貴方が彼女に会わないと。

貴方でなければ、彼女は充分に

幸せを感じる事は出来ない。


そう言う事だと思うんです。



そうであったか、、

しかし、この黄泉を探し歩いても

今だ巡り会えぬ。


この先も

どうしたら巡り会えようか?


そんなの

ヒヒ通信を使えば簡単よ!


ヒヒ通信とな?


ええ、山にいてもこの手段で

春馬くんと連絡を取り合ってるの。


春馬くん?


あ、私の許嫁の名前です。


では、ヒヒ通信とやらで

早うその春馬くん

連絡を取ってくれ!


だけど1つだけ問題が、、


何じゃ?


大声を出したら、

邪神の餌食になるとか何とか、、


ああ、こちらに注目を集める事に

なるからな。

一斉に寄って来る筈じゃ。


餌食って、、

つまり食べられるって事ですよね。


だけど、私達は例外として

もうこの世界にいる皆さんは

死んでいるんだから、何の問題も

ないんじゃないですか?


食べられて

もう1度死ぬわけでもなし。


それは、

SAKURA殿の申す通りじゃ。


喰われても死にはせぬ。


じゃが、死ぬ事も出来ないまま

喰われ続ける恐怖は

恐らく想像も出来ぬ事であろう。


喰われ続ける?


死ぬ事も出来ず?


永遠にって事?


そうじゃ。

この世界には時が無い。

だから、襲われた者は、

永遠に喰われ続けるのじゃ。


キャ〜!

SAKURAは恐怖のあまり

思わず悲鳴を上げた。


こら!

だから騒ぐでない!


あ、はい!

ごめんなさい、、


ああ、じゃやっぱり

ヒヒ通信は使えないわ。

だってかなりな大音量になるもの。

大音量のヒヒ通信回想26話より

そう言って春馬は庭先に立つと

山に向かって、


はるちゃ〜ん!

出来たよ〜!

すると、目の前の山中から、、


はぁい〜!

今、行くわ〜!

〜〜〜〜〜

はるちゃん、もっと声のボリュームを絞って!

邪神に聞こえたら大変よ!


何?いきなり!


だって聞いたでしょ?


捕まれば永遠に生きたまま喰われるのよ!


それはそうだけど、、

今の今までこの声の音量で

話していたのよ。


邪神に聞かれているなら

もうとっくに此処に邪神が

来ている筈よ。


そうだけど、でも、、


SAKURA殿、

そなたが何故そのような声で

話しているのか、

その気持ちはよく分かるが、、


わしは今、全く別の事を

そなたから学んだぞ。


え?私から何をです?


その囁き声は、

ある種独特であると言う事を。


ある種独特?

何の事ですか?


そなた達おなごに話しても

分かるまい。


男はな、そのような

おなごの囁き声は、ことのほか

よく聞こえるものなのじゃ。


おなごの囁き声?

どんな時に?

SAKURAは、元康の言葉に

囁くのも忘れて質問した。


アハハハ!

そのような事を男に尋ねるとは

SAKURA殿は、存外大胆な

お人であるらしい。


え?何の事ですか?


フフフ、

本当に分からぬのなら

教えて進ぜよう。


でのおなごの囁き声じゃ。


閨でのおなごの囁き声?

はるちゃん、何の事?


セックス中の会話!

つまり喘ぎながら話す事を

言ってらっしゃるの!


喘ぎながら、、


え?

瞬間的に顔が真っ赤になる

SAKURA。


キャ、、

今度は寸での所で、元康が

SAKURAの口を手で塞いだ。


間に合って良かった。 

その様子では、SAKURA殿は

まだ男を知らぬのだな。


それは、驚かせて悪かった。


して、そちらのヒヒ殿は?


私?私は、

百戦錬磨よ


そうか!

では、わしの申した事を

理解出来よう。


ええ!

ばっちり!


でも、それが通信に使えるとは

考えた事も無かったけどね!


じゃ、その方法で

やってみるわね!



題して♡

囁き通信よ


次回も引き続きお楽しみ下さい🌸🐎


内容は全てフィクションです。


画像と動画をお借りしました🙏