さ、もうバレてるんだ。

最初から計画を話して貰おうか。


計画、、
計画って、、

突然、蒼井優子が笑い出した。


アハハハ!
もう全部バレてるのに、貴方に
何を今さら話す事があるの?


そう、私は無名の新人女優。
だけど、その映画の主役を
勝ち取って、一気にスターダムに
のし上がってやるわ!


その映画って、
さっき君が言ってた
コンフィデンスレディ
の事なら、、


それなら残念!
もう主役は決まってるよ。


え?そんな、、

だって、これから
オーディションが有るって、、


君、何処の事務所?

ズーミュア、、


ズーミュア?
まさか寝ぼけてないよね?


そんな事務所は存在しない。
君は騙されたんだよ。


騙された?そんな、、


オーディションに有利になるように
今回の1件だって、 
事務所の社長さんが
計画してくれて、、


事務所の社長が君に、
風俗探偵のフリをして
僕から1億1千万取り上げて来い
って言ったの?

、、、、、

そんな事が
役者のオーディションで
有利になるもんか。


君は利用されたんだよ。


利用された?


そうだ。
その社長と信じている人物に。


君が騙された"社長"。


彼女の正体は風俗探偵だ。


じゃ、あの仮の設定だと聞いた
身の上話は、、


あれは、彼女の実体験。
ただし全部が本当って訳じゃない。


事実を言うと、
依頼を受けて僕に近づき
ミイラ取りがミイラになった 
風俗探偵。


僕は、苦労して
金を貯めて来たような
一途な女からは奪わない。


金の苦労を嫌と言うほど
知っているからね。


何故それを、、


言ったろ?
風俗探偵業界の中にも
僕を愛するレディ達は沢山居る。


君の素性が怪しいと分かってから
風俗探偵のレディ達に尋ねたら、
君の"事務所の社長"を気取っていた
哀れな風俗探偵の彼女の事も
すぐ分かったよ。


じゃ、どうして今日まで

黙っていたの?


ちょっとしたお遊びかな。

最近退屈で、

刺激が欲しかったのもある。


それに、自分の金を君を使って

巻き上げさせようとした

君の"事務所の社長"と

知恵比べしようかなって!


ありがとう、

お陰で楽しかったよ。


さ、話して。 

もう"社長"に義理立てする必要は

何処にもない。

君がこんな事に巻き込まれた

きっかけを話してくれるかな?

蒼井優子は泣き出した。


あ、あれは1年前、、
ずっと女優を目指していた私に
あの女が近づいて来たの。
こんな風に、、


貴女、女優を目指しているのね。
是非、うちの事務所に
入って貰えないかしら。


名刺も貰った。

事務所の名前はズーミュア。

まだ出来たばかりの事務所で

知名度は低いけどって、、

貴女には天賦の才能を感じるわ!
私と二人三脚で、
芸能界のトップを目指さない?


そして、成功した暁の夢のような
生活についても話してくれた。


正直胡散臭いと思ったけど、
私にはもう後が無かったの。


女優になるって、
親の反対を押し切り
田舎を出て5年。


今年女優になれなければ、
田舎に戻って駅員の彼と
結婚しろって言われていて、、


田舎を出て5年?
君は幾つなんだっけ?


23歳。


やっぱりそうだよね。
だけど、同業の風俗探偵達には 
38歳だと伝えていた。


ベテランの風俗探偵に見せる為に 
年齢を偽っていたんだよね。


その通りよ!


僕も君が38歳だと聞いた時は
そんな馬鹿なってビックリしたよ。


やっぱり38歳は嘘だったんだな。


新顔の風俗探偵、しかも
ベテランの風俗探偵が現れた!
って噂は聞いててね。


君と初めてあのパーティ会場で 

出会った時、ああ、その新顔の
ベテラン風俗探偵が君なのかと、
僕もまんまと騙された。

次回も引き続きお楽しみ下さい🌸🐎


内容は全てフィクションです。


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