ジェシーは風子の後を追い

戸外へ駆け出した。


風子ちゃん〜!

少し先をトボトボ歩く

風子の姿があった。
ジェシーは風子に駆け寄り
その腕を掴んで振り向かせると、

風子ちゃん!
ちょっと、待って!


あ、、ジェシーさん。


ジェシーさん〜!

ジェシーの顔を見るなり

その胸に飛び込み泣きだした

風子にジェシーは、


風子ちゃん、 
今夜は遅いし外は寒い。
一緒に宿に戻ろう。

泣き過ぎて声が出ず頷くだけの
風子を宿に連れ帰ったジェシー。


布団に風子を寝かせると、
隣に入り、その冷え切った
身体を抱きしめた。


寒かっただろ?

心配しなくて良いよ。
温めてあげたいだけだ。


ありがとうございます。


これからの事だけど、、

相談に乗るよ。


本当ですか?

風子の顔がパッと輝いた。


うれしい!
ジェシーさん、大好き!


まだどうなるか分からないのに
お礼は良いよ。


さ、もう身体も温まったよね。
今夜はゆっくり眠るといい。


はい。
ありがとうございます。

風子は素直に返事をすると、

疲れていたのか
直ぐに眠ってしまった。

ジェシーは、
風子の寝顔を見つめながら、


風子ちゃんか、、
余計なものを
背負い込んじゃったな。


そして翌朝、、


風子ちゃん、おはよう!

よく眠れたかな?


ジェシーさん、

おはようございます。


はい。

よく眠れました。


考えたんだけど、、

君は依頼を完了させるまで

戻って来るなと

言われてるんだよね?


はい。


だったら、取り敢えず

僕の家に来ないか?


ジェシーさんのお家に?


ああ。


やっぱり、

助手にして下さるんですか?


いや、そうじゃない。


君の落ち着き先が決まるまでだ。


ただし、僕は仕事がある。

いつ帰れるか分からないから

その間、部屋を自由に使って良い。


自由に?


自由にってどんな風にですか?


どんな風にって、

どんな風にしたいのかな?


え〜っと!

お部屋をジャングルみたいに

したいです。


ジャングル


ジャングルって、

いわゆるジャングルだよね!


はい!


どうしてジャングルなの?


理由なんかいりますか?

ジャングルの存在に。


別にジャングルの存在を

否定している訳じゃないんだ。


僕の部屋をジャングルにする

理由が知りたいだけなんだけど。


理由?

あの、、やっぱりダメですか?

ジャングルは、、


いや、だから、、

理由は?

理由があるだろ?


それが、、

理由と言われると、

よく分からなくて、、


考えても上手く
説明出来ないんです。


あ、そう!


じゃ、シンプルに行こう!
君はジャングルが好きなの?


はい!


分かった!

僕の部屋を

ジャングルにして良いよ。


ただし、、


ジャングルの生き物は、、


絶対ダメ!



分かりました!


じゃあ、お部屋を観葉植物で

ジャングルみたいにしますね!

(室内完成イメージ)


シダに蘭にハイビスカス、、


そうだ!


モンキーバナナの木も!


楽しみだわ!



こうして僕は、君のペースに

ドンドン飲み込まれて行った。


僕自身が

それに気がつかないうちに。

次回も引き続きお楽しみ下さい🌸🐎


内容は全てフィクションです。


画像と動画をお借りしました🙏