氷艶 その7 出雲の阿国の舞 | 高橋大輔選手と共に momokikuのブログ

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今日から6月!

いよいよ高橋大輔さんがW主演を務めるラブオンザフロアの月になりましたー!

私も手配を完了し、あとは当日を待つばかりです。

 

あ、今日は家庭画報も発売されますよね。楽しみ楽しみーー。

 

 

 

それにしても今夜は長野地方はものすごい雷に見舞われておりました。なにせ稲光が絶えることなく光り続けてるのですもの。そして猛烈な雨と風。普段は穏やかな気候なのでこんなこと初めての経験です。これもまた異常気象のなせるわざなんでしょうかね?怖かったです。

とどろく雷鳴に蛇髪姫のシーンを思い出しておりましたら主人も天から大蛇が襲い掛かってきそうな天気だねーなんて言ってて、まあこんな時も割と呑気な一家でございます。

 

大丈夫!夜半には雨も止んですっかり静かになりました。

 

ではいよいよ第二部に参りたいと思います。

 

先日からあらすじを書いてはおりますが、私の不確かな記憶ですし、特に劇中の台詞は結構いい加減ですので、だいたいこんな雰囲気だったということで読み捨ててくださいね。

 

◆第二部 第一幕 闇の国の宴の場

 

義経達を撃破し、氷の国を手中に収めた仁木弾正と岩長姫は祝いの宴を催しました。悪人どもは飲めや歌えやの大騒ぎ。異国からも韃靼人らが駆け付けて、祝いの舞を奉納します。

 

踊れ踊れ韃靼人 風のように 蝶のように 舞え美しく ♪

 

ここでは先ごろまでプリンス所属だったスケーターたちが登場しておりました。軽快な音楽に合わせてのエキゾチックな踊り。ここにペアやアイスダンサーも参加していたらさらに贅沢な空間になったでしょうね。

宴の席ですから出し物にいろんなバリエーションが加えられると面白いですよね。

 

私は久々に生で見ることになる庄司理紗さんを探していたのですが、遠目にはちょっとわかりかねたのが残念です。でも女性陣ほんとおきれいでした。

 

韃靼人の皆様はとても楽しそうでしたし、闇の国も悪くない・・なんて思いそうになりましたよ。

 

そんな華やかな場に誘われて、歌舞伎の国からもその名を知られた「悪の峰々」がやってきました。

 

酒呑童子に石川五右衛門、蘇我入鹿に地獄大夫。

 

「皆々方、よくぞ参られた、ささ、さっそく盃を」と喜ぶ仁木弾正に4人は祝いの言葉を述べ、「まずは我らがめでたい席の肴(さかな)になりましょう」とそれぞれ歌舞伎舞を披露します。

 

楽は私の席のすぐそばで蘇我入鹿が舞ってくれたので、その時に初めて歌舞伎を観ている実感がわきましたね。

例え歌舞伎座を訪れたとしてもこんな風に役者さんの舞をすぐ目の前で見られることなんてまずないでしょうし、大変に贅沢な鑑賞をさせていただいてるんだなあって興奮しましたよ。

最後は悪役のお約束?口をかああっと開いて真っ赤な舌を見せつけて見得をしてくださったのにも感動しました。

 

注目したのは地獄大夫。打掛には地獄絵図ではなく松が描かれてて、ちと当てが外れたのですが、女形らしく何度も反り返りを見せてくれました。あの重そうな衣装で踊るのは歌舞伎役者さんにとってはお手の物なんでしょうが、最後はそれでスケートまでしちゃうんですからね。皆さんすごかったなあ。

地獄大夫は舞終えた後に周りの手下たちに自分の団扇を見せびらかしたりして、可愛らしかったです。

 

その団扇に何が描いてあるのか知りたくて双眼鏡で覗いていたので、私ったら2回ともいつの間にか阿国が出現するシーンを見逃してしまいましたw

 

ちなみに扇には「がしゃ髑髏」が描かれてたのですけどね。遠目にはそれが茶トラの猫に見えたんです(^^;

 

私が気が付いた時にはかなりリンクの中央付近に近づいていたのですが、まあ実際そのくらい静かに登場してたってことですね。

傘の陰、ややうつむき加減にしずしずと歩く姿に初公演から注目できた観客はあまりいらっしゃらなかったでしょう?

 

酒宴の場に突然現れた一人の女性。地獄大夫はその姿を見てあまりの美しさに「いやーー!」と羨望と嫉妬が入り混じった叫び声をあげます。

 

地獄大夫の悲鳴に何事かと出てきた一同も現れた阿国のたおやかな風情に圧倒されたようす。

 

「これは男姿の遊女(おとこすがたのあそびめ)か。面の下、秘めたる色香の面白きかな」

 

好色な仁木弾正は興を覚えて、早速舞を舞ってみるように命じます。

 

「さあ、さあ」と石川五右衛門が壇上に上がるように促し、少し戸惑う様子を見せつつも阿国は宴の中央に進み出て台に登ります。

 

音楽が静かになり、照明も青く変わり、白いスポットライトが阿国を照らします。このとき阿国は仮面を取ってゆっくりと一回りしてみせるのですがが、これは観客にだけ自分の正体を明かしてるという演出なんですね。

再度仮面を付けようとして落ちる回もあったりして関係者の方々も毎回ハラハラしてたのかも。

 

この仮面がキツネ面なのは義経千本桜に登場する狐忠信に因んでいるのだとか・・・

髪を後ろでお団子に結っているのは唐輪髷(からわまげ)という当時の遊女のヘアスタイルを再現したものだそうで、おかげさまで雑学がまた増えました。

 

