西日本豪雨の被災地リポートを続けます。

 

7月6.7日に集中豪雨があり、広島県では大きな被害を受けた。

 

豪雨が街の姿を一変させたのだ。

 

テレビでも取材されていた熊野町に移動した。

 

 

熊野町は「熊野筆」という高品質の化粧ブラシが特産品で、

 

私も毎日使っている。

 

その熊野は目を覆いたくなるほどの光景が広がっていた。




 

土砂と石が民家に流れ落ち、

 

家屋をなぎ倒した。




 

地元の伊藤まゆみ議員が大原ハイツと言われる住宅地区を説明してくれるのだが、

 

あまりに広く、跡形がないので、言葉が出ない。

 

12人の方が土砂の中に巻き込まれ、尊い命を落とした。

 

 

 


 

 

 

どれだけ凄まじく、怖かっただろう。





この頃から、私の身体が重く、頭が痛くなり始めた。


熱中症かも、、、と水分補給をこまめにした。



 

家の片付けで避難所から帰って来たという方にお話を伺うと、



 

「ゴーッと音がして、あっという間だった。



 

真っ暗な中外に出て下に降りようとすると、助けて〜と声が聞こえて

 



一人土から引っ張り出した」と。

 



自分が逃げるので精一杯なのに、他の人も助け、下に降りたのだという。

 



 

「しかし、他の人は分からなくて救えなかった」。。。

 



ギリギリの中で、自分だったらここまでできただろうか?

 



生き残ったことは奇跡だと。



 

そして亡くなった方に申し訳ないという顔をされる。

 



土砂災害の恐怖、救えなかった魂への慚愧の思い、

 



生き残った方が自分を責める。。。。

 



心の傷の深さにどう答えていいのか言葉がみつからない。。。

 



辛い事を思い出させてしまったことに申し訳ありません。

 




避難所から昼間は帰ってきて家の片付けをされる姿。

 



ご自身も辛いのに、休む暇もない。

 




被災者の心の傷はどこまでも深い。




 

伊藤議員はペットと避難所に行けるようにと尽力され、

 



それが出来る避難所が出来たという。



 

1995年の阪神淡路大震災でも問題になったペット同伴の避難所。



 

災害が起きる度に対応が早くなっているようです。

 



お話を伺った方も、かわいいコーギーちゃんがいて、

 



きっと彼女が心の支えになってくれているのだと思います。

 



災害時にペットといられる事が、PTSDなどの心的障害が軽減されること。

 




ペットの存在の大事さを教えて頂きました。

 




ここで感じた、被災者の心の傷。




 

目に見えないだけに、把握しにくいが気丈に見えているひとほど、

 




疲弊しているのかもしれない。

 



災害派遣精神医療チーム(Disaster Psychiatric Assistance Team: DPAD)は

 



熊本地震で始めて本格的に派遣されたが



 

西日本豪雨で心的外傷をおわれた方のために、早めに対応がされるべきだと考えます。

 


災害の爪痕を見ているだけで、私も吐き気とめまいがした。



フラフラする。


座りたいが座る場所もない。




 

1995年に阪神淡路大震災、2004年の新潟県中越地震、

 

2011年東日本大震災と大きな地震で被災した経験から

 

地域復旧、復興に関心をもって地域おこしをライフワークにしていても、

 

被災地にいくと何時も頭が痛くなる。



 

PTSD(心的ストレス障害)が自分の中でよみがえるような感覚があるのです。

 



被災されたばかりのかたのお心の重さは計り知れません。

 



心は目に見えないけれど、傷ついていても、

 

「もっと大変な方もいるのだから」と感情に蓋をしてしまう。

 



心のケアも早期治療が大切です。



 

DPADをもっと多くの方に知って頂いて、



 

心のはけ口となり、感情を素直に出せるまで癒される事を望むばかりです。

 



そして、この地域も地盤が緩んでいて、台風19号、20号で

 



土砂災害が広がらない事を祈ります。



 

どうか、今日のうちに早めの避難をしてください。