貴方なんて大嫌いよ！
この裏切り者！
悦子〜！
自宅に入ろうとする夫の純次の
前に、妻の悦子が仁王立ちになり
純次を怒鳴りつけている。
こんにちは。
一体何の騒ぎですか？
ああ、三浦さん！
どうしたもこうしたも無いの！
この人！
浮気してたのよ！
浮気？
本当ですか？
ええ、部屋を掃除していたら
こんな写真が何枚も、、
それは、その、、
ただの宴会の写真じゃないか！
ええ、そうね。
こんな写真ばかりだったら
私だってこんなに怒らないわ！
だけど、これは？
この写真はどう説明するのよ！
どの写真なんですか？
これよ！
三浦さん！
主人の股間を知らない女性が、、
こんないかがわしい写真まで
撮って、、
（股間に女性イメージ😅）
それでもまだ
浮気じゃないと言い張るの？
あ、ははは、、
俺が悪かった！
ただの出来心なんだ。
死者であるお前に
触れられないのが寂しくて、
つい、この世の女性と、、
つい、
この世の女性とですって？
そうだ。
お前の肌の温もりが
恋しかったんだよ！
そうですか！
だったら
これからもこの世の女性と
仲良くやって頂戴！
そんな！
じゃ、此処での暮らしは
どうするんだ？
離婚よ！
離婚！
貴方はこの世に戻れば良いわ！
私はあの世へ
行かせて頂きます！
そう言うと、悦子は家の中に
駆け込んで行った。
悦子、ちょっと待てよ！
悦子を追いかけて
家に駆け込む純次。
春馬さん、
悦ちゃんは何を怒ってるの？
悦ちゃんって、
高田さんの奥さんと友達なの？
うん。
ご主人の純ちゃんとも。
それに、股間に女性って何？
ああ、雅子ちゃんには
分からないよね。
また、そのうち分かるから
今は分からなくて良いんだよ。
さ、行こう！
これは僕らが居ても
どうにもならない事だから。
そして、雅子と別れて帰宅。
その夜、この世から戻ったジュンに
春馬は高田夫妻の話をした。
まぁ！
今日そんな事が遭ったの？
そうなんだ。
離婚だって！
離婚？
生者であるご主人はこの世に戻って
奥様はあの世へ？
そうなんだよ。
奥さんがまるで、
里へ帰らせて頂きます
くらいの強い口調で、
あの世へ
行かせて頂きます！
って。
そう言えば有ったわよね。
その世に滞在する条件の中に。
離婚したら、14日以内に
その世を退出する事って、、
でも、離婚だなんて、、
どうしてそんな騒動になったの？
浮気だって！
浮気？
誰と？
いや、誰とって言うより
この世の女性と、、
それが奥さんには
堪らなかったんだと思うな。
この世の女性？
また、どうして？
どうしてって、、
ご主人が言ってたよ。
触れられないのが寂しい。
肌の温もりが恋しい。
って。
そう、奥さんが死者である限り
生者である夫には、どちらももう
永久に与えてあげられないものだ。
だから、それを聞いて、
奥さんは辛かったと思うよ。
僕だって、
ジュンが同じ事を望んだら、、
望まないわ！
絶対に！
高田さんの奥さんの言う通り、
それを望んだ先には
別れしかないからよ！
次回も引き続きお楽しみ下さい🌸🐎
内容は全てフィクションです。
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