最初はゆったりとした調子の日舞から始まります。

氷の上でも滑らないように開発されたスパイクのついた足袋だったので、完璧なすり足とは参りませんでしたが、3月に初めて舞の手ほどきを受けたとは思えないほど型ができてました。

 

優雅に上に手をかざして台の上をめぐります。ここは尾上菊之助さんの振り付けで最初に習っていた箇所ですね。

 

花のほかには松ばかり 

 

花のほかには松ばかり

 

 

この時使われているのは「京鹿子娘道成寺」 乱拍子と言う足を踏み鳴らす踊りで能からきています。

詳しく書かれたものを読むとつまり「白拍子が男舞を披露している」という設定なんですって。

 

能は男のものですが、それを女が演じている。女性(白拍子)が男である能楽師を演じている様子を、男つまり歌舞伎役者(女形)が演じている。という意味。

 

あああややこしや、ややこしやーー

 

壇上の人物が誰か分からなくても歌舞伎を知ってる人にはここで「ははーん」と察しがつくようになってるわけですね。

 

その後どんどんと踊りは激しくなっていきます。最初ネタバレを読んだ際は「ダンス」と書かれてたし、東京ゲゲゲイの振り付けだというので、てっきりそのあとヒップホップの音楽に変わっていくのだと思っていたら、最後まで三味線と鼓でした。

 

「道成寺」と「鏡獅子」「二人椀久」の3曲をつなぎ合わせたものだそうで、なんとこれを聴いた大ちゃんのほうからヒップホップでやりたいと提案され、東京ゲゲゲィさんの名前が挙がったというのですから驚きですよね。

 

それと知らなくても開いた口が塞がらないとはこのことで、その後は阿国狂乱と名付けたいほどの素早い動きの連続です。

 

どうやら4分ほどの踊りだったらしいのですが、

普通あれだけ激しく動いていたら途中で呼吸が続かなくなりますよ。

なのに最初から最後までまったく動きが鈍ることなかったんです。

改めて言いますが、これほんと人間技じゃない。いったいどういう鍛錬を積めばこんなことができるのか?

 

大ちゃんと言えば指先まで美しい手の表現ですよねーそれがあまりにも早すぎて見えないくらいなんです。

超高速で腕や手を振りつつ、ところどころでピタっと留めが入るところもお見事。

女性的でもあり、男性的でもある不思議な舞。

 

縦に手叩いて手拍子を促すような振りもありましたが、悪の面々のみならず、観客もあり得ないものを目の当たりにしているといった感じで、見とれるばかり。終わる頃にはもうひたすら拍手していましたけどね。

 

もともと阿国は安土桃山時代に生まれた出雲大社ゆかり神官の娘で、そもそもは神社に寄付を募るための奴舞を披露しつつ全国行脚していたのだそうですね。だから聖性と俗性を併せ持った存在だったようです。そのうちに男装して、遊女と絡むようなセクシーな踊りを披露するようになったのだとか。

それが歌舞伎の始まりだったのだとか言われています。

 

その阿国の舞を舞わせてみようと考えた人は素晴らしいですね。聖も魔も降ろすことができる大ちゃんの事をよくご存じだと思います。

 

悪の面々もこれには大喝采。仁木弾正も傍にやってきて、自ら盃を勧めます。大きな酒杯に阿国が口を付けたところ「今宵はお前を抱いてやろう」と迫ってきました。

 

正直これだけ目立てばもうごまかしようがありません。するりとかわして返杯し、弾正が油断したところを扇に仕込んだ刃で刺すという作戦だったんですが、その前に腕を取られてしまいます。

 

いやいやそれだけはご勘弁をって、あくまでも女性を装って拒んでみせるところがとっても蠱惑的で、これじゃあますます逆効果。

 

無理やり胸の中に抱え込まれて、「顔を見せよ」と面を剥がれてしまうんです。

 

「お、お前は!義経!!!」

 

あちゃあ、女装いや男装と踊りが完璧すぎてとんでもないことになってしまいました。義経はあわてて振りほどき、抵抗しますが、体格差がありすぎましたね。しばしのもみ合いの後、片袖を引き抜かれて朱の着物もあらわにのけぞることになるのです。

 

結局のところ仁木弾正と手下どもに狼藉を働かれ、壇上から蹴り落される義経。

 

その時の転がりっぷりにためらいがないので、ケガしないか?痛くないのか?

(痛いに決まってますね)とひやひやさせられました。

 

すでにボロボロにされた様子で一人で立ち上がることすらできない義経を悪人どもが左右から抱えます。

 

「義経め、とっとと逃げればいいものをここで会ったがお前の最後、頭と胴との泣き別れだ。覚悟しろ!」

 

と奴江戸兵衛が刀の柄に手をかけますが、それを制して弾正が

 

「善人奴等には数々の恨みがある。ここで簡単に殺してしまってはつまらん。ここは岩長姫に引き渡してやろう。義経をなぶってなぶりぬいて、木偶人形にしてしまえ。我々は向こうで宴の続きと参ろうぞ。」

 

 

と、岩長姫に後を託して立ち去ります。

 

つまりはまたまた悪の大勝利?氷の国どころか、義経は自分すら守れず大ピンチです。

あーあ単身で敵陣に潜入なんて無茶するからーー・・・

 

このあとどうなってしまうんでしょうーーガーンガーンガーン

 

 

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