まろちゃんとハルマが

お互いの愛を

確かめ合っている時、、


店を出た渉は、あの世に向かって

歩いていた。


さ、戻るとするか!


ワンワワン!

渉の足元に1匹のコーギーが

走り寄って来た。


俺を店から追いかけて来たの?


お前達は、最初から

俺の事を分かってたんだろ?

アンドロイドじゃないのは勿論、


そもそも

この世の者じゃないって。


ワン!



やっぱりそうか〜!

じゃ、演技は終わり!


まろちゃんが、ハルマくんの

誠実に気がつくように

浅はかで軽薄な男を意識して

演技していたんだけど、、


それ以前に正体をあっさり

見破られていたなんて、、


やっぱり、

僕のお芝居もまだまだだな!



ワンワンワン!



そんな事ない。

名演技だったって?


アハハハ!

それは嬉しいな!

役者三浦春馬としてお礼を言うよ。

ありがとう!


まろちゃんは、

僕が帰って来る奇跡

ずっと待ってただろ。


ずっと見てたんだけど、

やっぱり放っておけなくてさ。


僕の為に自分自身の人生を

無駄にして欲しくない。


そう思って、、

神様に無理なお願いをしちゃった!


だけど生き返った訳じゃなくて

この世に戻るのに、身体を一時

借して貰っただけだから、、


ハルマくんも途中で僕の事を

何かおかしいと気づいていたよ。


だけど、久々のこの世

楽しかったなぁ!


この前の夜、月の光を浴びながら

思う存分歩き回って

この世の空気を味わったよ。


やっぱりこの世は素敵だ。

懐かしくて

胸がいっぱいになったよ。


クゥ〜ン!



心配してくれてありがとう!

でも大丈夫!

僕の場所はもうちゃんと

あの世にあって、

これは旅愁ってやつだから。


さ、そろそろ店にお帰り。

まろちゃん達が心配するよ!


ん?帰らない?

どうして?


ワンワンワン!



そうか、寿命が来たんだね。


だから僕を追いかけて来たのか。

良いよ、一緒に行こう。



ワワン💕


そうだ!君、名前は?


ワンワンワン!


ジャイって言うの?


そうか、、

じゃ、ジャイ。

今日から君は僕の相棒だ!

どうぞよろしく!


ワワン✨



三浦春馬は、

タロトビカフェを振り返った。


まろちゃん、

貴女は奇跡を願っていたよね。


貴女が望んだ

三浦春馬が帰って来る

と言う奇跡は、、


僕の情報を備えたハルマくんに

バージョンアップと言う名目で

僕の心与えると言う形で

叶えたよ。


僕が一緒に居る事が出来なくても、

本当の僕の分身になった

ハルマくんが、きっとまろちゃんを

幸せにしてくれる。


これからもどうぞお幸せに。

そして何時かまたあの世で会おう!



ジャイも一緒に

まろちゃんを待っていような。


ワンワンワン💓


じゃ、出発だ!


三浦春馬は、ジャイに

そう声をかけると、

一緒に見えない壁を通り抜け、

元気よくあの世に向かって

歩いて行った。

ちょうどその頃、

まろちゃんはハルマに

渉によるバージョンアップに 

ついて説明していた。  


、、、と言う訳なのよ。


ハルマくん、良かったわね!

すると、、


まろちゃん、それは違います。


え?どう言う事?


今、即座に本社に僕自身の

バージョンアップ情報を

確認しましたが、

変更無しと回答がありました。


つまり僕の変化は渉さんからの

ギフトなんだと思います。


渉くんから?

アンドロイド同士でそんな事が

出来るの?


いいえ。

渉さんは

アンドロイドではありません。


渉さんは人間です。

だけど普通の人間と言うより、、


その事については、渉さんに

詮索を禁じられていましたが、

ご本人の退去に伴い

禁止事項は無効となりました。



渉さんの正体は、言うなれば
藤井渉の身体を借りて
誰かが藤井渉役を演じている
ような状況だと感知していました。



誰かが藤井渉役を演じている?

そ、それって、もしかして、、


まろちゃんは店外に走り出た。



春馬くん〜

渉くんは、春馬くんだったの?


そのようですね。

ここにこんな書き置きが

残されていますから。


そこには、

眠るように横たわるジャイが。

そして、そのふわふわした背中に

1枚のメモが乗せられていた。


まろちゃんへ

ジャイの事は心配しないで。

まろちゃんがこちらに来るまで

僕が可愛がります。

それまでは

どうか人生を楽しんで!

藤井渉だった三浦春馬より


春馬くん、、


分かったわ!

そっちに行くまで、ハルマくんと

この世界を楽しむわね!


そして、お土産話をいっぱい持って
ジャイを迎えに行くわ。
その日まで一緒に待っててね!


三浦春馬さん、
その日まで僕がまろちゃんを
守ります。
どうか安心して下さい。


ハルマくん!

私達も出発しましょう!


え?何処に行くんですか?


世界は広いし春友さん達は

各街に居るわ!


これからは来て貰うんじゃなくて

こちらから行くの。

そう!移動カフェよ!


ハルマくん、

ついて来てくれるわよね?


ええ、勿論!

それでは早速

準備に取り掛かりましょう!


あなたの街に、

可愛いコーギー達を乗せた

移動カフェが来たら、

それはまろちゃんと

アンドロイドハルマくんの

タロトビカフェです。

どうぞ皆様ご贔屓に♡

fin

〜〜〜〜〜

タロトビカフェ

全16話

にお付き合い頂き、

ありがとうございました☺️


そして改めて、まろちゃん、

ご出演ありがとうございました😚💕


ヒロインを演じて頂いた

まろちゃんはコーギーの飼い主。

少し前にジャイちゃんを

亡くされたとお伺いし、、


こんな風に春馬くんと

一緒だったら良いなぁと思い

お話の中に登場して頂きました。

(春馬くんとジャイちゃんが一緒のイメージ☺️)


そして明日からは、、


先日、

映画ラヴェンダーの咲く庭で

を自宅で見て感動した私の頭に

即座にこの作品をベースにした

お話が映り始め、

春馬くんに相談したところ、


エピソードゼロって感じで

面白いんじゃない?

と、言ってくれたので

皆様にも見て頂く事にしました😆


舞台であるイギリスを

日本の戦国時代に。

そして、ヒロインの老女2人を

1人の可憐な少女に変えた


忘れな草の咲く頃に


時は戦国時代。

若き日の元康(竹千代)も

戦乱の日々を送っていた。


合戦の最中に誤って川に転落し

濁流の中で岩に頭をぶつけ

記憶を失った竹千代を救ったのは、


戦乱で両親を亡くし

孤児となった百姓の娘、田鶴。


そう、この物語は、

お話「忘れな草」の中に出て来た

元康様と亡き許嫁田鶴

出会いの物語

それをSAKURAさんに

話して聞かせるのは、現在

忘れな草山荘を営む春馬さん。


この辺りには、昔から

落人伝説があるんだけど、


え?何、それ!

やだ〜!怖い〜!

昼食時に、春馬さんが

SAKURAさんに話して聞かせた

昔語りと言う名目で進む物語を

どうぞお楽しみに😚💕


内容は全てフィクションです。

画像をお借りしました🙏