アハハハ!
大丈夫じゃ!
焦らず馴染んで行けば良い。
ありがとう!
私、2人が大好き!
田鶴、そなたも辛いのう。
亀、、。
亀、、亀、、。
ますます田鶴が泣き出した。
そうか、またわしの顔を見て
元康様を思い出したのじゃな。
よしよし、大丈夫じゃ。
ここに田鶴が居る間
わしが元康様の代わりに
なってやろう。
元康様の代わりじゃと?
何を言い出すのじゃ!
お前はもうすぐ祝言ではないか!
ああ、あのしのとやらとの
気に沿わぬ祝言か!
おとわ、、
お前とめおとになれぬ
今となっては、
誰が嫁御であっても詮無い事!
その時おとわは、少し離れた
場所からこちらを驚愕の様相で
睨んでいるしのを見つけた。
亀!
しのに聞こえておるぞ!
いや、しかし、、
許嫁を放り出して
そのような訳にも行くまい。
お前の未来の嫁御なのだぞ。
もっと大切にせぬか!
おとわ!
わしの祝言については、
おとわであっても問答無用じゃ!
おとわは田鶴の気持ちが
分からぬのか?
田鶴の気持ち、、
そうじゃ!
好いた者同士が離れ離れになり、、
お互いをどれだけ恋しいか、
おとわはもう
分からぬようになったのか?
亀、、
わしは、田鶴のその辛さを
田鶴の身を案じている元康様に
成り変わり、少しでも
和らげてやりたいと思う。
わしはその為に、田鶴の側に
居ると申しておるのじゃ。
田鶴、、そなたが晴れて
元康様と暮らせる日が来るまで、
わしが元康様の代わりに
そなたを守ろう。
だから、もう泣くな。
ありがとう、亀。
呼んでおったのじゃったな。
では、わしの事も竹と呼んで
甘えるが良い。
ほら、呼んでみろ。
た、竹、、
どうした、田鶴?
田鶴の涙に濡れた瞳には、
目の前の直親が、
元康の姿に重なって見えた。
竹!
竹〜!
田鶴は、直親の身体に飛びつくと
その身体を抱きしめて号泣した。
よしよし、これからは
田鶴が寂しい時には何時でも
田鶴の竹になってやる。
直親も田鶴を優しく抱きしめた。
それを見たおとわは、
亀、、お前は田鶴を通して
私を抱きしめてくれておるのだな。
叶わなかった我らの想い、、
そうか、田鶴と元康様は
我らの現し身なのじゃな!
次回も引き続きお楽しみ下さい🌸🐎
内容は全てフィクションです。
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