ふと見ると、部屋の片隅には

半分に切り取られた

幸せそうな写真が飾ってあった。


1年前に離婚。

切り取られた隣のこの人と

別れた訳か、、


1年経ってもこんな写真を

飾っているなんて、、

きっとこの幸せな瞬間を

忘れられないんだろうな、、



金平糖の彦星の君は、もう1度

ゆっくり写真を眺めた。


こんなに幸せそうなのに、、

この結婚生活に

一体何が有ったんだろう💦


金平糖の彦星の君は、写真を見て

しばらく1人で泣いていたが、、


おっと、今は金平糖なんだった。

あんまり泣いたら溶けてしまうから

気をつけなくちゃ。



そう言って泣き止んだ。

そして、今日も陽が沈んだ。


仕事が終わり、

家路に着く人々の中に、

さとみの姿も有った。


あの人、もう金平糖から元の姿に

戻っている筈よね!


彦星の君だったわね。

魔法が解けた王子様!


フフフ、

物凄いおじさんだったりしたら

どうしょうかな?

そして自宅のドアを勢いよく

開けたさとみ。


ただいま〜!


あ、、お帰りなさい!

1日お疲れ様!


え?貴方


誰って、、

彦星の君だよ!

陽が暮れたら元の姿に戻るって

話してたでしょ?


あああ、、

貴方が彦星の君、、


ごめんなさい。

もしかして、

驚かせちゃったかな?


いいえ、もう大丈夫!

ちょっと、ビックリしただけよ。

いや、本当はかなりビックリ💦


さとみの心の声

ちょっと、、

こんなにイケメンだなんて、、

〜〜〜〜〜

あ、あの本当に大丈夫?


も、勿論よ!


そうだ!

お隣さん、帰って来た?


いや、それが、、

彦星の君は、陽が暮れてから

何度か見に行ったものの、

ひひまにあ達が帰宅した気配が

無い事を話した。


まぁ、、そうなの、、


だから、また出直すよ!


それは残念ね、、

スマホなんかは使わないの?


スマホ?

ああ、人間が使っているものだね! 

僕らは使わないから持っていない。


そう、、

持っていたら、いつ会うか

事前に約束出来たのにね。


まぁ、他にも

連絡手段は有るんだけどね!

星空通信とか、、

今回は仕方ないな。

それじゃ、僕は帰るよ。


帰る?何処に?


天の川だよ。

そのほとりに家が有るから。


天の川のほとり?


天の川、、


そ、それでどうやって

そこまで帰るの?


どうやってって、

こうやって!


彦星の君は、その場で

息を大きく吸い込むと、、


そのままフワリと

宙に浮かび上がった。

(宙に浮くイメージ)


まぁ、、

すご〜い!

凄すぎ、、

バタン😵

気を失いその場に倒れるさとみを

咄嗟に抱き止めた彦星の君。


あ、あの、、さとみさん?


ダメだ!

完全に気を失ってる。


しまった!

ひひまにあが大丈夫だったから

忘れていたけど、

普通の人間は僕を見たら

驚いてこうなるんだった。

(1作目では 雅子さんが倒れました😅)


彦星の君は、さとみをベッドに

寝かせると傍に腰掛けた。

(さとみの寝室イメージ)


さとみさん、ごめんなさい。

金平糖からこの僕に変身した上に、

今から天の川に帰るって

いきなり宙に浮かんで見せたら

驚くに決まっているよね。


人間は、急激な変化には

対応出来ないから、、


帰るのを止めて、君が目覚めるまで

側に付き添うよ。


そう言って、彦星の君は

さとみの肩に優しく手を置いた。


ん?

次回も引き続きお楽しみ下さい🌸🐎


内容は全てフィクションです。


画像をお借りしました🙏