学校採択メイン本比較
学校の授業と予習と復習、確実なテスト対策が出来ていれば、殆どの教材の使用に必要な学力は超えます。
★1つ…あまりお勧めできない。
★★2つ…基本的にお勧めではない。
★★★3つ…選択肢の1つとして優れている教材。
★★★★4つ…出来れば候補として学習してほしい教材。
★★★★★5つ…必須とも言える学習教材。
教科書導入~教科書章末問題レベル
『これでわかる数学(シグマベスト)』★★★
このレベルの段階を使用する人にとって最も適切な参考書
教科書を更に嚙み砕き、丁寧な導入。
教科書を学習していて躓いた人は、この参考書を用いるといいでしょう。
先取り学習にも適しており、この問題集を用いた後、演習系の問題集に手を付けます。
学校採択傍用問題集は『3ROUD(数研)』や『パラレルノート(数研)』を用います。
このだけを丁寧に繰り返し学習するだけでも、高1・高2河合塾全統記述模試では偏差値60、高3高卒河合塾全統記述模試では偏差値50を切ることはありません。
この段階で躓く人は、中学以前の学習が出来ていません。
振り返って学習をすることを勧めます。
『白チャート』★★★
以前と比べ自学しやすい作りになりました。
ページ数は多いですが、【高校数学において必要最低限の基礎はここまでであるという基準】が分かります。
言い方を変えれば、<一般入試を考えるなら、これぐらいはしておかないと伸びない>とも言えます。
近年、<問題を削りすぎた><簡潔すぎる説明>の参考書が増えていますが、これらの参考書を用いて伸びた人は限りなく少ない(伸ばすのに量をこなさざるを得ない)です。
推奨する学校用傍用問題集は数学が苦手な人は『3ROUD(数研)』中学時代数学を平均80点だった人であれば『Study Up ノート(数研)』『基本と演習テーマ(数研)』中学時代数学が平均90点だった人であれば『3TRIAL(数研)』『REPEAT(数研)』を用います。
『REPEAT』には一部問題が難しいものもあるので、学校の先生や指導者に適時質問して演習しましょう。
『入門問題精講(旺文社)』★★
教科書導入と例題問題だけに絞った参考書
教科書の範囲を削りすぎており、この参考書を使用するなら「何が抜けているのか」を教科書や白チャートで確認をしてください。
学習が躓くであろう問題を一切省いているので、「分かりやすいと感じやすい」ですが一般入試等を視野に入れているのであればお勧めはしません。
一般的な教科書準拠参考書と比べるとページ数が少ないので、学習を終えることが出来る達成感は味わいやすいですが、基礎を省く危険性はどういうことか……を考えましょう。
よく売れているものですが、「この問題集を用いたことで、数学が出来るようになった」と聞かない参考書でもあります。
教科書例題~標準典型レベル
『ニューアクションフロンティア(東京書籍)』★★★★
教科書例題から地方旧帝大まで
大阪大学(理系)までの数学はこの参考書を用いれば合格点を狙えます。
『プロセスワード』『思考のプロセス』は教科書導入レベル問題を用いてどのように思考させるかを考え、『ダイジェスト』で典型問題を学ぶことが出来ます。
振り返り学習が自然にできるので自学しやすい作り
共通テストのような長い文章問題も掲載されているので、国公立大を目指す人には最適です。
また、一問一答的な学習にならないように融合問題も載っています。
ただ問題数は1000問近いので、『計画的に学習をする』ことが重要になります。
それだけに注意すればこの段階のレベル参考書では一番勧めたい参考書です。
学校用傍用問題集『クリアー(数研)』を用いましょう。
『黄色チャート』★★
気を付けて使用する問題集
以前よりも問題のバランスが激しくなくなり学習しやすい作りになりました。
しかし、教科書を併用して学習する事を想定しているので、一部載っていない内容もあります。
教科書を学習した後に黄色チャートを学習するようにしましょう。
この段階の参考書の中では、クセが最もなくレイアウトは見やすいです。
普段学校の授業をしっかりと受けた後、復習用として使いましょう。
先取り学習は『フォーカスゴールドスマート』か『ニューアクションフロンティア』の方がしやすいです。
傍用問題集は『クリアー(数研)』『4プロセス(数研)』を勧めます。
『合格る数学(シグマベスト)』★★
代表的な問題が収録されています。
数学が得意な人に薦めることができる本です。
ただ一部単元では、理解しにくいものもあるので適時指導者に助けを求めましょう。
『フォーカスゴールドスマート(啓林館)』★★★
教科書導入から標準典型まで
「なぜそうなるのか」を徹底した作りになっており、『ニューアクションフロンティア』同様自学しやすい作りになっています。
レイアウトは最も見やすい。
この段階では、中学の内容まで振り返り学習できる唯一の参考書でもあります。
問題数が少ないため、必ず学校用傍用問題集を用いて学習しましょう。
『クリアー(数研)』『4プロセス(数研)』『スタンダード数学(数研)』等の傍用問題集が適しています。
教科書章末問題から標準問題まで
『青チャート(数研)』★★
教科書の例題レベルが少なく、標準典型から標準問題までの内容に重点を置いています。
『大学への数学 1対1対応の数学(東京書籍)』までの内容まで到達しており、京大や東大の合格最低ラインを示してます。
先取りや自学には向いていませんが、数学が最も得意(河合全統記述模試で偏差値70を切ったことがない)人であれば学習できます。
勿論、授業の内容が高いかつ指導者にいつでも質問できる状態であるならば学習することは出来ます。
『フォーカスゴールド(啓林館)』★★★
このレベルも問題集の中で最も問題数が多い。
負担も大きいですが、勿論リターンも多いです。
指導者が上手く運用できれば東大・都市部医学レベルまで十分このテキストで合格することが出来ます。
適時、確認しながら学習をしなければなりませんが、近年の生徒は絶対学習量が著しく減っている子が増えているため使いこなすことが難しいかもしれません。
『ニューアクションレジェンド(東京出版)』★★★
教科書の例題から標準問題まで
『フォーカスゴールド』同様良い参考書でもありますが、上にも書きましたが使いこなせない子が多くいると思います。
しかし、この段階の参考書の中では自学しやすい作りになっています。
公立高校ではこの本よりも『フロンティア』を使用する方が、指導しやすく躓く子も少ないでしょう。
傍用問題集は『クリアー』『4ステップ』を用いますが、前者を使用した方が相性はいいです。
■『赤チャート』『プラスエリート』:参考書要素が低い、ハイレベルな問題集です。
2020/4
2021/5改訂
2024/1改訂