中書いたこちらの記事にいくつか反応をいただいたのでそのお返事です。コメント欄だけでは到底説明しきれないと考えたのでちゃんと記事に書いておこうと考えました。

 

後輩思いって安っぽいですか?

 

昨日今日とこの記事を書くきっかけになった方からメッセージをいただきました。

 

それに対して私はこのようにお返事しました。

 

前半略


「・・・・一番申し上げたかったのはスポーツファンならば何を言ってもいいのか?という点です。

日ごろからあなた様は相手が親しい友人、あるいは上司であっても歯に衣着せぬ言葉で批判されるのでしょうか?そうではないはずです。そんなことをしたら人間関係壊れますよね?
感情的な言葉を発した以上、それに対して感情的な反応が返ってくるのは当たり前のことです。

本心を何のオブラートにも包まず、SNSという誰もが目にする場所で感情のままに書くことは大人げないのではないでしょうか?と私のブログの読者に疑問を投げかけたかったのです。結局は悪感情を掻き立てるだけで、それが何かの改善の役に立つとは思えないからです。

ひとつ前のブログに書きましたが、私は言霊を信じるので、悪い言葉は悪いものを呼び寄せるだけだと考えております。

私はもっぱらスケートしか知りませんが、このところ意見の交換の場というよりも、誤情報の拡散によって対抗勢力に悪い印象を与える目的、あるいは単なるうっぷん晴らしに公共の場所であるSNSを利用する人があまりに多く感じます。

2005年全日本優勝から13年にわたって頑張ってきた彼のフィギュア人気普及の努力がここで途絶え、日本男子がまた注目されなくなるのはもちろん私とて案じています。

したがって私はあなた様の考え方を云々するつもりはありませんし、そんな権利もありません。

ブログの主旨はあくまでもいまあまりに野放しになってると感じるアンチへの批判と温かい応援の呼びかけです。

どうかご理解いただけたらと思います。」

 

 

こんなお返事したらきっと憤慨されるだろうなーと案じておりましたら、先方から思いがけず理解あるお返事をいただきました。嬉しかったので一部抜粋させていただきます。

 

「フィギュア界における昨今のファン同士の中傷合戦には心底、うんざりしております。

自分だけは、あの闇に堕ちるまいと思っていても今回、貴女のお気持ちを御不快にさせる部分があったことは反省しきりです。
あ、でも間違ったことは言っていないつもりですが・・・・要は言い方ですね。」

 

「織田さんのファンでしたけど、高橋さんに関しては私もライトなファンでした。2006年
トリノ五輪での、まだ初々しかった高橋さんを良く覚えています。好きな選手が1日でも
長く現役を続けてくれるのはうれしいものです。momokikuさんが、これからも高橋さん
の真剣勝負を楽しめますように・・・。
失礼しました!」


 

 

心からホッとしました。そうですよね、落ち着いて話せば理解し合えることもあるんですけど、感情的になるとついつい語気が強くなってしまうので、私も気を付けなければいけないところです。温かいお返事本当にありがとうございました。先に光明が見えてきた気がしました。

 

 

表現はともかくとしてこの方がおっしゃってたのはそもそも髙橋大輔選手には世界選手権への出場資格がないのに、辞退するのは当然ではないかということでした。

 

代表はもう決定済みですし、上記のブログの主旨はそれとは違うので、論点にするつもりはないとお返事したのですけど、実は今日また他の羽生選手ファンから別のコメントを頂いたので、やはりこれは明確にしておいたほうがいいかもしれないと考え直しました。

 

midori245228さんからのコメントです。あ、なぜこの方が羽生選手ファンと分かったかと言えばお名前で検索したら応援メッセージの画像が出てきたからなんですけどね、とりあえずそれとこれは関係ないので妙なフィルターなしでお読みください。

 

お二人を羽生選手ファンだからといって決して否定するつもりはありません。他選手のファンの方のブログでも異論を唱えていらっしゃるのを読みましたがどうも互いの理解不足がこういうすれ違いを生むのではないかと考え、誤解を解く一助になればと考えました。

 

どうかお気を悪くしないでくださいませ。

 

まずは選考基準について。

 

「高橋選手が後輩のため譲る的に言ってましたが、御本人ももりもりにもったスコアでも3点たりず、世界選手権にはでれませんね。」

 

いや違います。大ちゃんも出ようと思えば、出られるんですよ。世界選手権の21日前までにISUの大会に出てミニマムスコアをクリアすればの話ですが。

 

 

https://www.skatingjapan.or.jp/image_data/fck/file/2018/180622_FS_Senkokijun.pdf

 

1. 世界フィギュアスケート選手権大会 

 

 (1) 男女シングル

 

 

 ① 全日本選手権大会優勝者を選考する。 該当者 宇野昌磨選手

 

 ② 以下のいずれかを満たす者から総合的に判断して 1 名選考する。

 

 A) 全日本選手権大会 2 位、3 位  髙橋大輔選手(2位) 田中刑事選手(3位)

 

