竹富島の旅が続いています。

 

観光業としてのSDGsはどんなことがあるのか?

 

を取材したくて竹富島に来ました。

 

星のや 竹富島のSDGsな取り組み、


すごかったです。

 

画期的じゃないかな?と思っています。

 

竹富島は以前もご紹介したように、珊瑚が隆起した島で

 

資源に乏しく、


水は西表島からも引いていて、


自給自足が難しい、


閉ざされた空間です。

 

星のや 竹富島 では、


飲み水が少ないという状況を、


改善する一策にチャレンジしていました。

 

「海水を淡水化して飲料水に変える」技術です。びっくり

 

海に囲まれていて、


海水ならいくらでもある。


淡水に出来たらいいな、、、と。

 

そんな技術が


星のや 竹富島の敷地内で行われているのです。

 

バックヤードにある

 

「海水淡水化熱源供給湯ヒートポンプユニット」を見せていただきました。








 

管理責任者の足立さんにお話を伺いました。

 

ステンレスのプレバブっぽい建物にはヒートポンプと配管があり、

 

モニターに現在の太陽光と水の状態が映し出され、

 

スマホに情報が届き、管理が可能なのだそうです。

 


仕組みは、井戸を掘り、


サンゴなどで濾過され、


塩分濃度が2%の水を


フィルターと通すと軟水になり

 

飲料水として各部屋に供給していると。


 

そういえば、お部屋にはペットボトルではなく、

 

ウォータージャグがあり、


こちらをどうぞ!と




言われていました。


そして、


水道水をお飲みくださいと。

 

飲んでも、まろやかで癖のない軟水でした。


こちらで作られた水で、

 

星のや 竹富島 の生活用水、


飲み水をほぼ賄えるそうです。

 

毎分42リットル、24時間で60tを作り出せる装置。

 

その装置の施設が驚くほどコンパクトなんです。

 

小さな酒蔵さんくらいの大きさで、ステンレスコンテナの中にヒートポンプがあり、

 

配管を水が通っていく。

 

組み上げの電力はすぐ横のソーラーパネルから。




 

エネルギーの自給自足まで挑戦とは。。。

 

スマートグリッドがここで行われています。

 

電気と水の自給自足。

 

竹富町と協定を結び、


災害時、有事には島民の受け入れの

 

避難所にもなっているそうです。

 

都会のマンションも


発電機を持ったところは、


避難所になりますが、

 

星のや 竹富島が


災害時の受け入れ施設になっているとは


驚きました。

 

街と共生する。

 

約束事を作っておくのは信頼構築にも役立ちます。

 

能力開発の父「7つの習慣」にも

 

約束事「自分憲法を作る」は第一項目にありますし、、、。

 

島の伝統文化継承だけでなく、島への貢献としての

 

災害時受け入れも視野に入れての開発って素晴らしい。

 

(ちなみに、日本災害復興学会の名誉会員です。中越地震の復興からのご縁です)

 

なので、災害と聞くと、敏感になってしまうのです。

 

SDGsは環境や、地域に貢献するだけでなく、

 

社会的評価が上がり、ESGで、投資を受けやすくなるのです。

 

投資家は、この企業は存在する価値がある。

 

残す意味がある!と判断する、


投資する。




 

星野リゾートでは


CSV(Creating  Shared Value,


共通価値の創造、マイケル・ポーター )

 

を提唱していますが、

 

まさに、企業活動が社会的価値をもたらす。

 

この「海水を淡水化する」という装置が

 

多面的に価値を作り出しているのです。

 

ヒートポンプは冷水も温水も作り出すため、

 

冷水はクーラーに。

 

温水はシャワーにと温度で使い分けできるそう。

 

「このコンパクトさで、


これほどできるのは画期的ですね」と言うと

 

足立さんは

 

「画期的だと僕も思います。


エネルギー問題は


地域地域で解決の方法がまだあるんじゃないかと思う」と

 



未来の電力自給自足に手応えを感じているようでした。

 

このシステム、

 

離島の自治体から視察がたくさん来ているそうで、

 

これから注目のシステムなんです。


星のや 竹富島。

 

海水から飲料水だけじゃない、

 

企業価値を上げる取り組みになっていました。

 

この導入を決断する星野さんって、

 

本当に未来から来た人なんじゃないかと思う。

 

 



星のや 竹富島


環境企業化が進んで、


今後が楽しみです。