ジェシー
僕が愛した風俗探偵
番外編 もう1つの
エンディング
優子さんに
私に？
誰から？
優子はメッセージカードを見た。
〜メッセージカード内容の再現〜
優子ちゃん、久しぶりだね。
君が過ちを犯す前に、
このメッセージが届く事を祈る。
君が僕を今も忘れられず、
引退して僕の元へ来ようと
しているなら、それは無駄だ。
君とは1年前に終わった。
あの夜の僕を君の思い出の全てに
して欲しい。
もう１度言う。
僕らの道は決して交わらない。
これからも
君の活躍を祈っているよ。
Jesse
〜〜〜〜〜
あ、、、
あ、いえ、、
毅然とした態度で顔を上げた。
あ、あの、、お集まりの皆様！
わたくし蒼井優子は
本日この場を持って
引退いたします！
一部報道にありました
私の電撃引退については、
その通りです。
それじゃ、
秘密の恋が引退の理由
と言う事ですか？
はい、その通りです。
ですが妊娠や結婚の予定は
ありません。
何故なら、きっとお相手の方に
私の気持ちを受け入れて
貰えないからです。
それでも私は、これ以上
自分の気持ちを偽って
生きる事は出来ません。
今日まで、私を応援して頂き
本当にありがとうございました。
その中継を見つめるジェシー。
（電光掲示板に中継されているイメージ）
優子ちゃん！
君は何て事を！
そして、その日の予定を済ませ
自宅に帰ったジェシー。
程なくしてインタホーンが鳴った。
優子ちゃん？
扉を開けるとそこには、、
その後ろに幾つもの、、
そして、優子が立っていた。
ジェ、、雅也さん！
雅也さん！雅也さん！
抱きついて来る優子に、
ちょっと、君！
僕のメッセージカードが
読めなかったのかな？
いいえ！いいえ！
だけど私、女優を辞めました。
女優でなければ、雅也さんと
お付き合いしても何の問題もない。
雅也さんと別れてからこの1年、
女優をしているより
雅也さんの側に居た方が
幸せだと気がついたんです。
でも、君とは終わったと
書いておいたよね！
はい、分かってます。
だから、僻地（ベランダ）に
住ませてもらおうと思って、
これを、、
広げたら、
ちゃんと眠れますから。
（ベランダにセッティングイメージ）
じゃ、これは？
ベランダのお家の番犬です！
何と言われても、君と僕とは
もう何の関係もない。
こんな風に押しかけられたら
迷惑なんだよ。
そうですか、、
分かりました。
それじゃ、最後に
お別れをさせて下さい。
お別れなら、
もう1年前に済んでるよね？
はい。雅也さんとは。
だけどあの時に
お別れが言えなかった植物達に
お別れを言わせて下さい。
植物にお別れ？
そう言うと優子は、
困惑しているジェシーを横目に
リビングに上がり込んだ。
1年前、
私が暮らしていたままだわ！
みんな元気だった？
そう言うと優子は、
観葉植物の葉を１枚１枚
優しく撫でながら、、
雅也さんが少しくらい水を
忘れても、怒らないでね。
雅也さんがカーテンを開けるのを
忘れて、陽が当たない日が有っても
怒らないでね。
雅也さんが、うっかりして
肥料を忘れても怒らないでね。
みんな、お願い！
これからも私の代わりに、
疲れて帰って来た雅也さんを
何時でも癒してあげてね。
雅也さんと一緒に居られる
あなた達が羨ましい。
雅也さんは、
私の大好きな大好きな人なの。
優子はそう言うと、
ワッとその場に泣き伏した。
（イメージ）
次回も引き続きお楽しみ下さい🌸🐎
内容は全てフィクションです。
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