 B) ISU グランプリファイナル出場者上位 2 名  宇野昌磨選手①で選出済み

 

 C) 全日本選手権大会終了時点での ISU ワールドスタンディング上位 3 名 宇野昌磨選手(1位) 田中刑事選手(18位) 友野友野一希選手(20位)

 

 

 ③ 以下のいずれかを満たす者から総合的に判断して、① ② で選考された選手を含め 3 名に達 するまで選考する。

 

 A) ② の A) から C) に該当し、② の選考から漏れた選手 

 

 B) 全日本選手権大会終了時点での ISU シーズンワールドランキング上位 3 名 宇野昌磨選手 田中刑事選手 友野一希選手

 

 C) 全日本選手権大会終了時点での ISU シーズンベストスコア上位 3 名 宇野昌磨選手 友野一希選手 田中刑事選手

 

上記①②のいずれも羽生選手が該当しないのは全日本に参加してないからです。

 

※ 最終選考会である全日本選手権大会への参加は必須である(補欠の選考はこれに限らない)

 

ただし、過去に世界選手権大会3位以内に入賞した実績のある選手が、けが等のやむを得ない 理由で全日本選手権大会へ参加できなかった場合、不参加の理由となったけが等の事情の発生前における同選手の成績を上記選考基準に照らして評価し、世界選手権大会時の状態を見 通しつつ、選考することがある 該当者 羽生結弦選手

 

 

したがってまず一枠目は文句なく宇野昌磨選手。

 

二枠目は髙橋大輔選手もしくは田中刑事選手もしくは友野一希選手ですが、2位の髙橋大輔選手が辞退したために自動的に田中選手と友野選手のどちらかになります。

 

大ちゃんがおっしゃってた若い選手にチャンスをというのはつまり刑事君と友野君を指すわけですね。

 

結局全日本3位であり、ランキングでも上回る田中刑事選手が選出されました。

 

そして三枠目は友野一希選手もしくは羽生結弦選手のどちらかが選考されます。

 

この場合友野君は今回表彰台に上がれませんでしたし、実績から言っても羽生選手が選考されるのは至極妥当と言えましょう。世界選手権大会時に出場できるほど怪我の回復が見込める場合という条件付きですが、それは問題なさそうですよね。

 

 

私はこの選考に何の疑問も抱いておりません。しかし髙橋大輔選手がそもそも選考上に居ないのに辞退するもなにもないもんだというのはちょっと違うし、後輩に譲るというのは別にかっこつけではないと思います。まあそこは主観ですけどね。

 

それにこの基準はシーズン前に決まってましたから大ちゃんがSP2位になったからといって連盟があわてて付け加えたのではないのですよ。

 

全日本終了時点でミニマムスコアをクリアしてなくてもそのあとの大会に出場すれば認められる。これも実は髙橋大輔選手を無理に推すためではなく、おそらくジュニア選手の事情を加味しての追加だったと思います。だってそもそもシニア男女はそんな心配要らなかったんですもの、本来はね。まさか羽生選手が三期連続で出場できないなんて想定外でしたでしょう?

 

 

「もりもりにもったスコアでも3点たりず」

 

大輔選手がワールドいってもこのスコアじゃあ無理っしょという点はその通りです。

 

ただしミニマムスコアはISU主催の大会でしか認められませんので、今回の全日本の得点は対象外です。しかしそれを参考にしても足りないのは3点ではありません。

 

 

 

何に対して盛りに盛ったのかmidoriさんの基準がわからないのですが、プロトコルを見るとTESの基礎点59.04に対してGOEは3.56、他の人に比べても加点が高いとはいえず、むしろ見た目通りの評価だったと言えるでしょう。

ミニマムスコアはTESが基準ですから盛るにも限度がありますね。

 

髙橋大輔選手の全日本の技術点は63.60 一方ワールド出場資格のミニマムスコアは64.00ですから、足りないのは0.4点にすぎません。3点というのがどこから出てきたのかわからないのですが、何か間違ってたら教えてください。

 

まあクリアできないほど乖離してるわけでもなく、よほど抜けコケ祭りにならない限りは行けるでしょう。と言ってももう辞退したんだから始まりませんけどね。

 

 

「まして宇野選手と50点近くの点差、羽生結弦せんしゅだと60点近くの点差になるでしょう。世界選手権に仮に出たとしても残念ですが、太刀打ち出来ないですね。それは本人が一番分かってるのですね。」

 

これはその通りです。大ちゃん自身も常々このお二人とは世界が違うとおっしゃってます。て、言うか5年ぶりに出てきた32歳が今年の金銀メダリストに勝っちゃだめでしょうーーww

 

ですが、世界選手権出場には来年の枠取りも関わってきますし、なにも表彰台だけが目標ではないんです。3選手のうち上位二人の順位合計が13以下にならないと三枠確保できません。これが意外に難しいのですよ。今回同様怪我などのアクシデントもありますからね。

 

「もっと若手が追いかけなければ、宇野選手以外、女子とあまり変わらないスコアでは情けない限りです。おおいにがっかりしました。」

 

