僕の何処が無責任なんだ?


じゃ、教えてあげる。



まず第一に、

貴方が居なくなった後の

彗星はどうするの?


さっきした、その私の質問に

まだ答えていないわ!


第二に、

貴方の命を犠牲にした事で

私がこれからどんな気持ちで

生きていかなくちゃならないか

貴方は全く考えていない。


第三に、

私の瞳は湖じゃないし、

キラキラした貴方なんか

映していない。



私の瞳に映っているものが

有るとすれば、それは悲しみよ。

ナルシストになるのも

良い加減にして!


第四に、

貴方はいきなり私の前に現れて、

私の心をすっかり奪った上で

突き放そうとしてる。


第五に、

私が脳死判定の結果、

死ぬ事になっても、

それは貴方には関係ない。


何故なら、

私の人生は私のもの。


勝手にその選択が

駄目な事だと決めつけないで。


第六に、

貴方は私を見ていて気がついたら

好きになっていたと言った。


私だって、貴方と過ごすうちに

何時の間にか

貴方を好きになっていた。


現実の彼とどんなお付き合いを

していたのか知らないけど、

今、私が好きなのは貴方なの!


第七に、

好きな人の側に居られる以上の

幸せなんて何処にも無いわ!



ひろりんちゃん、

君はこんなに沢山、

僕が無責任だと言いたいんだね。


だけど、第三と第六と第七は

無責任の理由とは

関係無いんじゃないかな。


そ、そんな事はどうでも良いの!

分かった!分かった!

じゃ、順番に答えて行くよ。


まず第一の

僕が居なくなった後の彗星は

どうするか?についてだけど、、



今回のようなケースは稀だけど、

諸事情により

星の精が居なくなるケースがある。


そうなると、その星にはまた

新しい星の精が管理をしに来るから

心配要らないんだよ。


第二の、僕の命を犠牲にした後の

君の気持ちについてだけど、、


その為に流れ星がある。


星に願いを!


流れ星を見たら、僕の冥福を

祈ってくれたら嬉しいな。


第三は、ナルシストな僕について

だったけど、、


星の精はみんな

ナルシストなんだ!


生まれながらに

キラキラしているから、

何かに自分が映るのが 

大好きなんだよね!


第四に、君の心を奪った上に

突き放すだったね。


それは仕方ない。

僕達、星の精は

サディスティックなんだ。


星の表面は、昼は灼熱の砂漠、

夜は北極の氷の海くらいの

寒暖差は当たり前。


そんな極端な環境に居るから

サディステックな性格に

なりやすいんだ。


ええ、と。

第五は、君の死は

僕に関係無いだったね。


確かに関係無いだろうね、

愛しているのでなければ。


だけど僕は君を愛してる。

だから関係は大ありなんだ。


第六、、

僕が大好き宣言、

ありがたく頂戴するよ。


で、第七、、

好きな人の側に居られる以上の

幸せなんて何処にも無い。

僕も全く同感だ。


じゃ、ひろりんちゃん

僕達一緒に居る事にしよう!


君は7月7日に予定通り

死ねば良い。


そして人間世界での、、


ご両親、、


彼、、


高校の友人達、、


部活、、


未来の天文学者への夢、、


結婚、夫になる人、、


生まれて来たかもしれない

可愛い我が子、、 


温かい家庭、、


我が子の結婚、、


孫の誕生、、


愛されるおばあちゃん。

身内に囲まれて

幸せな生涯を締めくくる。


それらをみんな捨てると良い!


どうして?

どうしてそんな言い方をするの?


それは、君が馬鹿だからだ!


これくらいハッキリ言わないと

気がつかない大馬鹿だからだよ!


酷い!

酷いわ!



大嫌い!

貴方なんか大嫌いよ!



私、現実に戻る!

貴方の事なんか知らないわ!


ひろりんちゃんは泣きながら

自分の部屋に向かって走り去った。


次回も引き続きお楽しみ下さい🌸🐎


内容は全てフィクションです。


画像と動画をお借りしました🙏