わしが何故、観客の中から

お主の顔が目に入ったか分かるか?


師範、
貴方は何をはるまにあさんに
仰ろうとしているのですか?

僕は今いる物陰から、そう師範に

叫びそうになった。


え?

やはり、、

はるまにあさんも困惑している。


しかし、師範は

そんなはるまにあさんの様子を

気にする事なく、こう言い放った。


それは、

我が刀を預けられる

そして、わしが討死にしたら

下緒を締めてくれる

その相手は、お主だと

気がついたからじゃ。



し、師範!

何を仰っているのです


それは

プロポーズ

と同じではありませんか!

お忘れですか?

はるまにあさんは人妻ですよ!


これは

正気の沙汰では無い!

と判断した僕が、

その場から飛び出そうとした瞬間、

師範の言葉が僕の胸を打った。


しかしながら、、

そなたは人の妻。

だからこれは、、これは
わしの戯言じゃ!

全て
聞き捨てよ



え?戯言?

聞き捨てよ?


師範の言葉を聞いた

はるまにあさんは泣き出し、


師範に抱きついた。

これは、、

師範、貴方は、、

戯言だと冗談扱いにして、

それでもご自分の気持ちを

はるまにあさん

伝えておきたかったのですね。


しかも、それが

はるまにあさんの

心の負担にならぬよう

全て聞き捨てよ!

お命じになられた。


これは、、

全ての状況を理解した上での

最大の愛の告白。


あんなに心を閉ざし、

おなごを遠ざけて来た貴方が、

あのように素直に胸の内を、、

僕はこの時、2人にかかった

呪いが解けたような気がした。


師範、

貴方は今、心の傷を克服し、

人間を取り戻された。

(師範とはるまにあイメージ)


そして、はるまにあさんを

これからも節度を保ったまま

して行かれるお覚悟

今日決められたのですね。

(師範とはるまにあイメージ)


僕はもう

込み上げて来る嗚咽を

止める事が出来なかった。


支部長?


お主!

何時からそこに?


そうでしたか、、

師範の深いお気持ち、

よく分かりました。


これからは、

はるまにあさんとのご関係について

もう一切、口出し致しません。

失礼致します。

僕は2人の視線を背中に感じながら
その場から立ち去った。

師範が愛を失い心を閉ざし
野獣に変わってから約2年


野獣は再びを見つけ
師範に戻った。

〜〜〜〜〜

と言う訳なんだ。

1度はるまにあさんに

今までの事を、

ちゃんと話しておこうと思って。


ごめん。
コーヒーが冷めちゃったね!


いえ、そんな、、

師範には、

そんな事が有ったのですね。



それでも、師範は幸せです。

支部長がお側にずっと

居て下さったのですから。


これからも私達の事を

どうぞよろしくお願いします。


僕は、これからも

師範とはるまにあさんを

見守って行く。



それは、師範にもう2度と

野獣に戻って欲しくないから。


そして、いつまでも

幸せでいて欲しいから。

fin

〜〜〜〜〜

僕と野獣 全21話

私が聞いて涙した支部長の告白を、

一緒に追体験して頂いて

ありがとうございました☺️💓

※更に今までの詳しい経緯を知りたい方は「春馬くんと剣術稽古」シリーズの方をご覧下さい😅

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明日からは、

彦星の君と

金平糖

主人公 彦星の君


ヒロイン さとみ


イントロダクション

久しぶりに、ひひまにあに会いに

地上に降りて来た彦星の君。


昼間は金平糖の姿なのが

災いして、、


え?貴方は誰?

そこから巻き起こる騒動

淡い恋の行方😚💕

どうぞお楽しみに☺️💓


内容は部分的にフィクションです。


画像と動画をお借りしました🙏