メッセージをくださった方も、今回の全日本男子はまったく退屈な試合だったと言わざるを得ない、5年のブランクがある選手にシニアの若手が、まったく歯が立たなかった結果は将来に向けて嘆かわしいしいことだと思います。とおっしゃってました。

 

 

今回の試合で多くのみなさんがおいおい日本男子大丈夫か?と思われたと感じています。私もそうでした。が、果たして本当に日本男子は情けないのであろうか?という疑問にかられて、今期GPS全大会のシニア男子総合得点を表にしてみました。

 

本来は各大会11人出場ですが平均値をわかりやすくするために上位10人のスコアで抽出しております。多少間違いがあるかもしれませんがだいたいこんなものです。

 

 

全選手の合計点を各大会ごとに見比べていただくと全日本の得点が決して劣っているわけではないことがお分かりいただけると思います。

 

こうしてみるとスケートカナダはレベルが高いと言えますが、あとは全日本とどっこいどっこいですよね。一国の選手上位10人誰がGPSに出てもそれなりに戦える得点です。なかなかのものじゃないですか。

 

色を付けてあるのが大ちゃんの得点239.62

 

この点数なら平均値よりも高く、かつトップ4には及ばなくてもGPSなら大会によって表彰台、他の選手の出来次第ではワールドの5位から6位は十分狙える位置ですね。

 

ちなみにトップ5までの得点のみで平均得点を割り出したところ243.31でした。

 

西日本の大ちゃんの得点は244.67でそれを上回っています。ちなみにクアドなしでした。

 

本番では成功しませんでしたが6分間練習でもきれいな4Tを飛べるようになった大ちゃんが選考の当確ラインに上るのは決してえこひいきでもなんでもなく連盟の冷静な判断によるものだとお分かりいただけるでしょう?この得点なら結構頼もしい助っ人ですね。

 

それにしても女子のトップに負けてるといえばどの大会の男子選手も負けてるわけです。ザキトワちゃんのSBは238.43、紀平さんは233.12です。

 

この二人なら男子の大会で3位に入賞したっておかしくありませんね。

 

全日本男子を情けないというならばフィギュア界全体の男子のレベルが超低いってことになります。

 

そしてそんな低いレベルのスポーツで獲得したオリンピックメダルの価値ってどうよ?って話になりますよね。

 

安易な選手批判は実は自分が推してる選手をも否定することになるんです。

 

私は無論そんなことは思いもしません。今期のルール改正では男子の得点源であったクアドの基礎点が下がりました。ジャンプの本数も女子と同じ7本になり、1,1倍になるのはSPで1本、FSで3本に減りました。

 

しかも転倒による減点幅が広がりましたし、回転不足も厳しくとられます。それらの変更に対する対応がまだ男子の場合充分ではないといえるのではないでしょうか?

苦しんでるのは日本男子だけではないと思います。

体力温存のため全体にプログラム的には省エネ気味になってしまってつまらないとは思いますね。でも来年辺りからはもう少し男子も変わってくるんじゃないかしら?

 

クアド抜きでも戦えるようになったというのは男女の得点を見比べてみてもわかるので、新しいジャンプを組み込むよりむしろ技の完成度をあげていくという考え方は正しかったわけです。そんな中で羽生君が4Aにチャレンジしたらかなりカッコいいことだと思いますし、怪我が治ったらぜひと期待してます。

 

まあ大ちゃんはそんな過渡期に救われた部分もあるのですが、やはり得意技がある人は強いですね。定評あるステップにプラスしてたった5か月で3Aをコンスタントに跳べるまでに戻したのはものすごい努力です。PCSの高さはワールドでもある程度キープできると思います。

 

あとはやっぱ体力かなあ。

 

気力で持っていけなくなったとおっしゃてますもんね。でもここで練習辞めたらめちゃくちゃもったいないですよね。

 

 

ともあれ、世界選手権辞退にあたり、世界を狙いたい気持ちと後輩を想う気持ちがイーブンである理由が数字にもちゃんと出てますよね。

やってやれないことはないし、開催がよりによって5年前に出場を見送った埼玉ワールドですから悩むところではあったと思います。

 

「あとファンのマナーもちょっと品がなかった部分ありましたね。」

 

今回の全日本でどうも女子選手の演技直前に通路に立って大声を出した男性がいたようですね。複数の目撃がツイートされてました。誰のファンにせよ品のない応援は本当に大迷惑ですよね。

応援はやっぱり誰が見ても、読んでも気持ちよくしたいと思います。

 

一般やライトファンだったらこんなに突き詰めて調べることもないでしょうし、印象だけで語ってしまうのはままあることです。決してmidoriさんが悪いわけではないのです。

でもSNSに書き込むならば少し考慮して正しい情報に近づく努力も必要だと考えます。

 

おっしゃる通り、世界トップとその下の差は大きいですし、その間を埋める努力は相当必要です。来年は誰にとっても見ごたえある試合になるといいですね。

日本男子全体がもっともっと活気づくように私も心から応援したいと思います。

 

 

 

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