ベンゾの離脱症状はなぜ出現するのでしょうね。
いろいろ理屈はあるでしょう。
ということは、ベンゾの離脱症状の発生機序ははっきりしていないということでもあります。
それと――
依存が先なのか。耐性が先なのかという問題があります。
耐性ができたから、依存になるのか。
それとも、
依存になったから、耐性ができるのか。
(私は前者だと考えていましたが、そうではない意見もあるようです。)
もう一つ、「耐性依存」という言葉をご存知でしょうか。
「耐性依存」
耐性ができたから依存になったということを意味しているのでしょうか。
依存になったから耐性ができたという論理を採用するなら、「依存耐性」という表現になるのではと思いますが。
そもそも耐性ができてなくても離脱症状は出るのでしょうか。
依存になっていなくても、離脱症状は出るのでしょうか。
離脱症状の原因を、私は「GABA」のダウンレギュレーションが関わっていると考えていたのですが(脳内の神経伝達物質の一つ、ダウナー系の「GABA」がベンゾの長期摂取によって減少する現象)、どうもその節も一概に言えないようでもあります。
ひとつには、ベンゾの血中濃度を指摘する人がいます。血中に薬剤がなくなった時点で出る症状を離脱症状というのだそうです。それ以外は「離脱症状」ではなく体のホメオスタシスが乱されたための症状であるとのこと。また、遷延性離脱症状というものはなく、それはほぼ「障害」であるとのこと。
まあ、こんな小難しい理屈はいいのです。理屈がわかっても、それで現在の辛い症状が軽減するわけではありませんから。しかし、ベンゾの離脱症状、耐性、依存という概念にさまざまな解釈がなされること自体、ベンゾ薬害の対処法にも、混乱を来さざるを得なくなるという現実はあります。
「それは離脱症状ではない」
そう医師に言われて、腑に落ちない思いを抱いた方は多いと思います。
じゃ、なんなんだ? と問えば、「体のホメオスタシスが乱されたため」と言われれば、納得はしやすいですが、「それはあなたのもともとの症状」「病気の悪化」と言われるケースがほとんど。
なので、ベンゾの離脱症状、耐性、依存の概念をきちんと整理しておく必要性は、こうした医師を説得する意味においては、意義あることだと思います。
が、ここにまたしても問題があります。
理屈を作っても、それに当てはまらないケースもわんさかあるからです。
長期に服用して、スパッとやめても、離脱症状がほとんど出ない人もいます。
また、ずっと不思議に感じていることですが、ベンゾを10年以上飲んでいて、ずっと同様の効果を感じている人がたまにいることです。常用量依存にもならず、したがって常用離脱もなく、大きな副作用もない。
これもまたベンゾの謎の一つです。
ベンゾは個人差が大きいからでしょうか。
では、個人差とは何なんでしょう?
体質と言ってもよくわかりませんが、分解酵素の問題はあると思います、CYP(チトクローム)です。
では、それ以外には?
テストです。
https://www.pharm.kobegakuin.ac.jp/~bunseki/83kokusi/A83149.html