こうして、田鶴さんと元康様との

今で言うところの

遠距離恋愛が始まったんだ。



後の元康様との婚儀を見据えた

今川義元の計らいで


養女として、

近江の井伊谷城主である


井伊直盛に預けられた田鶴。


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お話の途中ですが、

お知らせ

このお話に出てくる全て

史実とはまた

パラレルワールド

と言う設定です😅

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そなたが田鶴か?

遠い所、ご苦労でしたね。


私は田鶴。

今日からよろしく頼みます。


おとわ!

これから田鶴に武家作法を

教えて差し上げるのですよ。


はい!母上。


田鶴は松平元康様の想い人。

行く行くはこの井伊の養女として

輿入れをと望まれておる。


その為に、我が家で武家の習いを

しっかり覚えてもらわねばな。


分かりました。


田鶴、私はおとわ。

これから仲良く学びましょう。


うん!ありがとう。


ウフフ。

こう言う時は、

はい。

ありがとうございます。

と申すのじゃ。


あ、うん。いえ、はい。

ごめん、、

いえ、すまん、、


ああ、どう言ったら良いの?


アハハハ!

可愛い田舎娘が

やっと到着したようじゃの。


竹!

いえ、元康様!

田鶴は、直親に抱きついた。


何だ!

一緒に来る事になっていたんなら、

どうして

そう言ってくれなかったの?


田鶴!

この者は元康様では無い!


え?


私は井伊直親。

元康様とは赤の他人じゃ。


他人、、

こんなによく似ているのに。

田鶴は落胆のあまり

その場にしゃがみ込んだ。


遠路はるばる見知らぬ土地へ

参ったのじゃ。

疲れも出る事じゃろう。


おとわ、田鶴を

休ませてあげなさい。


はい、母上。

田鶴、こちらに参れ。


ありがとう!


いえ、、

ありがとうございます。


わしも付き添おう。

わしがそなたの想い人に

それ程似ているのなら、

側に居れば気持ちも休まろう。


それが良い。

私も話し相手になる。


みんな、、親切なんだね。


ありがとう、、

ありがとうございます。


ほら、もう泣くな。


よし!荷物はわしが運ぼう。

その3人を物陰から

じっと見つめる者が居た。

それは、直親との祝言を控えた

しのだった。


直親様、、私の未来の夫。

他のおなごにあのような

笑顔をお見せになって、、


おとわ殿とのご関係だけでも

気を揉んで参ったのに、、


あの新しく来たおなごも

私の直親様に何とも親しげな!

これはどうしたものか、、


一方その頃、今川義元の屋敷では、

人質代わりに養子になっている

元康が、、


わしに嫁御じゃと?

要らぬ要らぬ!



わしは心に決めたおなごが

居るのじゃ!


今頃は、井伊直盛の所で

わしの嫁御になるべく

修行に励んでおるわ!

そんな元康を物陰から

じっと見つめる者が居た。


それは、おとわとは

従姉妹として旧知の仲。

そして、元康を陰から狙う

瀬名(後の築山)だった。


元康様、、

心に決めたおなごじゃと?

それも井伊家に?


どんなおなごなのか。

そうじゃ!

おとわを訪ねるフリをして

見に行ってやろう!

そして、再び井伊家では、、


少しは落ち着いたか?


あ、、うん。

いえ、、はい。


そなたは元康様の想い人だとか。

この井伊家で武家の作法を習って

行く行くは養女として輿入れする

と聞いているが、、


元康様が、そんなにわしに

似ていらっしゃるとは、、


そっくりだよ。

まるで双子みたい。


そうか。

このにそんなに似ておるのか。


亀?


亀とは亀之丞。

わしの幼名じゃ。



そなたも先程、元康様の事を

と呼んだではないか。

竹千代は元康様の幼名。

そう言う事じゃ。


じゃ、おとわって言う名も?


ああ、そうじゃ。

おとわは幼名。

今は出家して

次郎法師と名乗っておる。


じゃが、そなたは今日から

この井伊の者。

私の妹じゃと思えば、

おとわで構わぬ。


わしは、おとわとは幼馴染。

そなたがおとわの妹なら

そなたもわしを亀と呼べば良い。


うん!分かった。

おとわ、亀、ありがとう!


あ、、ありがとうございます。


アハハハ!

大丈夫じゃ!

焦らず馴染んで行け。


ありがとう!

私、2人が大好き!

次回も引き続きお楽しみ下さい🌸🐎


内容は全てフィクションです。


画像をお借りしました🙏