それなら教えて!

教えて欲しい!


よし、分かった。


では、まずこの花を見よ。


え?花?


田鶴は周りに咲く花を見た。


花には蜜蜂が飛んでおろう。


うん。


蜜蜂は何をしておるのか

分かるな?

花の蜜を取っているのよね。


そうじゃ。
して、それは何故に?


その理由?

それは、、

その蜜を巣に持ち帰り

みんなで食べる為でしょ?


まぁ、そうじゃな。

では、花は?
蜜蜂に蜜を取られた花は?
どうなると思う?


え?今度は花?
花は、、


せっかくの己の蜜を
蜜蜂に取られて困っているか?


いいえ。
そんな事は無いと思うわ。


だって、蜜は取られてもまた
幾らでも出来るでしょ?


そうじゃな。
だから、花は
蜜蜂が蜜を吸うのを拒まぬ。


そして、蜜蜂が蜜を吸うと
その身に花粉がつく。
その花粉が花の芽(雌しべ)につき
受粉が行われるのじゃ。


受粉?
受粉って何?


受粉とは実や種が出来る事。
人ならやや(子)が出来る事。


やや(子)は
そうやって出来るの?


そうじゃ。
おなごである田鶴は花。
男であるわしは蜜蜂じゃ。


私は花、、

は私の蜜を吸うの?
に蜜を吸われたら、
やや(子)が出来るの?


ハハハ!
田鶴がまことに花で、
わしが蜜蜂であったらな。


とかく男女の道とは
そのように自然なもの。


男は男の、おなごはおなごの
それぞれの役割がある。


田鶴にも

その役割を果たす時が来る。
それが嫁御に行くと言う事じゃ。

それが嫁御に行くと言う事。


そうか、、 
何となく分かったわ。


だけど、私達は人で
花や蜜蜂ではないでしょ?


実際にはどうするの?


どうする?

どうするとは、、


それはなかなか口に出しては
言いづらい事じゃ。


え?でも、
教えてくれるんでしょ?


言葉で全部教えてくれるって。


いやいや、
確かにそうは言ったが、、


じゃ、教えてよ!


そうじゃな、、

竹千代は言葉に詰まった。

そして、、

ひとまず家に入ろう。
話はそれからじゃ。


うん。


そして2人は家に戻ると、
粗末な座敷に向かいあって座った。


では田鶴。
続きを聞くが良い。

今、ここに男であるわしと
おなごである田鶴がおる。


うん。


田鶴は、わしの事を
好きだと言ったな。


そうよ、言ったわ。


わしに触れたいか?


に?
うん。に触りたい。


とくっついていると

すごく安心出来るの。


そうか。
好きだから相手に触れたい。


花と蜜蜂もしかり、

特に意識せずとも惹かれ合う。

全て自然のなせる技なのじゃ。


え?そうなの?
だったら、
男とおなごも触れ合えば
やや(子)が出来るの?


そうじゃ。

但し触れ合い方にもよるが。


触れ合い方?

私、が寒がったから
抱きしめたり、、
が私を抱きしめたり。
毎日共寝もしてるよね!


じゃ私、もう
のやや(子)が出来てるの?


いや、だから! 
触れ合い方にもよると
言うておる!


安心致せ。
あのような触れ合い方では
やや(子)は出来ん。


え?だったら、
どんな触れ合い方だったら
やや(子)が出来るの?


それは、、

竹千代は再び言葉に詰まり

沈黙したかと思うと、

いきなり笑い出した。


駄目じゃ!駄目じゃ!

此処から先は、どうしても

言葉では説明出来ぬ!

次回も引き続きお楽しみ下さい🌸🐎


内容は全てフィクションです。


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